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金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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現在、記事の整理中。

映画:『ザ・ハッカー』

2012-09-21 08:30:19 | 映画の感想
映画『ザ・ハッカー』(ジョー・チャペル監督)
★★★★★

アイスブレーカーと名乗るハッカーから呼び出されて
情報交換を持ちかけられた仮釈放中のケヴィン・ミトニック。
これが罠だと考えたミトニックは電話で製造者らを騙して
SAS(電話網アクセスサービス)のシステムデータを手に入れ、
FBIの捜査官であったアイスブレーカーを出し抜き、
FBIの電話を盗聴することを可能にした。
2年後、潜伏していたミトニックは、聴聞会で発言する
日系のセキュリティ技術者・下村に反感を抱き、
ハッキングして下村の持っていた大量のファイルを盗み出した。
その中には下村の作った、国を支配することもできる
重要なコンピューター・ウイルスがあり、
暗号化されたそれをミトニックは解読しようとする。
サーバーに侵入した犯人をミトニックだと考えた下村は、
FBIとともにミトニックを追跡する。

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コンピューター関係のコラムで紹介されていた映画。
実話をもとにしているらしい。
原作は下村氏の著書らしいけど、ミトニックのほうに
人間性を感じられるような作りになっていて、それが不思議。
コンピューターのことにくわしい人なら、
登場人物たちがやっていることをきちんと理解できて、
もっと楽しいのだと思うけれど、
コンピューターのことを全然知らないわたしでも楽しめた。
2000年の映画だし、今のコンピューターの世界は
この映画のそれとはずいぶん様変わりしているんだろうな。




映画:『アウトブレイク』

2012-09-20 08:44:19 | 映画の感想
映画『アウトブレイク』(ウォルフガング・ペーターゼン監督)
★★★★★

1967年、内戦状態にあったザイールのモターバ川流域のキャンプで
原因不明の出血熱が流行し、兵士たちを死に至らしめた。
調査に訪れたアメリカ軍は感染者の血液を採取した後、
爆弾でキャンプごと感染者を消滅させ、隠蔽をはかる。
その後、モターバ川流域の村で未知のウイルスによる出血熱が発生し、
村はほぼ全滅。
調査に訪れたアメリカ陸軍伝染病医学研究所のダニエルズ大佐は
そのウイルスに危機感を抱き、軍上層部にかけあうが、
警戒通達の発令は却下されてしまう。
そんな中、アフリカから一匹のサルがアメリカに密輸入され、
密売人とサルそれぞれと接触した人々が次々にウイルスに感染、
モターバ・ウイルスと名づけられたそのウイルスは
爆発的に広まっていく。
軍が隠ぺいしていた秘密にたどり着いたダニエルズは、
担当を外されながらも独自にウイルスの感染経路と
正体を突き止めようとする。

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これは確か、最初は高校の合宿のときにバスの中で見た。
そのときはなにも考えずに、おもしろいなあと思ったんだけど、
ストーリーにおける仕掛けの面からみるとまた別のおもしろさがある。
爆撃と元妻の感染という二重のタイムリミット&
敵の追撃という設定が緊迫感を与えているんだよね。
軍の兵士や上層部も、単純に「敵対する悪のグループ」ではなく、
保身が第一だったり、厭味ったらしい上官に対して反感を抱いたり、
命令とヒューマニズムの間で板挟みになったりと、
一人一人にドラマがあって、それが絡み合って中心となるストーリーが
できているのがいい。
1995年制作の映画だけど、20年近くたった今見ても
色あせないおもしろさ。

ケヴィン・スペイシーが出演している関係で、
『ユージュアル・サスペクツ』の宣伝が入ってたのだけど、
『ユージュアル・サスペクツ』は、おもしろかったという印象だけがあって
ストーリーをまったく覚えていないや。



ドラマ:『陽はまた昇る』

2012-09-01 08:29:27 | その他(ドラマ・アニメ・落語)レビュー
ドラマ『陽はまた昇る
★★★☆☆

DVDにて。
ドラマの存在自体を知らなかったのだけど、
これ、結構最近やってたやつなのね……

全9話なので、仕方ないと言えば仕方ないのだけど、
あれこれ詰め込みすぎて中途半端になっちゃったという印象。
(いちばんの疑問は、「YOUは登場する必要があったのか?」)
遠野と奈津美と安西の関係というのも新鮮でおもしろかったし、
ドラマ性があって盛り上がるところなんだけど、
警察学校のエピソードとうまくリンクしていない気がした。
生徒数人にスポットライトをあてていくのかと思いきや、
微妙にほかの生徒も描きながら、でも結局、
三浦春馬が出ずっぱり、という感じ。
初期の段階で宮田の人物像に関する情報が全部出つくしたせいか、
続けて見ているともういいよという気分になる。

池松壮亮演じる、ノリの悪い生真面目な優等生が可愛い。
そして凶悪犯とはほど遠い外見の安西(井浦新)がいい。
奈津美を大事に思っていて、繊細なところもあり、
でも警官や遠野に対する憎悪を抑えきれずに爆発してしまう
複雑なキャラクター。