金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

映画:『砕け散るところを見せてあげる』

2024-07-17 11:31:31 | 映画の感想
2024年の映画⑥『砕け散るところを見せてあげる』(Sabu 監督)
 
【Amazonの内容紹介】
 
平凡な日々を送る濱田清澄はある日、
学年一の嫌われ者と呼ばれる孤独な少女・蔵本玻璃に出会う。
玻璃は救いの手を差し伸べてくれる清澄に徐々に心を開くようになるが、
彼女には誰にも言えない秘密があった…。
その秘密に気づき始めた清澄に<恐るべき危険>が迫り、
友人の田丸や尾崎姉妹も心配する中、
物語は予測できない衝撃の展開を見せていく。
 
********************************
 
アマプラにて。
 
原作が発売された当初、買って読みかけたものの、
冒頭だけですでに内容がしんどく、
早々に読むのをやめてしまった。
そのため映画もなかなか見る勇気が出ず……という状態だった。

いや~……

いくらなんでも、重すぎるだろ!!

前半はいじめの場面が鬱すぎて早送り!
途中からは堤真一が怖すぎて早送り!
ちゃんと見られなかったので、好み度★はなしです。

キラキラ青春もののスパイスとして、
いじめだったり難病だったりが添加された作品は多いが、
これは毒物の塊に、キラキラがちょっぴり含有されてる感じ。

清澄とお母さんを助けようと夜家に玻璃がやってきた場面からの
恋する二人のエモさは相当だし、
再会してからの展開も大好きなんだけども、
特に後半の毒物パートが激しすぎる。
「キラキラ青春ものをバカにしてすみませんでした、
 もう勘弁してください、
 キラキラしてるだけの甘っちょろい恋物語、最高!」
と言いたくなる。
ものには限度があるんだよ……。
というか、まず警察を呼べ!!

 

直前に見た映画で同級生役だった北村匠海くんと中川大志くんが、
この映画では親子役になっていて不思議な感じ。

玻璃のビジュアルが、

「Q:なぜ清澄はそこまでして玻璃を守ろうとするの?
 A:恋しちゃったから」

を納得させるものではないのが残念なのだけれども、
そういう端々にある「説得力のなさ」を
石井杏奈さんと中川大志くんの演技がカバーしていた。
二人とも、素晴らしかった。

特に中川大志くん、大衆受けしない作品にばかり出てる印象が
あるところも含めて、見れば見るほど好きになっちゃう。
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映画:『スクロール』

2024-07-14 23:50:26 | 映画の感想
2024年の映画⑤『スクロール』(清水康彦 監督)
★★★☆☆3.5
 
【Amazonの内容紹介】
 
学生時代に友だちだった〈僕〉とユウスケのもとに、
友人の森が自殺したという報せが届く。
就職はしたものの上司からすべてを否定され、
「この社会で夢など見てはいけない」と
SNSに想いをアップすることで何とか自分を保っていた〈僕〉と、
毎日が楽しければそれでいいと刹那的に生きてきたユウスケ。
森の死をきっかけに“生きること・愛すること”を見つめ直す二人に、
〈僕〉の書き込みに共鳴し特別な自分になりたいと願う〈私〉と、
ユウスケとの結婚がからっぽな心を満たしてくれると信じる
菜穂の時間が交錯していく。
青春の出口に立った4人が見つけた、きらめく明日への入口とは──?
 
