金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

27:石徹白未亜 『節ネット、はじめました。』

2020-01-31 22:48:55 | 20 本の感想
石徹白未亜『節ネット、はじめました。 「黒ネット」「白ネット」をやっつけて、時間とお金を取り戻す』(阪急コミュニケーションズ)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

時間がない! お金がない! 余裕もない!
――すべての元凶はネットかもしれません。

■ ネットのせいで、実際の日常生活でやろうとしていたこと
 (家事、仕事、趣味など、あらゆること)ができずに終わった日がよくある
■ ネットを見た後、なんでこんなことに時間を使ってしまったのだろうと
 むなしい気持ちになることがよくある
■ ネットを見た後、イライラしたり、悲しくなったり、他人が妬ましかったりと、
 見る前より不幸になっていることがよくある

ひとつでも当てはまれば、あなたもすでに「ネット中毒者」です。
すべてに当てはまった「34歳・ネット中毒女」が不健全な関係を見つめ直してみた結果……

*********************************************

わかるわ~。
Wikipediaで歴史上の人物とか文豪のページを見ると、
リンク地獄にはまってしまう。
今日も、「後水尾天皇」をきっかけに、3時間が一瞬で消えた。
そして、既女版まとめの中毒性はヤバい。
「なんでこんなおかしな人間の言行を
 3時間も読み続けてしまったのだろう……」
と呆然とすること、よくある……。

生活に支障は出ていないけど、ネットを封印したら
どれだけ生産性が上がることか。
しばらく節ネットしてみよう。

著者の名前の読みは「いとしろ みあ」(メモ)。


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26:山田真哉 『あいるさん、これは経費ですか? 東京芸能会計事務所』

2020-01-31 22:35:53 | 20 本の感想
山田真哉『あいるさん、これは経費ですか? 東京芸能会計事務所』(角川文庫)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

モデルを目指し上京した竜ヶ水隼人は、
ある勘違いから芸能人専門の“会計”事務所に就職、
美人だが暴走する所長・天王洲あいるに
こき使われる日々を過ごしている。
毒舌タレントが突然税理士を変えた本当の理由は? 
ゴーストライターを見破る方法とは? 
アイドル税理士と雑用係の天然青年コンビが、
数字で業界の謎を解き明かす! 
超実用的・会計エンタテインメント!

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この作者さん、『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の人だったのか!
小説も書いていたのは知らなかった。
『女子大生会計士の事件簿』も表紙をよく見ていたのに
同じ著者だとは思わなかったよ。

こういうのはキャラクターが何より大事だと思うんだけど、
主人公の魅力は皆無。
しかも4分の3読み終えるまで、ずっとあいるさんが
若い女性の像を結ばず、困ってしまった。
なんか、すごくおばさんっぽいんだよね。
どんなに美人描写をされても、セリフとかふるまいが。
話は決してつまらないわけじゃないんだけど。

最終話でようやくあいるさんの魅力が伝わってきた。
個人的に話がおもしろく感じられたのは後半の2話。

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映画:『パラサイト 半地下の家族』

2020-01-31 22:12:43 | 映画の感想
2020年の映画①:『パラサイト 半地下の家族』(ポン・ジュノ 監督)
★★★★☆

【シネマトゥデイのあらすじ】

半地下住宅に住むキム一家は全員失業中で、
日々の暮らしに困窮していた。
ある日、たまたま長男のギウ(チェ・ウシク)が家庭教師の面接のため、
IT企業のCEOを務めるパク氏の豪邸を訪ね、
兄に続いて妹のギジョン(パク・ソダム)もその家に足を踏み入れる。

*****************************
話題になっていた韓国映画。

事前情報ほとんどなしで見たので、
いったいどういう話なのかわからず、
飽きることなく楽しめた。

最初はコメディテイストで話が進み、
途中からドキドキハラハラ、
意外な展開に「ええっ」と思わされたら
あれよあれよという間に
「なんでこんなことに……」。
今までに見たことのない設定・展開だった。

