金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

2021年 映画と読書のまとめ

2021-12-31 15:29:01 | 1年のまとめ
昨年に引き続き、2021年も仕事の一つをほとんど放棄し、
代わりにエンタメの消化にいそしんでいた。
12月に転機となる出来事があったので、
2022年度は放棄していた仕事に復帰しつつ、
エンタメの摂取もほどほどにして行きたいところ。

以下、2021に読んだ&見たものの中で、
印象的だったもの。

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【一般小説】


『わたし、定時で~』、ドラマは見ていなかったけど、
ドラマにしても映える話だろうな~と思う。
武蔵坊弁慶1・2』は、とてもおもしろかったけど、
思い出補正が多分にある……という自覚があるため、
リストには入れず。

【漫画】

②『かげきしょうじょ!! シーズンゼロ』

『へうげもの』は文句なしの一番。
今年、漫画はたくさん読んだのもあって、
好きなものにもたくさん出会えた。


この三つは、「好き! おもしろい!」よりも、
「この題材でよくも……!」という感嘆が大きい。

【随筆】


随筆、あんまり読まなかったな。
どちらも面白い。

【鎌倉幕府関係】ジャンルごちゃまぜ

新書『頼朝の武士団
小説『修羅の都
小説『寂光院残照

大河ドラマ効果で、関連本がたくさん出ているので
来年は読む物がたくさんありそう!

【その他】新書とか学術書とか 


『新古今~』以外はAmazon Unlimitedにて。
読み放題じゃなかったら読まなかったものもあるが、
いずれも読んでいてわくわく。

【映画】


今年はアマプラのウォッチリストを消化したものあり、
1年で32本見た。今までで一番多かったかも。
好み度★4~5を付けた中だと
見た直後の評価と、振り返ってみたときの評価が
一致しないの、おもしろい。
見た直後は★5でなかったのに、
時間が経っても鮮やかに印象に残っているものはある。

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2022年は仕事の資料読みばかりになりそうだけども、
最低でも1ヶ月に本1冊、映画2本は仕事に関係なく摂取して、
電子書籍とウォッチリストの消化をすすめたい。

大河ドラマ、楽しみだな~!
関連本もたくさん出そうだし、関連スポットも観光地として
親切設計になっていくんじゃないだろうか。

楽しみいっぱいの2022年。
ご訪問くださっているみなさまも、よいお年を!

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映画:『タッカーとデール 史上最悪にツイてないヤツら』

2021-12-31 10:57:24 | 映画の感想
2021年の映画㉜『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(字幕版)』(イーライ・クレイグ 監督)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

親友同士のタッカーとデイルは、念願の別荘を手に入れ、
休暇を自分たちの山小屋で過ごそうと森へやって来た。
しかし2人は、同じ時にキャンプに来た
生意気な名門私立の大学生グループに、
人里離れた山に暮らす殺人鬼だと勘違いされる。
タッカーとデイルが川で溺れかけた女子大生を助けたことで、
更に誤解が誤解を生み、次々と死人が出てしまう。
仲間の女子大生を救おうと大学生が襲いかかってくるが、
事態はなぜか不思議なありえない展開に!
気のいいタッカーとデイルの運命やいかに…?

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ホラー風味のコメディ……と思って見始めたら、
予想外にばんばん人は死ぬし、
スプラッタ&グロ描写が多い。

コメディ部分はめちゃ笑えるところもあるのだが、
目をそむけたくなるシーンも多く、
人に安易におすすめできない……。
大学生たちが主人公たちに襲いかかった結果、
自滅して死んでしまうパートなんて、
コメディなのだが笑っていいのかわからず、
見ていて困ってしまった。
死なずに痛い目に遭うくらいなら、
心置きなく笑うことができるんだけども……
これは、かなり人を選びそう。

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864-866:最近読んだ本

2021-12-31 10:23:48 | 21 本の感想

お菓子がすごくおいしそう……!



作者が食堂で働いていたことがあるそうで、
現実離れした要素が少なく(あることはある)、
安心して読める。



鶯に関するあれこれが興味深い。
作風は非常にライト。

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569-853:最近読んだ漫画

2021-12-31 10:14:16 | 21 本の感想
 坂井恵理『シジュウカラ : 1・2』

序盤から男の方に何かたくらみがあることが示されていて、
興味を引かれた。おもしろい。


 をのひなお『明日、私は誰かのカノジョ(1)~(4)』

援助交際の話かと思っていたが、レンタル彼女。
絵がきれいなうえ、話に引き込まれる。
ただ、愛着が湧く前に、メインの登場人物が
次々に登場すると疲れちゃう……。



可愛い&おいしそう。
優しくほんわかした雰囲気。
花街の風習や生活も知ることができる。



基本は三十路OLの生活なのだが、
「三十路」が「三百路の魔女」に置き換わっただけで
独自の味付けと展開が生まれて楽しい。



こういう話だったのか。
最初「プロにしては下手だな……」と思った絵も、
徐々にうまくなってきているのがわかる。
面白かった。



現実的に考えるとまずい設定と展開なのだが、
コメディに振り切っているので
あまりそれを感じさせずに楽しく読める。
ただ、男女が逆になっていたら
設定だけでアウトだね……。