********************************
 
アマプラにて。
 
面白いか?っていったら、面白くはない。
序盤から自殺とパワハラが出てきて、
死の気配がずっと作品を覆っており、
暗くて息苦しい。
終盤で不思議と明るく前向きムードになるのだけども、
絵として明るいのが大きいね。
面白くはないが嫌いじゃない、不思議な感じ。
 
北村匠海くん演じる「僕」は、
自殺した森に自分を重ね合わせていたということ?
嫌いだと言ったのは、自己嫌悪していたことを
表しているのかな?
森のお母さんが、恨む対象に「社会」を挙げたこととか、
そのお母さんにユウスケが投げかけた言葉とか、
タイトルを含んだ「僕」のモノローグとか、
ちょくちょく不自然なセリフがあって、
おそらくテーマに関係しているのだけども、
そのテーマがうまくつかみきれなかった。
 
北村匠海くん、見るのは『明け方の若者たち』に次いで二回目なのだけど、
陰鬱な顔が似合う。
そして、中川くん演じるチャラ男、おそらくセフレであったであろう女に
会社に乗り込まれて自殺騒動を起こされたのに、
その直後に会ったばかりの菜穂にプロポーズしたのが、
マジで「性根!」って感じでおかしかった。
すがってくる面倒くさい女をセックスでなだめてしまうところとか、
いかにも。
案の定、病んだ菜穂に「死んでやる!」をされたあげく
刺されてるし……
 
そして、このチャラ男自身は相手の名前すら覚えていないのに、
学生時代にきまぐれに「いつも一人でいてかわいそうだから」と
遊びの場に誘ったことが、自殺した男の子にとっては
死の間際に電話をかけるほどのきらめいた思い出になっていたということが、
なんというか、残酷で、美しい、人生の一場面だった。
 
見たのが「真田丸」とこれだけだから、私の中で
松岡茉優ちゃんにメンヘラ女のイメージが定着しちゃった……。
ユウスケは菜穂から逃げ切れるのか……??
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映画:『碁盤斬り』

2024-05-18 11:15:30 | 映画の感想
2024年の映画④『碁盤斬り』(白石和彌 監督)
★★★★☆4寄りの3.5
 
【シネマトゥデイのあらすじ】
 
いわれのない嫌疑をかけられて藩を離れ、
亡き妻の忘れ形見である一人娘・お絹(清原果耶)と共に
貧乏長屋で暮らす浪人・柳田格之進(草なぎ剛)。
落ちぶれても武士の誇りを捨てず、
趣味の囲碁にもその実直な人柄が表れており、
うそ偽りない勝負を心掛けていた。
しかし、あるきっかけから隠されていた真実が明らかになり、
格之進は娘のために命懸けの復讐を誓う。
 
********************************
 
映画館にて。
公開初日だったためか、作中のキーアイテムである小判のシールがもらえた。
 
落語の「碁盤斬り」にオリジナルのエピソードを絡めているとのこと。
もとの落語は知らないけれども、たぶん、
藩を離れたいきさつと、それに絡んだ仇討ちの部分はオリジナルなんだろう。
というのも、ここは、
「主人公を江戸から離す」
「タイムリミットを設けて緊迫感を出す」
というストーリー上の必要性しか感じなかったから。
ただ、この過程で生まれた「清廉潔白な生き方への疑問」も、
タイトルにもなってる「碁盤切り」につながってないこともないのかな。
 
感想としてはまず、
 
「弥吉、お前、報連相をちゃんとしろ~!!!!!」
 
だ。
いくら番頭に言われたといっても、主人公は主人の客人なのだから、
主人に許可を取ってから小判の行方を聞きにいけ!
断りもなく主人の首を賭けるな!
そもそも、
「主人が小判をどこにやったか忘れてしまったのだが、覚えてないか」
という訊き方をすれば角が立たなかっただろ!!
 
