ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載・第七十一弾は「人造人間(女)」。

このカテゴリーの前々回投稿「人狼」と、前回の「吸血鬼」。
古い歴史の闇に根源を持つ2つのモンスターに比べ、今回の出自は比較的新しい。
近代19世紀、イギリスの女流作家「メアリー・シェリー」が著したゴシック小説が、
その起源だ。
作品名は「フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス」。
科学者を志すスイス生まれの青年「ヴィクター・フランケンシュタイン」。
彼は、留学先のドイツで最先端の自然科学を学ぶうち、
生命の謎を解き明かし、命を操る欲望に憑りつかれてゆく。
ついには人間の設計図を引き、
墓から掘り起こした死体をつなぎ合わせ「人造人間」が完成。
十人力の優れた身体。
古典文学を読み解く知性。
美と純粋を愛する心。
しかし、それらを払拭して余りある醜い容貌。
「フランケンシュタイン」の創造物は、怪物として生を享けた。
あまりのおぞましさに絶望した創造主は、何もかも放り出してスイスへ逃亡。
独り残された怪物は、後を追いかけてアルプスを越え、追いつき、懇願する。
『同じ身の上のパートナーが欲しい。』
「フランケンシュタイン」は、拒否した。
アダムとイブが揃ったことで訪れる未来を想像し、怖れ、躊躇し、危惧したのだ。
絶望した醜い子は復讐鬼となり、生みの親の知人や妻を次々と殺害するようになる。
以上がストーリーのあらまし。
が、もしも「フランケンシュタイン」が伴侶を創ったとしたら…。
というのが、今拙作のモチーフだ。
さて、今年は「フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス」出版から、
ちょうど200年を数える。
当時、荒唐無稽だった人造人間は、もはや見果てぬ夢ではないのかもしれない。
生体移植。
クローン。
ロボット。
A.I。
神の領域に足を踏み入れた人類が目にする未来は、天国か、地獄か。
その行方は、神のみぞ知る。
不定期イラスト連載・第七十一弾は「人造人間(女)」。

このカテゴリーの前々回投稿「人狼」と、前回の「吸血鬼」。
古い歴史の闇に根源を持つ2つのモンスターに比べ、今回の出自は比較的新しい。
近代19世紀、イギリスの女流作家「メアリー・シェリー」が著したゴシック小説が、
その起源だ。
作品名は「フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス」。
科学者を志すスイス生まれの青年「ヴィクター・フランケンシュタイン」。
彼は、留学先のドイツで最先端の自然科学を学ぶうち、
生命の謎を解き明かし、命を操る欲望に憑りつかれてゆく。
ついには人間の設計図を引き、
墓から掘り起こした死体をつなぎ合わせ「人造人間」が完成。
十人力の優れた身体。
古典文学を読み解く知性。
美と純粋を愛する心。
しかし、それらを払拭して余りある醜い容貌。
「フランケンシュタイン」の創造物は、怪物として生を享けた。
あまりのおぞましさに絶望した創造主は、何もかも放り出してスイスへ逃亡。
独り残された怪物は、後を追いかけてアルプスを越え、追いつき、懇願する。
『同じ身の上のパートナーが欲しい。』
「フランケンシュタイン」は、拒否した。
アダムとイブが揃ったことで訪れる未来を想像し、怖れ、躊躇し、危惧したのだ。
絶望した醜い子は復讐鬼となり、生みの親の知人や妻を次々と殺害するようになる。
以上がストーリーのあらまし。
が、もしも「フランケンシュタイン」が伴侶を創ったとしたら…。
というのが、今拙作のモチーフだ。
さて、今年は「フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス」出版から、
ちょうど200年を数える。
当時、荒唐無稽だった人造人間は、もはや見果てぬ夢ではないのかもしれない。
生体移植。
クローン。
ロボット。
A.I。
神の領域に足を踏み入れた人類が目にする未来は、天国か、地獄か。
その行方は、神のみぞ知る。