お金持ちの家の奥さんの性格やふるまいが、
わたしの知っている「お金持ちの奥さん」たちと
本当にそっくりで「そうなんだよ!」と思ってしまった。

※ 以下、ネタバレあり。


コメディチックに進む序盤は、
「いくら人の紹介だと言っても、こういう家なら
 身元の確認くらいちゃんとするだろう」
とか、
「この家族、スペック高すぎ……。いくら装っても、
 生活レベルの差は言動に出ちゃうだろう」
とか思ってたんだけど、
やっぱりそこは中盤以降でちゃんと描いていた。
とっさに出てしまう汚い言葉とか、
自分たちでは気づかない臭いとか。
テーマは貧富の差だと思うんだけど、
それを家族の中で一番痛切に感じたのは、
やっぱり「家族を養わなければならない」という
意識のあるお父さんなんだよね。
終盤のお父さんの行動には説得力があった。

終盤は、
「こんな暴力&殺人シーンいる???
もうちょっと別の描き方があったんじゃないの??」
と釈然としないので★4。

見ている間、ことあるごとに出て来るメダルが何なのか
よくわからなかったのだけど、調べたら、あれ、
お母さんが昔取ったメダルだったのか。
浸水の中、お父さんがそれを持ち出したことの意味が
あとからわかって切ない。
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大河ドラマ「麒麟がくる」#2

2020-01-26 20:44:25 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
土岐頼純の顔つきがひどい

なんか、こう、言いづらいんだけど、
精神疾患がありそうな表情だ。

そして、視聴者にすら、
「あ、これ毒入ってるな」
と読めるムードだったのに、飲んじゃうんだ……。
「わかってるけど飲まざるを得ない」って感じじゃなかったよね。
大丈夫か、戦国人として……(大丈夫じゃなかった)

きょうはひたすら道三をヨイショする回。

十兵衛の出番はおまけ程度。
前回の「道三はケチ」を踏まえてか、
借金の返済の代わりに侍大将の首を取ってこいと言われ、
「侍大将!」と繰り返し叫んでいた。
戦のあと、
「戦は嫌にございます」とか
「戦のない世を作らねば」とか
言い出すんじゃないかとハラハラしたよ。

【その他いろいろ】
▪帰蝶再婚説を採用した大河は初めてでは?
▪立ちションシーン入れたり、負けて泣きべそかいたり、
信秀をどう描きたいのかよくわからなかった。
▪殺そうとした侍大将の顔が叔父に似ていた、という
展開の意図もよくわからず。
武士の宿命みたいなことを描きたかったのなら、
これでなくてもいい気がするので
何らかの伏線なのかしら。
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25:範乃秋晴 『装幀室のおしごと。 ~本の表情つくりませんか?~』

2020-01-25 14:03:41 | 20 本の感想
範乃秋晴『装幀室のおしごと。 ~本の表情つくりませんか?~ 』(メディアワークス文庫)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

この本にはどんな表紙が似合うだろう? 
イラスト? 写真? それともロゴだけ? 
紙の種類は、帯の有無は、中身の文字組みはどうしよう? 
こうして試行錯誤を繰り返して、
時には編集や作家と熾烈に火花を散らせながらも、
その本だけのぴったりなデザイン“本の表情”を生み出すのが
『装幀家』の役割だ。
それを信条に出版社の装幀室で働く本河わらべは、
その男の言葉が信じられなかった。
巻島宗也。手がけた本がことごとく売れる気鋭の装幀家。
「本の内容には目を通さない主義だ。
 中身を読もうが読むまいが、売り上げが変わるとでも思っているのか?」

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このブログには記録していなかったけど、
この作者さんの作品は過去に3冊ほど読んでいるはず。
ユーモアやキャラ同士の掛け合いが好き。
「腸内フローラ」で笑ってしまった。

