さて、無事に手術が終わり、手術室から搬出されます。
入ってきた時は歩いてきましたが、出て行く時は動けませんから当然ベットで搬送です。
9年前は術後の3時間はナースステーション真横の部屋で厳重な経過観察が行われていましたが、
今回は直接一般病棟に戻される形になりました。
これも看護師さんの負担軽減なのか、あるいは医学の進歩で厳重観察が不要となったのかは分かりませんでしたが。
前回は止血のために最初の3時間は砂袋のような物を抱えていた気がするのですが、今回は何も無しでした。
そしてここから地獄の6時間絶対安静が始まります。
手術が辛いか?術後の絶対安静が辛いか?辛さの加減が全く違うので簡単に比較は出来ないのですが、
ここは9年前と変わらない部分でした。
アブレーション手術にもいろんなタイプがあるようで、局所麻酔のものから全身麻酔のものもあるようですが、
HPやブログで皆さん必ず辛いと共通して書かれているのが、この術後の絶対安静です。
文字通り、単に寝ているだけで、何をする訳でもありません。
何をする訳でもないというよりも、何もしてはいけない所に辛さがあります。
足を動かしたり、寝返りを打ったりが一切出来ないのです。何もせず、ひたすら6時間の時を絶えます。
暇に絶えるのは最初の1時間くらいです。
そこから、腰が痛く成り出します。そして2時間後には腰は割れるような痛さになってきます。
これは人それぞれだとは思いますが、、、私は術前に何故か腰痛が発生していたので、
絶対安静30分後には既に激痛にもだえ始めていました。
付き添いの妻にさすってもらわないと気が狂いそうになるほどの痛さです。
あまりに痛がるので、看護師さんが今回は痛み止めをくれましたが、自分ではほとんど効いた感じはありません。
でも妻に言わせると、痛いと声に出す回数が激減したので効いているよ、とのこと。
冷や汗をかきながら、何度も時計を見ますが、30分経ったかなと思って見ると5分しかたっていないという感じで、
中々時間が過ぎ去っていってくれません。
そんな状態で6時間を過ごすと言うのは本当に気が遠くなるほどで、永遠に終わらないような恐怖感が出てきます。
途中で食事許可が出て、寝たまま食事を取ります。特に食べ物に制限はなく、病院食がタイミングが合わなかったので、
今回は妻にコンビニでサンドウィッチを買ってきてもらいました。
食事をしていると気がまぎれますので、腰痛もその間は半分忘れる事が出来ます。
そして、その後、尿意を催します。
9年前はここで麻酔が効きすぎて、尿を自力で出せず、尿管を刺されることと成りました。
今回は果たして自分で出せるかドキドキでしたが、すんなりと排尿できてホッと一安心。
申し訳ないですが、妻に尿瓶の処理をお願いする事としました。
こうして今回は尿管を免れたわけですが、結局しょっちゅう尿瓶の処理をしてもらうのは申し訳ないので、
かなり尿意を我慢する事になります。妻が帰ると看護師さんを呼ぶ事になりますので、なおさらです。
しかし尿意を我慢していると、腰に凄く負担感を感じて、腰痛状態にさらに負荷をかける結果となってしまいました。
これはやっぱり我がままを言わずに、尿管を受け入れておくべきだったかと、反省をしました。
普段はそんなにしょっちゅう尿意を催しませんが、何せ点滴を打っていますので、いつもよりかなり短スパンで尿意はやって来てしまうのです。
そして、長い長い絶対安静6時間が終わります。
終わると、ベットを起こして、座った状態にする事が許可されます。自力で腹筋で起き上がったりしてはいけません。
でもベットをおこしながら腰を曲げていくと、本当に天にも上る気持ちよさが体を駆け巡り、ミイラのようになったからだが
生き返ったような感覚になります。
ちょうど夕食が配られ、これもペロッと平らげることも出来ました。
でも、まだベットから立ち上がる事は許されませんので、歯磨きをした後の処置を妻にお願いしました。
ここまでマッサージや会話の相手を6時間も付き合ってくれた妻には本当に感謝です。
御礼を言って、子供の待つ自宅に戻ってもらいました。
寝返りを打てる幸せを感じながら、少しうとうとする事が出来ました。
それでもまだ少しカテーテルを入れたところが痛いし、ウトウトすると無意識に足を広げたりしてしまいますので
直ぐに痛みで目がさめます。また時折アブレーションで痛みのあったところから同様の痛みが出てくると、これまた目がさめます。
ウトウトしたり目を覚ましたりの繰り返しで、余り熟睡は出来ない状態で一晩を過ごしました。
ちゃんと眠れないので、尿意も定期的にやってきます。
結局一晩で2回尿瓶交換をしていただく事となってしまいました。