梅様のその日暮らし日記

その日その日感じた事や世間で話題の事について自分なりの感想や考えを書いていきます。

運動部顧問の愚痴

2017-08-10 16:19:08 | 日記
   「KARA・少女時代のち、LOVELYZ様、」更なるコメントを有難うございます。目下、楽しくCDを聞いております。私は韓国語が分かりますので、歌詞の部分を拡大コピーして、少しずつ読解していくつもりです。いずれその感想を書かせていただきます。

   本日のテーマは一転、学校における部活の問題について私の見方を書いてみました。

   今朝のテレビで、学校の先生が部活指導のため、連日9時帰宅、土日も休みなしで過酷な労働条件となっている、という特集を組んでいました。確かに教員の労働時間が無意味に長くなっており、本来生徒に直接接すべき時間が絶対的に足りなくなっていることは事実です。

   昔私が東京都に奉職開始したころは、連日のように生徒の非行の処理に追われ、授業をしないで緊急に職員会議を開いたことも何度かあったほどだったにもかかわらず、息もつけないほど忙しいというほどではなく、若い新人の私を慕って職員室に遊びに来る生徒たちを相手にして、たわいない話をしてやる時間的余裕も精神的余裕も、十分にありました。

   近年はそんなのどかなゆとりは教育現場からきれいに消え失せ、更に教員一人一人にパソコンが支給されてからは更に無駄に忙しくなってしまったのですが、それにしてもテレビや新聞で取り上げられたような部活顧問の多忙さは異常です。今日はその異常さの「異常さ」を取り上げてみました。

   テレビには先生たち自身も登場して、過剰なまでに部活で忙しい現状を訴えていたのですが、私は自分の経験から、何となく違和感を覚えました。何か感覚がずれているのです。登場した先生は、連日部活に終われ、100日連続部活指導で休めなかったことがあると愚痴っていたのですが・・・・・????

   部活を指導する・・・ということはつまり、練習内容や日程、練習時間も練習日数も、土日練習するもしないも、顧問の指導の下、その管轄下にあるということです。それを顧問自身が決めないで、一体誰が決めているというのでしょうか。部員たちに100日連続練習をさせたのは顧問自身ではないのでしょうか。練習時間が長ければ、休日が少なければ、それだけ怪我をする機会が多くなることは、素人でもわかることです。しかるに顧問は部活を指導していると言いながら、休養というものの大切さが全く分かっていないというのは、一体どういうことなのでしょう。

   実際、その点が全く分かっていない顧問というものが、専門家たる体育教師の中に多いのは実に困って事です。とある高校の野球部の生徒などは、早朝練習があるために早めに登校する際、電車が来るとダッシュで乗り込んでは座席を確保し、わずか10分程度の乗車時間にぐったりと眠っていました。夏休みの練習に登校する中学生が、朝からとぼとぼと肩を落として通学路を歩き、練習があることが嫌でたまらないという気持ちが後姿にはっきりと表れているのを見たこともあります。私のクラスにいた野球部員は、少しでも部活に出る時間を遅らせようと、それはそれは丁寧に時間をかけて教室清掃を行っていました。

  そんな風に、年中無休に近いような運動部の部員は、本当に疲れ切っているのが実情です。テレビに登場した先生方は、自分達が、休養が取れずに困っていることばかり訴えていましたが、休養も与えられずに運動させられているのは生徒の方だという視点が完全に抜け落ちています。

  私はレスリング部やダンス部、水泳部などの顧問を引き受けていましたが、専門である陸上部の顧問としては、断固として休日練習はさせませんでした。早朝練習など、もっての他です。陸上競技の場合、丸一日練習したところで意味はないので、夏合宿すらなし。夏の記録会など、35℃を超えたら出場させないで帰ると宣言していました。練習時間と日数を長く取ればそれと正比例して競技力が上がる訳ではなく、故障の危険が増すだけの話なのです。何事にも適正な練習時間、練習日数というものがあります。勿論国際級のレベルに足している選手の場合には本人の意欲と体力が違うので、一緒にはなりませんが、

  子供たちの体、勉強との兼ね合い、家族と接する時間、友達と交流する時間等、健全な心身の成長のために欠かせない事は、部活以外にも山ほどあるのです。それを保証するのもまた顧問の義務だと言えます。教師の仕事は、生徒を心身ともに健全に育てることにあるのですから。

  あの先生たちには、教師として、顧問として、決定的に欠けているものがあります。選手たちを過労に追い込まない適切な練習内容、練習日程、練習時間を保証してやるのが顧問の仕事であるにも関わらず、まるで他人事のように、自らは被害者であるとでもいうかのように訴えていることが、実に滑稽です。こんなにも物の分かっていない顧問に、年中無休に近い部活や、100日無休での練習などをさせれる部員たちの方こそ被害者であると言わざるを得ません。