リーメンシュナイダーを歩く 

ドイツ後期ゴシックの彫刻家リーメンシュナイダーたちの作品を訪ねて歩いた記録をドイツの友人との交流を交えて書いていく。

275. 17回目のドイツ旅行(3) シュトゥットガルトからレヒベルクハウゼンへ

2023年01月17日 | 旅行

▶旅の始まりはシュトゥットガルトからでした。

 


アンゲリカの家でいただいたドイツ初日の夕飯は、ことこと煮込んだ美味しいカボチャスープでした。

 

▶旅の概要

 2016年に一緒に「ドイツ中世後期の彫刻家を訪ねる旅」をした箭本啓子さんが、今回も同行したいと希望したので、9月4日からの2週間は日本人3人の旅行としました。啓子さんが訪ねたいというベルリン・ケルンを入れながら、次のような3部構成(主な宿泊地を書き入れました)で計画を立てました。

  第1部 フランクフルト空港→シュトゥットガルト→🚐→ケンプテン→🚐→ウルム
       6
人でのドライブ旅行

  第2部 ウルム→ベルリン→ロストック→ケルン→フランクフルト
       啓子さんと一緒に3人での
列車の旅
 
  第3部 フランクフルト→ドイツ西南部→東南部→オーストリア→フライブルク→フランクフルト
       夫婦2人での列車の旅


 どうして最初はドライブ旅行だったのかというと、シュトゥットガルトに住む友人のシルヴィアは学校の先生をしています。そのため真っ先に会っておかないと授業が始まってしまうので、旅の始めにシルヴィア・クラウス夫妻とアンゲリカ・ヴィリー夫妻と共に訪ねられる南ドイツの教会を回ることにしたのでした。私たちが行きたい教会は大半が交通不便な町にあり、列車で回ると1日で1~2箇所回るのが精一杯なのですが、車だと1日で3~4箇所回れます。シルヴィアとヴィリーが1台ずつ運転して車2台が連携し、私たちの行きたいところを全部回ってくれることになったのです。本当にありがたい友人たちです。

 

▶第1部 

 ◆2022年9月4日(日曜日)
 この日は早朝の一番電車で清瀬を出発、池袋駅で啓子さんとも無事合流しました。飛行機はカナダ方面から大回りでフランクフルトへ。お土産の詰まった重いトランクも無事回収し、フランクフルト空港駅からシュトゥットガルトまで混んだ特急列車に乗って夜8時半頃シュトゥットガルト中央駅に到着しました。

 そこで待っていてくれたのはシルヴィアとクラウス夫妻、アンゲリカとヴィリー夫妻の4人でした。クラウスとヴィリーが運転する車2台を中央駅の駐車場に置いて、いつものようにホームの端で待っていてくれました。列車が20分ほど遅れたので気を揉みましたが、大丈夫とシルヴィアが返事をくれたおかげで気持ちも落ち着きました。ここから町中を抜けて高台にあるアンゲリカのアパートまで車を走らせ、3階建てのアパートに到着。その最上階に住むアンゲリカの部屋まで40段前後の階段を上らなければなりません。本が何冊も入ったトランクを運び上げるのは、いくらたくましいドイツ男性でも息が上がる大仕事。ホッと一息入れた時には既に夜の10時を回っていました。その後、ビールとジュースで乾杯!! 彼らにとって啓子さんとは6年ぶり、私と三津夫とは3年ぶりでの再会となりました。

 


左から三津夫、ヴィリー、アンゲリカ、シルヴィア、クラウス、啓子さん

 

 この乾杯の後で日本から持って来たお土産を渡したり(啓子さんのお土産はお店が出せるほどたくさん!)、三津夫と私の新刊共著『結・祈りの彫刻 リーメンシュナイダーからシュトース』を渡したりしてから美味しいカボチャスープをいただきました。このあと11時ごろまであれこれおしゃべりをしてシルヴィアとクラウスは家まで帰って行きました。彼女たちの家は今までシュトゥットガルトと書いてきましたが、実際は車で40~50分かかる距離にあります。シルヴィアは翌日の朝、また車で来てくれるのです。本当にお世話をかけます。

 

◆2022年9月5日(月曜日) 
 クラウスは仕事があるので、シルヴィアが一人でやって来ました。皆で朝食を取ってから2台の車に分乗して出発です。この日の第一目的地はレヒベルクハウゼン Rechberghausen のマリア被昇天教会(教会①)でした。
  

 

教会① レヒベルクハウゼン、マリア被昇天教会


 この教会内にはダニエル・マウホ(1477~1540)とその工房による「聖バルバラ」「聖マルガレータ」「聖人(聖ベルンハルト?)」「使徒ヨハネ」の4体の単体彫刻と群像「聖母マリアの昇天」があります。小振りですが、特に女性像はマウホ独特の柔らかな微笑みが目を惹きます。また、最後の写真にあるように、不思議な取り合わせの中央もマウホの作です。


 

 

 
教会内の4体の彫刻(三津夫の撮影、以下作品写真には撮影者の名前だけ入れておきます。)



中央の群像はダニエル・マウホ作ですが、不思議な手は誰の作なのかわかりません。(緑)


 次回はこの日の午後に訪ねたガイスリンゲン祭壇について書く予定です。

※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015-2023  Midori FUKUDA

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