……いや、わかっています。
弥吉がちゃんとしてたら、話が終わってしまうということは……。
お絹が身を売って五十両を作る必要もなくなるし、タイムリミットもなくなるし。
中川大志くんはストーリーの犠牲になったのだ……。
まあ、でも、手代にしては長身で見映えがいいこと、
もともとは武士の子という設定で、見苦しくあがかず
自分の首一つでおさめようとしたこと、で
「なんでハッピーエンドにおさまってるんだよ」という反発は
和らげていると思う。
 
敵役だった斎藤工は、一貫してクズでよかった。
主人公の清廉潔白な生き方は完全に肯定できるものなのかという視点を
提供するキャラクターでもあり、
賢さや、武士らしい矜持もちらりと見せているんだけども、
やっていることはやっぱりクズ。
(余談だけど、首を落とすシーンをはっきり描いていることに驚いた。
 大河ドラマとかだと、たいてい、そのものは映さないから……)
斎藤工、第一印象が大河ドラマ「江」で、
「いっつも同じ顔してる……。演技下手だな」と思ってたんだけど、
息の長い俳優さんになったのね……
 
主人公役の草彅くんは本当にこういう寡黙な武士の役が似合う。
貧乏だからって、自分のしたことの償いに、
藩主の絵をあてようとしたことは理解できんが……。
もとは斎藤工がパクって「売り払った」と言ってたものだからいいと思った?
これが、仇討ちを通して生じた「清廉潔白な生き方が正しいのか?」への
アンサーでもあったのかな?
 
悪役として登場したかと見せかけて、
主人公に惚れ込み感化されていく國村隼は始終可愛かったし、
小泉今日子は女郎屋の主人らしい厳しさも見せつつ、結局甘かった。
そういう終盤のとんとん拍子具合、世界の優しさ、都合のよさは
やっぱり気になったけど、四季の描写は美しいし、
時代劇は日本に残ってほしい。
 
見終わった直後は、好み度★3かな、と思ってたんだけども、
これだけ感想に書くことがあるってことは、好きだったんだろうな。
というわけで、★4寄りの★3.5。
 
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映画:『窓ぎわのトットちゃん』

2024-03-21 11:57:48 | 映画の感想
2024年の映画③『窓ぎわのトットちゃん』(八鍬新之介 監督)
★★★★☆4.5
 
映画館にて。
広く公開されていた時期には全然見る気が起こらなかったのだけども、
友だちの誘いで、遅れて上映しているところへ見に行った。
 
原作は読んだことがあるし、話も知っているのに、
自分でも「なぜこんなに泣く!?」と思うほど泣いてしまった……。
小児麻痺で体が思うように動かないやすあきちゃんが木に登れた!
というだけで泣いちゃうし、大切な人が亡くなる場面では当然泣くし、
明るく将来の夢を語って別れる子どもたちが、
もう二度と同じ学校へ戻ることができないこと、
そのうちの何人かは大人になる前に亡くなってしまうであろうことも
わかって泣いてしまうし、
校長先生から受け取った肯定と愛を、
トットちゃんが幼いきょうだいに分け与えるところで泣いてしまうし。
 
「普通」の枠におさまることができないトットちゃんのような子どもたちが
トモエ学園に行けて居場所を見つけられたのが、
理解ある富裕層の両親のもとに生まれたからだということは、
言葉にしなくてもわりとはっきり描かれていたように思う。
きっぷを受け取っていた駅員さんが途中で男性から女性にかわったのは、
出征することになったからであろうし、
戦争の影響が背景としてあちこちに描かれている。
そういう、言語化はされないけれども気づく人は気づく、
気づけなくてもメインのストーリーはちゃんとわかる、
という作りがとてもよかった。
 
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映画:『聖闘士星矢 The Beginning』

2024-03-10 19:13:45 | 映画の感想
2024年の映画②『聖闘士星矢 The Beginning』(トメック・バギンスキー 監督)

【Amazonの内容紹介】
 
自らの身体に“小宇宙”という力が宿っていることを知らない若者、星矢。
地下格闘技でその日暮らしをしながら生き別れた姉を探していた彼は、
ある日闘いの最中にその“小宇宙”を発したことで謎の集団から狙われることに。
彼らは強い“小宇宙”の持ち主と、シエナと言う女性の命を狙っていた。
ペガサスの星のもとに生まれた星矢の使命は
“知恵”と“戦い”の女神アテナの生まれ変わりであるシエナを守り、世界を救うこと。
自らの秘めた力に気づいた時、彼はこの世界を救う“聖闘士”となる。
 
