金木犀、薔薇、白木蓮

本の感想、ときどき映画。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ『いだてん』#25

2019-06-30 21:01:59 | 大河ドラマ「いだてん」
今日から第2部スタート。

いや~面白かった!
「ついてこられるやつだけついてこい!」
なテンポとノリ。

「金栗? 三十半ばのおっさんでしょ(笑)
 勝てないよ~!!」

第1部の主人公のアンチとして登場する
第2部主人公(とっつあんぼうや)。
新鮮……。

3度目のオリンピックも途中棄権となった金栗を
「たいした成果も出していない」と罵り、
嘉納先生のことは本人と知らず「じじい」呼ばわり、
岸先生には「馬鹿野郎」。
落語やってる途中で朝太に話しかけたあげくに
セリフ横取りする傍若無人ぶり。

めちゃくちゃウザいのだが、
体協から水連を独立させて
高橋是清に大金をせびってくる実行力と
阿部サダヲの不思議なチャーミングさで
好感度ギリギリのラインを攻めてくる。

普通選挙法に光文事件、高橋是清、と
歴史もきちんとからめてくれているし、
第1部からの切り替えもお見事。
第2部も楽しみだなあ!

【その他いろいろ】

・主人公「すみません、金持ちで!」
 体協「明治大正昭和、時代をまたいで
    いつも僕らは金がない」
 この対照……。

・可児先生カワイイ v(^-^)v

・ショーケンの高橋是清、すごい迫力だった。
 これが遺作となったそう。

・当時の男子の水着、スク水……?
 そういや菊池寛もこういうの着てたな。

・朝太も何だかんだで父親やってて安心したよ。
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104-109:最近読んだ本(ほぼ記録のみ)

2019-06-29 19:44:38 | 19 本の感想
みやこかっく『きつね美女とぶこつ猟師』(KADOKAWA)
★★★☆☆

可愛いしほほえましいけど、
「新キャラ登場」が繰り返されるのみで、
筋はあってないようなものだった。
それもTwitter連載なら
気にならなかったと思う。




高橋史『高橋史のHAPPY文字占い 筆跡診断で性格・心理がわかる!』(メイツ出版)
★★★☆☆

「占い」としておけば、根拠不要だもんね。



やましたなしえ『ボールペンでかんたん! プチかわいいデコ文字を楽しむ本』(メイツ出版)
★★★☆☆

かわいい。




佐々木典士『ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ -』(ワニブックス)
蔵書整理のため再読。




ゆるりまい『なんにもない部屋の暮らしかた』(メディアファクトリー)
蔵書整理のため再読。



野村絵理奈 『口ベタでも90分で人生が変わりだす話し方 小さな話し方教室で起きた奇跡』(講談社)
蔵書整理のため再読。
人前で話をする仕事のある人にはとても役立つのでは?
読み物としてもおもしろい。



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97-103:久世番子『パレス・メイヂ』1~7巻

2019-06-28 20:32:58 | 19 本の感想
久世番子『パレス・メイヂ 1~7』(白泉社)
★★★★☆4.5

【Amazonの内容紹介】

貧乏貴族の実家を救うため、
帝の暮らす宮殿「パレス・メイヂ」に仕えることになった
14歳の御園公頼(みその きみより)。
ある時、帝の画帖が破られる事件が起き、御園に嫌疑が…!?

*********************************************

蔵書整理のため再読。
すてきな物語だった……!
明治・大正期の宮中や市井の風俗をしっかり勉強されているので
皇族好きはもちろん、歴史好きも安心して楽しめる。
作者さんの費やした労力は相当だと思うわ……。

ヒロインが一重瞼のクールビューティー、
しかも少女帝ってところが新鮮。

5巻以降はところどころで泣いた。
大津事件や関東大震災といった実際にあった出来事を
物語の中にうまく組み込んで、なおかつそれを
きちんと話を盛り上げるために使っているのもお見事。
御園くん、立派になったね……と最終巻では感無量。

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おでかけの記16:鶴舞図書館&ヌンクヌンク

2019-06-27 08:11:32 | おでかけの記
ちょいと用事があって鶴舞駅へ。

ついでに久々の鶴舞公園。
名古屋に住んでいても、ここには不思議と縁がなく、
来るのは2回目。
蒸し暑い曇りの日だったにも関わらず、
昼間の公園内で過ごしている人はたくさんいた。


梅雨入りしたものの、
しばらくまとまった雨が降っておらず、
紫陽花もひからびかけている。


鶴舞図書館。
中央図書館だから相当大きいのだろう! 
と期待を膨らませていたので
最初に行ったときには拍子抜けした記憶が。
でも、調べものがしたくて市内の図書館の蔵書を検索すると、
古い本などはここの「書庫」に入ってることが多いので、
表に出てないけれど所蔵している本は多いのだろう。


