『学びの里に陽はみちて やさしの山や野に湖に
くにのあゆみのいしずえを
うちたてゆかん もろびとに
のぞみは溢る のぞみは溢る』
…校歌は変わらないが、校舎は変わった。
2010年の津幡町立・津幡中学校は、僕の知らないところだ。
まだ夜も明けきらぬ早朝、愛犬と共に訪問してみたが、
残念ながら、どこも記憶になく、外観から思い出が蘇ることもなかった。
僕が通学していた1970年代末、建物は箱型の鉄筋コンクリート。
その横には、木造の旧校舎があった。
所属していた剣道部の道場は、その一角。
ギシギシ音を立てる渡り廊下を進んだ先にあった。
空調などない中で励む稽古の環境は、そのまま季節に左右される。
蒸し暑い夏は、道着に着替えただけで汗が流れ、
隙間から粉雪が舞い込む冬は、吐く息も白く、足先がひび割れ床に赤い跡ができた。
裂ぱくの気合い、竹刀がこすれあう音、荒い息使い。
荒々しい時間が過ぎれば、黙想。礼。静謐な時間が流れていた。
何者かになろうとして、もがいていた当時が懐かしい。
だが、どの思い出も過ぎ去りし過去である。
きのう、ある場所で中学の同級生と称する人物に会う。
だが、思い出せない。
こちらの一方的な失念で申し訳ない限りだが、どうも記憶の糸がつながらないのだ。
愛想笑いを浮かべる僕の脳裏に、木造の旧校舎や、
変わり果てる前の校舎が浮かんでは消えた。
くにのあゆみのいしずえを
うちたてゆかん もろびとに
のぞみは溢る のぞみは溢る』
…校歌は変わらないが、校舎は変わった。
2010年の津幡町立・津幡中学校は、僕の知らないところだ。
まだ夜も明けきらぬ早朝、愛犬と共に訪問してみたが、
残念ながら、どこも記憶になく、外観から思い出が蘇ることもなかった。
僕が通学していた1970年代末、建物は箱型の鉄筋コンクリート。
その横には、木造の旧校舎があった。
所属していた剣道部の道場は、その一角。
ギシギシ音を立てる渡り廊下を進んだ先にあった。
空調などない中で励む稽古の環境は、そのまま季節に左右される。
蒸し暑い夏は、道着に着替えただけで汗が流れ、
隙間から粉雪が舞い込む冬は、吐く息も白く、足先がひび割れ床に赤い跡ができた。
裂ぱくの気合い、竹刀がこすれあう音、荒い息使い。
荒々しい時間が過ぎれば、黙想。礼。静謐な時間が流れていた。
何者かになろうとして、もがいていた当時が懐かしい。
だが、どの思い出も過ぎ去りし過去である。
きのう、ある場所で中学の同級生と称する人物に会う。
だが、思い出せない。
こちらの一方的な失念で申し訳ない限りだが、どうも記憶の糸がつながらないのだ。
愛想笑いを浮かべる僕の脳裏に、木造の旧校舎や、
変わり果てる前の校舎が浮かんでは消えた。
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