******************
 
Amazonプライムにて、友人宅で視聴。
 
私、聖闘士星矢は一回も通らずに来てしまった。
原作もアニメも見たことがなく、ハマっている人も近くにいなかったため、
 
「作者は車田正美。キラキラした鎧を身に着けた、
 星座をモチーフにした連中がバトルしている。
 ピンクの鎧を着たアンドロメダ瞬は男」
 
くらいの情報しか持っていなかった。
 
そんなわけで、この映画がどこまで原作に忠実なのかわからない。
一緒に見ていた友人(私よりは知っている)いわく、
名称は原作に出てきたものが使用されているが、結構設定はアレンジされているとのこと。
 
字幕が表示されない吹き替え版で、しかもしゃべりながら見ていたため、
話もよくわかっておらず、
 
「女神アテナの生まれ変わりである娘をめぐり、元夫婦が対立している。
 お姉ちゃんと生き別れになった聖矢は、コスモとかいう戦士の力があって
 旦那の方に連れてこられて修行している。
 妻の方の勢力とバトルするが、結局のところ、女神の力に目覚めたヒロインが
 コスモでまわりをめちゃくちゃにして、おしまい」
 
という程度の認識。
あってるのかな……??
 
マトリックスめいた古代文明とSFが合体したような世界観で、
それなりにムードの統一はされていたのに、聖矢がクロス(鎧みたいなの)姿になった途端、
急にチープになってしまった。
真剣佑くんは映画の世界観にはマッチしていたと思う。
 
しっかりセリフを聞き取って理解していたわけではないので、好み度はなし。
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映画:『落下の解剖学』

2024-03-01 21:18:20 | 映画の感想
2024年の映画①『落下の解剖学』(ジュスティーヌ・トリエ 監督)
★★★☆☆
 
映画館にて。
 
あ、フランス映画でしたか、道理で……
と見終わった後で思った。
法廷でのシーンはなかなかにスリリングで、
新たな情報が次々に出てきて「いったいどうなるの~?」的な
揺さぶりはかけられるものの、
爽快な大逆転も、判決後の意外な告白もない。
真相も明示はされない。
途中から「まだ終わらないのかな~」と思いながら見ていて、
これだけ引っ張るんだから、
最後に主人公がすべてをひっくり返す告白をするのだろう……と
期待してしまった。
その類いのエンタメに慣れすぎてしまった。
 
 
タイトルに「解剖」が入っているのは、
夫婦関係や親子関係が孕んでいた問題を暴かれるから?
子どもの視力を奪った事故という大きなファクターはあったのだけれども、
「妻は作家として成功しており、夫も作家になりたがっていた」
というこの一点だけでも、
夫婦関係が健やかに保たれるわけないと思ってしまう。
友人間、兄弟姉妹間でも関係を平穏に保つのは
難しいんじゃないだろうか。
 
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映画:『インディペンデンス・デイ』

2023-12-23 21:12:58 | 映画の感想
2023年の映画⑭『インディペンデンス・デイ』(ローランド・エメリッヒ 監督)
★★★★★
 
【Amazonの内容紹介】
 
宇宙センターで衛星アンテナが奇妙な音をキャッチした。
報告によると、質量が月の4分の1もある巨大な物体が
地球に接近しつつあるという。
その正体は異星人の宇宙空母であった。
彼らは人類への攻撃を開始し、主要都市は一瞬にして廃墟と化す。
絶滅の危機にさらされた人類は、ついに史上最大の作戦を開始する!
 