鶴舞公園の中にあるカフェ・ヌンクヌンク。
スタッフも女性、お客さんもほとんどが女性。

平日で、しかもランチタイムを外して行ったけれど
結構な賑わいで、しばらく待たされた。
ランチタイムは相当混む様子。


いちじくのタルト600円
アイスカフェオレ480円

タルトは驚きの小ささ!
でもいちじくは美味しかった。

外観はぱっとしない古民家だけど、
中はおしゃれな感じで
好きな女性は多そう。
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96:板野博行 『眠れないほどおもしろい 恋する古文』

2019-06-26 11:51:04 | 19 本の感想
板野博行『眠れないほどおもしろい恋する古文[王朝の美女と貴公子篇]』(三笠書房)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

深窓の姫君との命がけの“駆け落ち”『伊勢物語』。
女流歌人の“華やかなロマンス”『和泉式部日記』。
中宮定子と一条帝の、宮廷を揺るがした愛『栄花物語』。
「恋の誘い」を軽妙に切り返した清少納言『枕草子』。
嘆きながらの「独り寝」―すれ違う男女の心『蜻蛉日記』。
病に倒れた若き帝への“熱い思慕”『讃岐典侍日記』。
二人の天皇に愛された“魅惑的な女”とは?『万葉集』。
ドラマチックな展開、個性的なキャラクター…
カリスマ予備校講師が案内する
ロマンあふれる「古典」の世界!

*********************************************

こういうことを言うのは野暮だとわかっているけど、
「眠れないほど」というほど面白くはないよ……。
どうしても、清川妙さんの『乙女の古典』の瑞々しい文章と
比べてしまうし。

しかし、メジャーなものだけでなく、
『大和物語』『平中物語』『宇津保物語』といった
こうこう本でスポットが当たらない作品も取り上げているのは
よかった。
『讃岐典侍日記』を取り上げている本は
初めて読んだかもしれない。
この本を読んで初めてはっきりわかった
歴史上の前後関係もあった。

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おでかけの記15:11Cafe @一社

2019-06-25 19:15:25 | おでかけの記


一社駅の近くにあるカフェ。
何度か前を通っているはずなのに
まったく存在に気づかなかった……

行ったのは休日の午後3時くらい。
雨のせいか、人が少なかった。

デンマークの伝統料理・スモーブロー(サンドイッチらしい)と
発酵料理が売りらしいのだけど、
食後だったので、今回はデザートと飲み物のみ。

・クリームブリュレ400円
・ホットコーヒー
(セットで100円引き)

女性が経営しているお店らしく、
器にもこだわりがあり、家具もおしゃれ。

ベンチ席は座りごこちがあまりよくなかったけれど、
店内は静かでよいムード。
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95:壁井ユカコ 『サマーサイダー』

2019-06-24 22:50:46 | 19 本の感想
壁井ユカコ『サマーサイダー』(文春文庫)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

幼馴染みの倉田ミズ、三浦誉、恵悠は
廃校になった中学の最後の卒業生。
揺らぐ三角関係の中心には、
去年の夏休みに変死体で発見された
担任教師をめぐる秘密があった。
夏が再び訪れ、廃校舎に隠した罪の記憶が
三人を追いつめてゆく。
ほの暗い恐怖を漂わせながら、
少年少女の切ない関係を瑞々しく描く傑作青春小説。

*********************************************

この作者さんの本は、デビュー作以来?

表紙とタイトルから、高校生の三角関係を描いた
リリカルな青春もの……と思っていたのだが。
いたのだが!

第1章では「うーん、あんまり惹かれんな……」と思っていたものの、
第2章あたりで「何やら1年前の過去に秘密があるらしい」と示されて
ミステリーへの期待が膨らむ。
しかし、読み進めていくうちに不気味な空気が漂いはじめて
予想外のホラーへ。

思春期のぐるぐる考えて先に進めない感じ、
三角関係のライバルでもある
幼なじみの男の子ふたりの関係にときめき。
気が合うわけではないけれど気にかけている、
友情とはひと味違った関係性がいいよね。



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大河ドラマ『いだてん』#24

2019-06-23 20:26:33 | 大河ドラマ「いだてん」
幾江さんは漢だなあ!
熊本に帰ってきた四三を
「なんで帰ってきた!」
「こういうときこそ東京でふんばれ!」
と叱咤激励し、救援物資を持たせて
送り出すのであった。

人見絹枝役の女優さん、
雰囲気あっていいねえ。
彼女が携えてきたシマちゃんの手紙が泣かせる。
シマちゃんは帰ってこないけど、
彼女の願いが受け継がれていくんだなあ。
復興運動会でみんな笑顔、
杏仁子、弥彦も再登場で、
第1部・四三編のまとめといった感じの
フィナーレであった。

本当に過不足がなくて感心する。
『清盛』『真田丸』『直虎』はドはまりして見たけど、
退屈な時期もあったんだよね。
その点、『いだてん』はドはまりもしないかわりに
毎回きっちりおもしろいの。
これはすごいことだと思う。