敵役が一面的な悪として描かれず、記号的なのは
過去作と同様だけど、その分さくさくと話が進行して
ストレスなく読み終われる。

表紙イラストってイラストレーターが構図などの案を
出すのかと思っていた。
何を書くかはデザイナーが決めるのか。
作中では社内に装幀室があったからデザイナーだけど、
外注の場合は編集者が決めるのかな。

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24:西村亨 『源氏物語とその作者たち』

2020-01-24 19:42:14 | 20 本の感想
西村亨『源氏物語とその作者たち』(文春新書)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

原稿用紙に換算して二千五百枚にもなる長大な物語を、
本当に紫式部が一人で書いたのか―
文体や登場人物の扱いなどに着目し、
錯綜する展開を解きほぐすことで見えてきたのは、
光源氏死後の話である「宇治十帖」のみならず多くの部分が、
読者によって自由に加筆や修正が行われ
「成長」していった事実だった―。

*********************************************

おもしろかった。
巻ごとに違う光源氏に対する作者のスタンスや作風、
メインストーリーを進めているかどうか、等々の視点から、
紫式部自身が書いた巻と、他の人物が書いた巻を区別したり、
別の人物によって後から書き足された部分を指摘したり。

『千年の黙』から始まる森谷明子先生の三部作では、
年齢が合わないことについて紫式部自身がミスだとして
頭を悩ませていたが、この本では、
紫式部以外の人物が後から書き足したために
起こった矛盾だとしている。

別の作者として挙げられていた有名人物については
まったく腑に落ちないのだけど、こういう考察は楽しい。

原作者が政治や文化を織り込み、骨太なストーリーを
綴っているのに対して、ファンがメインストーリーから外れた
日常生活や恋愛のサイドストーリーをせっせと二次創作していくのに
似ている。

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23:宮木あや子 『校閲ガール トルネード』

2020-01-24 19:23:07 | 20 本の感想
宮木あや子『校閲ガール トルネード』(KADOKAWA)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

ファッション誌の編集者を夢見る校閲部の河野悦子。
アフロヘアーのイケメンモデル&作家の幸人とのお泊まりデートで
出かけた軽井沢で、ある作家の家に招かれて…。
そして社会人3年目、ついに憧れの雑誌編集部に異動に!?
お互いの状況が変わるなか、幸人との恋の行方は―。
やりたい仕事と向いてる仕事の違いに悩む悦子の決断は?

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今回も面白かった。
寝るまでに1話だけ読もうと思っていたのに
結局全部読んでしまった。
前作の『ア・ラ・モード』を読んでから
3年以上間をあけてしまったせいで、
細かいところを結構忘れてしまっていたのだけど、
読み進めるごとにちゃんと思いだせるのは
キャラが立っているからなんだろうな。

やりたい仕事と向いている仕事が違う、なんて
よくあること……のはずなのに、胸を打たれてしまった。
そして、今、うまくいかなくても、
将来ずっとその仕事ができないわけではない、というのは
本当にそう思うし、励みになった。

挫折を経験しながらも、主要な登場人物がそれぞれに
新しい道を選んで進んでいく、よいエンドだった。

ルビをつけるときに小さい「やゆよ」や「つ」を
他の文字と同じ大きさで表記するの、
やっぱりそういうルールだったのか。
自分が仕事で校正やってるときは
小さくないことがすごく気になるのに、
普通に読んでいるときは「小さくない」ということすら
意識しないから、並字で正解なんだろうな。

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おでかけの記3:農業センターdelaふぁーむ

2020-01-21 07:00:36 | おでかけの記
ハイティーの日、八事まで行ったついでに
平針の農業センターへ。

当日の3日前に、「付近に何かないかな」と調べて
始めて存在を知った。

平針駅から歩いて20分ほど。
バスも通っているけど、腹ごなしに歩く。

暖かい時期は花もきれいでたいそうにぎわうのだろうけど、
冬の、しかも天気の悪い日だったので、
他には1組ほどしか見かけなかった。
育てている牛からしぼった牛乳を使ったスイーツや
名古屋コーチンの料理を食べられるようだけど、
スイーツに関しては店は最初から閉まっていた。

結論から言うと、行ってよかった。

なぜかというと、
ひよこがめちゃくちゃ可愛かったから!!