************************
 
友人宅で、Amazon primeにて。
20年以上ぶりに再視聴。
公開されていた当時、学校帰りに友だちと映画館に見に行ったのだった。
見に行った帰り、マクドナルドで大興奮して感想を語っていたのを
はっきり覚えている。
 
「テレビがブラウン管や~!!」
「モニター古い!」
「宇宙人側にはタッチパネルが浸透してる~!」
「コンプライアンス的に、今だとあのシーンはNG」
「宇宙船の中、ばりばりに重力あるやん!」
等々、20余年のギャップを感じるところもあるのだけども、
今見てもおもしろいし、どうなるか覚えているのにドキドキしちゃう。
 
宇宙人にさらわれたと主張し、酒浸りで仕事もまともにできないお父さんが、
最後、特攻してヒーローになるの、
「うう、ベタだし、特攻を肯定したくない……」
と思いつつも、おそらくこの先も「困ったおっさん」としか生きられない
彼のことを考えると、
子どもたちにとってはこの上ない美しい散りざまなんだよな~
 
高校生のときにはまったく気に留めてなかったけど、
エンジニアのデイヴィッド、頭脳派なのにえらい体格いいな……

コメント (2)
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映画:『ブラックナイトパレード』

2023-12-02 18:14:30 | 映画の感想
2023年の映画⑬『ブラックナイトパレード』(福田雄一 監督)
★★★☆☆3.5
 
【Amazonの内容紹介】
 
これは、本当のクリスマスの話。
コンビニ「ポーソン練間北口店」バイト歴3年。
受験、就活失敗。彼女無し。何をやってもダメな男日野三春(吉沢亮)。
世間がクリスマスムード一色で盛り上がる中、
突如、黒いサンタ服を着た謎の男・クネヒトに連れ去られてしまう。
目覚めるとそこは、クリスマスを裏で運営する「サンタクロースハウス」!!
世界中から届く子供たちの手紙、山積みのプレゼント、そして大勢のサンタたち…
なんと彼らは、悪い子にがっかりするプレゼントを贈る
超激務の“ブラックサンタ”だった。
そんな“ブラックサンタ”に就職した三春は、
強烈な個性を持つ同僚たち・北条志乃(橋本環奈)、田中カイザー(中川大志)、
古平鉄平(渡邊圭祐)と共に働き始めるが、
クリスマス滅亡を目論む怪しい影が迫る……
 
************************
 
WOWOWオンデマンドにて。
 
原作漫画は未読で、特に思い入れもないから、普通におもしろく見たよ。
原作の過激派ファンとか、「爆笑コメディ」を期待した人には
不評かもしれないが……。
 
尺の制約もあって説明不足は感じるけれども、
ストーリー上の「ここははずしてほしくない」というポイントを
ちゃんとはずさず、起伏もあって、よかったと思う。
三春に対してひどいな~と思ったカイザーの振る舞いも、
ちゃんと後から解釈をひっくり返されるし。
 
ただ、あらすじのここ。
 
>受験、就活失敗。彼女無し。何をやってもダメな男日野三春(吉沢亮)。
 
吉沢亮の外見を持っているだけで、人生勝ち組じゃん!!
と思ってしまうのだが……???
 
美男美女であるというのはそれだけですごいし、
周囲からそれ相応の対応をされて自己肯定感も高く、
悲惨なことにはならなさそうなのだが……
まあ、そこは「設定」として呑み込もう。
 
中川大志くんがイケメン枠ではないうえ、
玉木宏の顔面が一切出ない。
渡邊圭祐くんも、この映画で初めて認識したのだけども、
顔がすごくきれいなのに目立たない役。
イケメンの無駄遣い感がすごい。
 
「山田裕貴が吉沢亮の父親役」という事前情報に、
「どういうこと!?!?」と思っていたのだけども、
小さい頃に亡くなった父親なら、別に変ではなかったね……。
 

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映画:『君たちはどう生きるか』

2023-09-02 15:21:02 | 映画の感想
2023年の映画⑫『君たちはどう生きるか』(宮崎駿 監督)
★★★☆☆3.5
 
映画館にて。
 
評判通り、「うん、わからん!!!」なんだけど、
事前に予測していたほど支離滅裂ではないし、
あえて説明していないだけで、
ちゃんと設定はあるのだろうな、と感じた。
序盤の不穏な空気、わくわくするような世界観も
たいへんよかった。
 