【その他いろいろ】

・清さん、いい男だ~。
 彼と小梅は、少なくとも現時点では
 いなくてもストーリーが成立したと思うんだけど、
 一種の癒し枠であった。
 嫌なところ、一つもないもん。

・震災以降、消息不明、
 しかも誰も行方を案じていない美川くん。
 いや、しぶとく、ひょうひょうと
 生きてるんだろうけどね。
 彼の存在を思い出しもしない四三は
 薄情な男だよ……。
コメント (2)
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94:村上しいこ 『青春は燃えるゴミではありません』

2019-06-22 14:05:57 | 19 本の感想
村上しいこ『青春は燃えるゴミではありません』(講談社)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

パティシエになりたいという将来の夢を胸に、
高校生活最後の年を迎えた桃子。
でもその希望の前に、家庭の事情が大きく立ちはだかる。
夢をあきらめられる?それとも?
短歌甲子園をめざす高校生たちの青春小説!

*********************************************

シリーズ1作目の感想で

>シリーズ3作目の一部を仕事で読んだことがあって、
>合わなさそうだ……と思っていたのだけど、

と書いたとおり、最初にこの3作目を読んだせいで
シリーズに嫌な印象がまとわりついていた。
そのときは本当に一部しか読んでいなかったのだけど、
実際、この3作目は好きになれない。

無理にシリーズの中に組み込もうとしたせいで
不自然さが生じている。


1・2作目の形式を踏襲して「日記」パートがあるんだけど、
これ、なくてもいいよね?
これまでと違って視点人物と日記の書き手が同一人物なので、
日記にしなくても主人公の考えていることは
地の文に組み込める。
「日記とそれ以外のパートが同時進行することで
事実が明らかになっていく」という効果もないし。


先にストーリーありきで展開していくせいで、
1・2作めで固まってきたキャラクターと
ブレが生じている。
主人公・桃子が(キャラが定まりきっていない感がありながらも)
1・2作めでそれなりの成長を遂げているのに、
また逆戻り……というか、前よりひどくなっている。
「どうして隠すんだ」「どうして根回ししないんだ」と
「ストーリーのために演出された愚鈍さ」に
イライライライラ……


これはシリーズの宿命だと思うんだけど、
その巻で必要のない登場人物にも触れなければならないため、
話が散漫になりがち&キャラクターの掘り下げができなくなる。
今回は、2作目で出てきた友郎の掘り下げが
あったくらいじゃないだろうか。

違う学年の子を主人公にするとか、
別の学校を舞台にするとかすれば、
上記1~3の欠点は生じなかったんじゃないのかな……。

重朗さんのエピソードと主人公・桃子の悩みが
うまくリンクしていなくてちぐはぐだったのも気になった。

そして、展開上特に必要もない選考委員の描写が多いと思ったら、
実在の取材相手がモデルだったんか……。
読者にはいらんサービスだったわ……。

1作目は本当におもしろかったし、
3冊通して短歌の良さも伝えてくれる作品だったので、
最終巻の失速が本当に残念。


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93:八百板洋子 『ソフィアの白いばら』

2019-06-22 14:03:16 | 19 本の感想
八百板洋子『ソフィアの白いばら (福音館文庫 ノンフィクション)
★★★★★

【Amazonの内容紹介】

1970年秋、YOKOがソフィアの留学生宿舎で出会ったのは、
世界各国からやってきた若者たちだった。
ベトナム戦争は激しくなるばかり。
激動の時代に青春を過ごした仲間は、それぞれ、
歴史の大きなうねりにまきこまれていく……。

*********************************************

ブルガリアへ留学した著者の体験を書いた随筆。
良い本だった……!

前半は、異なる国で生まれ育った人々がともに生活することの
難しさ、楽しさがつづられていて、興味深くて面白い。
言葉がわからないために、オレンジを大量に購入するはめになったり、
歯磨き粉と間違えて洗濯糊で歯を磨いたり、
スイカを船に吊るして機雷と間違えられたりと
笑えるところもたくさんあった。
同室になったアセンカの過剰な愛情表現と
束縛・独占欲に辟易しながらも
彼女と友情を育んでいく様子が印象的。

そして、後半は切なく悲しい。
ベトナムやエジプト、ルーマニアなど、
当時、政情不安にあった国ぐにの事情に触れられていて、
友だちや恋人が亡命したり命を落としたりと、
別れを余儀なくされることになる。
わたしの生まれる前の出来事だけど、
当時、リアルタイムでその空気を感じたひとにしか
わからないものがあるんだろうな。

ブルガリア、行ったのが冬だったせいか、
薄暗くて怖い印象のほうが強いのだけど、
春のソフィアは美しい街なのだな。




結構なボリュームの本だったけど、
少しずつ味わって読んだ。
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