リーメンシュナイダーを歩く 

ドイツ後期ゴシックの彫刻家リーメンシュナイダーたちの作品を訪ねて歩いた記録をドイツの友人との交流を交えて書いていく。

156. 15回目のドイツ旅行(4) ロストックで醤油を濾す。

2018年11月10日 | 旅行

▶︎15回目のドイツ旅行(4) ロストックで醤油を濾す。


ヨーラ手作りのサクランボケーキ


ロストックで醤油を作ったヨーラ

 7月頃、私たちの旅行日程を送ったときに、ロストックに2泊しかしないのはなぜかとヨーラから抗議されたのですが、旅の後半にオーストリアと北イタリアに行く予定を入れるためにはここで削るしかなかったこと、近くにある名所には何度も連れて行ってもらっているので今回はゆっくり滞在して醤油の濾し作業をやっておきたいことを伝えたのでした。

 私は退職後、毎年のように味噌と梅干しを作っています。ここ何年かは醤油も少し作っているのですが、日本では醤油麹が既に大豆にまぶしてあるセットが手に入って、混ぜるだけで自家製醤油を作ることができます。彼女たちが家に来たときに、その醤油を絞ったあとの「もろみ」で漬け込んだ大根を出したところ、美味しい、美味しいと食べてくれました。その後、ドイツでも醤油を作りたいと彼女からのラブコールが届き、昨年はパック入りの乾燥醤油麹菌を送って、私も家で麹菌を育てるところから手作りすることになったのでした。

 昨年3月、私がヨーラに先行して柔らかく煮た大豆に緑色の麹菌をまぶして育て、醤油のもとを作り、塩水と混ぜてセットしたところまでを写真に撮り、レシピをドイツ語に翻訳しながら解説を加えて送ったのでした。でも文章で見るのと実際にやるのとでは大分食い違いがあります。ヨーラの醤油が1年以上経ってどうなっているか気がかりでした。さらに私が忙しすぎて昨年は醤油を濾すゆとりがなかったため、彼女と一緒に濾しの作業をした方が様子が分かると思って2泊3日の間に濾し作業をするつもりでした。


醤油を濾してもろみ漬けを作る。


ヨーラの発酵用具。このポットの上の突起から発酵ガスを逃すようです。


 さて、醤油を濾すのに必要なのはしっかりした布袋(熱湯消毒したもの)、袋からにじみ出る醤油を受ける桶か鍋、それらをセットする高さのある用具です。ヨーラの手元にあった道具でセッティングしてみたのが写真(下・左)です。我が家では台所の棚にちょうど良い高さのドアノブがあってそこに濾し袋をぶら下げるのですが、彼女の家では見当たらず、脚立をきれいに拭いて代用しました。ねこたちがいたずらしないように寝室内にセッティングし、鍵をかけておきました。袋が少々大きすぎてはみ出しそうなので気がかりでしたが、寿司桶で何とか受け皿にしました。写真(上)の容器はポーランド(だったと思います)特有の発酵装置のようです。外から不純物を入れずに中からの空気だけを排出できるもので、ガラス容器の爆発の心配がないという優れもののようです(私には今ひとつ仕組みが分かっていないのですが)。これは醤油の素を半分ほどを袋に入れて残ったものです。ヨーラが醤油ともろみが欲しいと思ったときに、またこの中の醤油の素を取り出して濾せば良いということになります。最後に日本で買って帰った醤油瓶に入れて、初めてのヨーラ自家製醤油ができあがりました写真(下・中央と右)。何だか色が薄くて心配でしたが、味は大丈夫でした。


  


 朝のうちにスーパーへ散歩がてら買い出しに行き、キュウリやカブを買っておいたので、早速濾し袋に残ったもろみに漬け込んで夕食に食べたところ、ヨーラは「美味しい」と大喜び。このあと毎日のように色々な野菜を漬け込んで楽しんでいるとメールをくれました。私も12月になったら昨年作っておいた醤油を濾し、大根を干して、もろみ漬けを作る予定です。

※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA

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