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568:周防柳『身もこがれつつ 小倉山の百人一首』

2021-12-31 09:48:06 | 21 本の感想
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

平安時代の最高権力者・藤原道長に連なる藤原北家ながら
傍流の御子左家は、
歌壇ではそれなりの実力を発揮しているものの、
公家の出世レースではパッとしない家柄。
当家の次男に生まれた藤原定家は、
病由来の難聴を克服し、侍従時代の同僚で親友の
藤原家隆らとともに『新古今和歌集』の選者を務めるなど、
歌壇でめきめきと頭角を現す。
鎌倉幕府に押され気味の朝廷の権威回復を狙う後鳥羽上皇は、
そんな定家に、三代将軍・源実朝に京への憧れを植え付けるため
「敷島の道(和歌)」を指南せよと命ずる。
後鳥羽の野心は肥大し、ついには倒幕の兵を挙げんとするが……。
知らぬ人のいない「小倉百人一首」には、
なぜあの100首が選ばれたのか?
同じく藤原定家選の「百人秀歌」より1首少なく
3首だけ異なる理由とは――?
「承久の乱」前後の史実をきらびやかに描きながら、
その謎を解き明かす。

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ボーイズラブならぬおっさんずラブ、
定家・家隆・後鳥羽院の三角関係と聞いて、
読んでしまった……!

男色ばやりだった時代でもあるし、
思ったより違和感はなかった。
定家と式子内親王の恋愛は「ない、ない」で終わるし、
かといってオリキャラとの恋愛は想像すらできない
(失礼だが、モテないよね……)ので、
恋歌にからめようと思ったらこうなるよな……という納得感。
回想を多用しすぎて時系列がわかりにくくなっていたり、
「うかっ」「げっ」という言葉の癖のようなものが気になったりと
ひっかかるところもあったけれど、
百人一首成立の背景もおもしろかったし、
史実と史料から読み取れるパーソナリティ、オリジナル要素を
うまくミックスして独特の作品世界が構築されていて、
ほろっときてしまうところもあった。
明月記の細かいエピソードも織り込まれていて、
ファンはうれしいんじゃないだろうか。
兄弟や猶子は登場するのに、途中で秀能が出てこなくなり、
承久の乱に関わっていたかどうか一切触れられないのも、
「実は関与していなかったのでは?」という説を
踏まえてのことなのだと思った。

その後の歌を使ったやりとりが素敵だったので、
これを言うのは野暮というか、興ざめかもしれないが……
初めてだったんだから、致したかどうかは
体に残る感覚でわかるでしょ?

政子がまさに「蛮族の女」。
北条家はこの作品でもドロドロしてますなあ。



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567:甲斐みのり『地元パン手帖』

2021-12-29 20:14:47 | 21 本の感想
甲斐みのり『地元パン手帖
★★★★★

【Amazonの内容紹介】

地元パンには、たくさんの物語が詰まっている!
食パン、メロンパン、コッペパンなどの定番から、
総菜パン、菓子パン、ユニークパンまで。
著者が全国各地を旅するなかで集めた、
その土地で長年愛される「地元パン」を200点超紹介。
ユニークなネーミング、レトロなパッケージなど、
思わず手に取って味わいたくなるものばかりです。

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パンはふだん、食パンくらいしか買う習慣がないため、
旅行先でも全然目が向かなかった。
ご当地パン、たくさんあるんだなあ。
子どものころ食べていた「ウエハウスパン」、
愛知県のパンだったんだ。

旅行先での楽しみが増えそう。
見ているようで見ていないものの存在に気づかせてくれる
よい本だった。

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566:河村恵利『最上家秘聞 遠つ迷い路』

2021-12-28 18:37:19 | 21 本の感想
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

鎌倉以来の奥州の名門・最上家。
出羽国57万石を領した最上家が戦乱の世を生き抜くために
下した苦渋の決断と、そしてその先に掴んだ光明とは…!? 
悲劇の姫・駒姫の物語を含む全5編収録。

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最上家については、『北天に楽土あり』しか
読んでいないのだけども、
義守と義光の確執の裏事情については
河村先生らしい味付けだと思った。
義康の廃嫡をめぐる顛末は、
この作品でも救いはなかった……😭 

【収録作品】
「雪解けの足音」 最上義守と義光、義時
「遠つ迷い路」 義康と久姫、家親 
「山の辺」 家親、義忠、義親、義俊 最上家の改易
「血の盃」 駒姫、不破伴作、豊臣秀次
「わらわべ成敗」 江戸時代 オリジナル

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565:河村恵利『松の葉文様』

2021-12-28 18:22:59 | 21 本の感想
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

夫・武田元明との死別後、
豊臣秀吉の側室となった竜子は、
その気高さを秀吉に愛された女性だった。
彼女が醍醐の花見で淀殿と杯の順番を争ったという件に
隠された真相とは…!?