興味深げに寄ってくるひよこ。

いろんな種類のひよこが一緒にいて
ピーピー鳴いているのに胸キュン。



卵を温めて孵化させる装置。
黒いひよこが内側から殻を破っていたのだけど、
なかなか外へ出てこられない。

解説に書いてあったけど、ひよこが卵の外へ出るのには
すさまじい体力が必要なのだそうだ。
出たあとはぐったりして寝てしまうのだとか。



出てきた!
と思ってからがとても長い。
殻がなかなか外れない。
どうやらカラザ?みたいなのが体にくっついている模様。





すでに孵化していたひよこが2羽、近寄ってきて、
カラザをつっついて取ってやっていた。

「生き物は性善説」とは、同行した友人のコメント。

この農業センターの近くに、
ネットで見かけていきたいと思っていた「Rosa薔薇館」が
あることが判明したのだけど、
おなかがいっぱいすぎてこの日は断念。
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おでかけの記2:ハイティー@ストリングスホテル八事

2020-01-20 07:00:36 | おでかけの記
気ぜわしくて、たまりにたまったストレスが爆発寸前

という、毎年恒例のこの時期。

景気づけにお上品なハイティーへ。

かつてのサーウィンストンホテル、
リニューアルしてから名前も変わったのね。
調度品がロマンチックで、
でも立地条件のためか宿泊費は安くて、
リニューアル前は仕事のためによく泊まっていた。

今回のテーマは「苺と薔薇のブリティッシュガーデン」。
マリアージュフレールの紅茶が飲み放題。
まったく舌の肥えていない、味の違いのわからないわたしが
かつて唯一、
「これは、ものすごくおいしい紅茶なのでは?」
とわかったのがマリアージュフレールの「マルコポーロ」。
というわけで、期待大。


通されたラウンジのソファ。
平日の昼間だからか、人は少なめ。


最初に来たのはシャンパン。


三大珍味を使ったセイボリー。
キャビアもフォアグラもトリュフも、
ふだん食べ慣れていないせいで
おいしいのかどうかわからない。
「高級な珍味」のフィルターが、
味を正常に感じさせないようにしているとしか
思えない。

以下、すべて2人分。







写真を撮りわすれたけど、パイ包みスープもあった。

スイーツビュッフェのように
「もとを取ろう」
という浅ましい根性が発動しないので、
優雅な気持ちでいられる。
しかも、甘くないものも入っているので
「あ、もういいです」
という気分にならないのもいいところ。

お値段税込みで約4500円。
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大河ドラマ「麒麟がくる」#1

2020-01-19 21:00:37 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
えっらいビビッドですな、
田園風景も服装も!


ハイペースな「いだてん」の後だから
えらくまったり進行に感じられるけど、
大河ドラマの第1話らしい第1話だったんじゃないだろうか。
状況の説明したり、
タイトルの「麒麟がくる」の仕込みをしたり。

キャラが立っててよかったのは75分中の5分。
酔っぱらった十兵衛が道三の悪口言うところと
松永久秀の悪い顔は面白かった。

まあ、しばらくは様子見かな。

【その他いろいろ】

・京へ向かう十兵衛が、虐げられている弱いものを
 まったく助けずスルーしたのがよかった。
 熱血主人公だったら、無謀にも多勢に無勢で助けに行ったり
 道三から預かった金で人買いから人を買って解放してやったり
 してたところだよ。
 
・燃える家に取り残された娘を助けるために
 どうしてじいさん医者を呼びに来るの??
 わけがわからない。
 「十兵衛にヒーローっぽい活躍をさせるため」という
 展開上の必要以外、何か理由ある??
 
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