以下、ネタバレ注意。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ジブリ映画特有の「醜さ」がちょっと苦手なんだけど、
ポスターのかっこいい鳥の正体が、
醜いおっさんだったのは、微妙にショック。
 
父親が死んだ母親そっくりな叔母と再婚して、
すでに叔母が妊娠している、という序盤。
それに対する主人公の感情がはっきり描かれないので、
後々に重要になってくる「主人公と叔母の間にあるもの」が
わからない人には本当にわからないだろうなと思った。
男女のことを知りつつあってもおかしくないうえ、
まだ母の恋しい年齢である「少年」の主人公、
そして姉の子どもを継子として受け入れなければならない叔母の
間にある葛藤。
父親が、「悪人ではないが、いけ好かない金持ち」であるのも
面白い設定。
 
正直に言うと、途中から
「早く終わらんかな」
「長くない??」
と思っていたので、
「面白かった」とは言いがたいんだけど、
好きなムードではあった。
ジブリの映画、個人的な印象としては
わかりやすいエンタメとして楽しめたのは『耳をすませば』の頃までで、
その後の作品については「めっちゃ面白い!」とは思わないんだけど、
とにかく圧倒的なムードの良さで楽しめる。
白くて丸いワラワラも可愛い。
 
タイトル、吉野源三郎の本とはまったく関係ないのだと思っていたが、
本自体は話の中にちゃんと出てきた。
 
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映画:『83歳のやさしいスパイ』

2023-08-19 16:45:07 | 映画の感想
2023年の映画⑪『83歳のやさしいスパイ』(マイテ・アルベルティ 監督)
★★★☆☆3.5
 
【Amazonの内容紹介】
 
『007』、『ミッション・インポッシブル』、『キングスマン』…。
映画の歴史でスパイを題材にした名作は数多くあれど、
しかし、それとはまったく違うアクションとは無縁の、
世界でいちばん“やさしい”スパイ映画が誕生した。
主人公は83歳の素人男性セルヒオ。
しかし、映画ではこのセルヒオが驚くべき活躍を見せる。
携帯電話の扱いひとつさえ不慣れなセルヒオが、
眼鏡型の隠しカメラを駆使し、暗号を使って潜入捜査を繰り広げる様子に
視聴者はハラハラしっぱなし。
老人ホームのある入居者が虐待されているとの疑惑があり、
そのターゲットの様子を密かに克明に報告することが彼のミッションだ。
妻を亡くした悲しみの中にある彼は、
傷ついている人をほおっておけない心優しい性格で、
調査を行うかたわら、いつしか悩み多き入居者たちの
良き相談相手となってしまう…。
 
*******************************************
 
Amazon primeにて。
 
映画館で予告を見たときから興味のあった映画。
あらすじを読んだときから、
「主人公を老人ホームに入れるための茶番だった、という
 オチなのでは??」
と思っていたのだけども、そんなひねりはなかった。
というか、見終わってから知ったのだけれども、
ドキュメンタリーだった。
 
言いたいことは、
「老人ホームに入れた親のこと、もっと気にかけろよ!
 淋しいよ~!!」
ということで、誰も面会に来ないおばあさんが「ママ」からの電話で
淋しさを訴えるところなんて胸が詰まる。
ドキドキハラハラの面白さはなく、
ストーリーとしては退屈な部分も多いのだけれども、
主人公のおじいさんと入居者たちとの心の交流に胸が温かくなったり
しんみりしたり。
主人公のおじいさん、物腰が柔らかで上品だし、優しいので、
おばあさんたちにモテるのがわかる。
 
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