****************************************

こんなに可憐な京極竜子は初めてなんじゃないだろうか。
可愛くて、聡明で、芯が強い。 
醍醐の花見での盃争いの裏事情も、なるほどと思える作り。
実際は竜子と茶々は仲悪かっただろうな~と思うけど、
寧々も竜子も茶々も、みな賢く、
互いを思いやるだけの度量もあって、素敵。

それにしても、この漫画の中での高次は、
本当に不幸を呼び込んでくる疫病神のような弟。

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大河ドラマ『青天を衝け』#41

2021-12-26 21:32:01 | 大河ドラマ「青天を衝け」
中国への義援金を呼びかける演説から、
終盤の回想にいたるまで、ボロ泣きしてしまった……😭 😭 😭 

両親はじめ、周囲の人々の教えと影響が作ってきた
91年の生涯だったのだと思って。
国が戦争に向かって進んでいっても、
「みんなの幸せのため」「人と仲良く」
というスタンスを崩さなかったところ、
そして現実に願いを打ち砕かれてもめげなかったの、
すごいね。

今回だけでも、

・明治期に作ってきたものが震災で全部燃えちゃう
・10年頑張ってきた移民問題に対する努力が無駄に
・老体にむち打って集めた救援物資が
 満州事変のために拒否された

ってひどい展開なのに「もうやーめた!」にならない。
とにかく止まれない人だったんだろうな……。

個人的には『青天を衝け』は『いだてん』と
同じカテゴリーに属する大河で、

「『ものすごく好き!!』とか『めちゃくちゃハマった!』って
 わけじゃないけど、よくできていて、おもしろさが高値安定」

という評価だったのだけども、

・エピソードの積み重ねにおける無駄の少なさ
・盛り上がりどころの置き方を含めた全41話の構成

でみたら、今まで見た大河でいちばんよかったんじゃないだろうか。

(私の中では『清盛』と『直虎』が同じカテゴリーで、
 これらは「めちゃくちゃ好き!」なところと、
 「いまいち」なところの差が激しい)

【その他いろいろ】
・最後まで出てきた家康。
 ドラマの主みたいに、視聴者へのメッセージを告げる。

・老けメイクすごいけど、やっぱり遠目に見ると
 若いのがわかっちゃう。

・北里柴三郎「感染症を防ぐためにはマスクが一番」
 これ、コロナ下だから出してきたシーンでしょ……

・「沢山の子や孫に恵まれた」
  いいことみたいに言うな!

・大隈重信「わせだ」栽培

・栄一、移民たちのために82歳で再度渡米。
 栄一が渡米すると首相が殺される。

******************************

次の『鎌倉殿の13人』は、いちばん好きな時代だというのもあって、
期待のハードルを上げすぎてる自覚がある。
初回放送が怖くなってきた。

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564:森絵都『無限大ガール』

2021-12-26 19:44:21 | 21 本の感想
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

こうと決めたら猪突猛進!
眩しいぐらいまっすぐな高校生女子が大活躍する、
爽やかで甘酸っぱい青春小説の短編。

高校二年生の相川早奈(あいかわ・さな)は
「日替わりハケン部員」。きょうはテニス部、
あすは水泳部、ソフトボール部、園芸部に写真部……。
頼まれれば、臨時の助っ人として参加する。
去秋、重要な試合を翌日に控え、
レギュラーが捻挫したバレー部の友達に泣きつかれたのが
きっかけだった。
父親の長身と母親の器用さを受け継ぎ、
運動神経に恵まれた早奈は以来、ひっきりなしにくる
依頼に喜んでこたえ、〝ハケン〟を楽しんでいた。

次に早奈に舞い込んだのは、演劇部部長からのSOS。
10月末の文化祭でミュージカルを上演するのに、
主演女優が演出家ともめて急遽降板し、代役をと懇願する。
その演出家こそ、昨夏、早奈がたった4カ月だけの交際で
フラれた元カレの先輩・藤見(ふじみ)だった!
失恋の痛みを引きずる早奈は引き受けるか、悩むが……。

****************************************

これもKindleの単話売り。
漫画のようにちょっと現実ばなれした展開もあるのだけど、
「自分がない」とふられたヒロインの、
その自分のなさ、空っぽぶりが、思わぬ利点となって
カタルシスをもたらす。
短いながらまとまっていて楽しめる。


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