金木犀、薔薇、白木蓮

本の感想、ときどき映画。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ「麒麟がくる」#11

2020-03-29 20:36:14 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
帰蝶「十兵衛、何を考えておる?」

難しい顔してるだけで、この人、何も考えてないと思うよ!!
第1話から、お使いしてるだけだもん!

今川の攻勢を前に織田信秀は劣勢、
援軍を求められても美濃は刈り入れどきで兵を出せず。
それを伝えるための使者として尾張に遣わされた十兵衛
(また主人公を絡めるためだけの展開……)は、
信長&帰蝶のいちゃいちゃを見せつけられつつ、
将軍に仲裁を頼むことに。
将軍に頼むためには、さらに土岐頼芸への仲介依頼が必要で、
頼芸に会うためには義龍に頼んで
連れていってもらわなければならず、
その過程で伏線を仕込みながら
将軍にわざとらしく「麒麟」発言をさせ、
本日のお使い終了。

十兵衛がキャラも立たず、たいした活躍もしないのって、
他人の物語に無理に絡めてるからだよね……。
主人公なのに、自分の物語を生きていないの。
このドラマのいいと思う部分って、たいてい
十兵衛に関係ないシーンなんだよ。
この状態、いつまで続くのかしら。
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66:宮口幸治 『ケーキの切れない非行少年たち』

2020-03-28 19:18:54 | 20 本の感想
宮口幸治 『ケーキの切れない非行少年たち』(新潮新書)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

児童精神科医である著者は、多くの非行少年たちと出会う中で、
「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。
少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら
出来ない非行少年が大勢いたが、
問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。
人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、
困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く
超実践的なメソッドを公開する。

************************************

Amazonでずーっと売れてるから気になっていた本。
買おうかな~と思っていたところ、
友だちが譲ってくれてうれしい。

学術的にどうなのか、ということは
わたしにはさっぱりわからないんだけど、
個人的には、いろんなことが腑に落ちた。

というのも、最近、若い男の子の犯罪に触れる機会があり、
「犯罪へのハードルの低さ」や「後先考えないふるまい」に
「???」だったんだけど、この本に傾向として
それがはっきり書いてあったから。
なるほどなあ……と納得。

仕事にも役立ちそうな本だった。

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54~65:最近読んだ本

2020-03-28 19:18:33 | 20 本の感想
SE紹介文『みんなの掃除・片づけ日記

汚家出身なので、こんなに頻繁に、きっちり細かいところまで
掃除をする家庭が存在することに衝撃を受けている。



羽海野チカ『三月のライオン』11~14巻

ここまで読んだ、の覚え書き。
わたしはね、「あかりさんに誰かを」って話になったときから
島田さんがいいと思ってたよ!
でも、「ここでこのエピソードを持ってきたってことは……」とか
「キャラ配置のバランスを考えるとね~……」とか
メタ的な見方をしちゃうよね。

ハチクロは途中までしか読んでいなくて、
「ヒロインがだれを選んだか」は知っていたんだけど、
それ以外の展開を知らないままだった。
これを読んだことでネタバレになってしまった。



CLAMP『×××HOLIC』1~3巻
ものすごく久しぶりにCLAMPの漫画を読んだのだけど、
昔に比べて絵がすごくすっきりスタイリッシュになってる……。
クロスオーバーは作者ファンはうれしいだろうけど、
絡める必然性がないと、
それを読んでいない読者にとっては「なんのこっちゃ」。



ろびこ『僕と君の大切な話』1巻
うーん。乗り切れなかった。



菅野文『薔薇王の葬列』11~13巻
友だちに借りたもの。
いかん、間が空きすぎて、人物関係をぼんやりとしか覚えていない……。


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大河ドラマ「麒麟がくる」#10

2020-03-22 20:19:11 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
連休で感覚が狂い、今日放送だということを
すっかり忘れていた。
5分遅れで視聴。

駒ちゃん「わたしの恩人は十兵衛様の父上だったんだ……!」
視聴者 「みんな知ってます」


こんなことで10分も使うんじゃないよ、という気持ち。

道三「十兵衛、尾張へ行って様子を見てまいれ」
信長「いて構わぬ」

主人公を信長・竹千代と絡ませるためのセリフに
白けてしまうわ……。

異常に記憶力がよく、
自分を疎む母に褒められるために漁へ出る信長。
母が喜んでくれなくなっても、他の者が喜んでくれる、って
嬉々として語る姿が憐れをもよおすわ~。
帰蝶にお花をみやげに持ってくる愛妻家っぽいところも見せてるけど、
突然態度を変えそうな危うさも感じさせる。

竹千代はいくら何でも大人びすぎてませんかね。
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53:久保田香里 『もえぎ草子』

2020-03-20 15:36:54 | 20 本の感想
久保田香里『もえぎ草子 (くもんの児童文学)』(くもん出版)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

12歳の少女・萌黄は、育ての親の叔母が
遠国に行くことになったのを機に、
中宮のための役所・職御曹司(しきのみぞうし)で、
下働きをはじめる。
別れぎわ、叔母は萌黄に「お前の父さんがつくったものだよ」といって、
白い紙を預けてくれるが、萌黄には父の記憶はない。
先輩の瑞木(みずき)や、庭で暮らす木守(こもり)の親子、
牛飼い見習いの幼なじみとともに、充実した日々を送るが、
父から預かった紙を、「清少納言から盗んだ」と勘違いされ、
職御曹司を追い出されてしまう。
途方に暮れるなかで、路上で歌をうたって日銭を稼ぐ紅葉と出会い、
ともに暮らしはじめる。しかし、突然の別れがあり……。

萌黄は、清少納言が藤原行成に送る手紙を届けたり、
枕草子の一説を読んでもらったり、書き損じの紙を集めたりするなかで、
言葉が紙を通じて広がっていくことの不思議を知る。
そして次第に、紙というものに惹かれていく。

歴史のなかでたくましく生きる、
名もない庶民を描きつづけてきた久保田さんが次に描くのは、
平安時代に土を踏みしめて力強く生きた人々。
枕草子から着想を得た、枕草子の裏側にあったかもしれない、
一人の少女の物語。

*********************************************

先輩から借りたもの。
名もなき庶民の生活や紙というものにスポットをあてたところは
好きだし、定子さまがSっ気を発揮する雪山のエピソードも
下働きの者たちからすれば非常に迷惑だった、という展開も
良いんだけど。
「枕草子」のエピソードを入れようとするあまりに、
ひとつのストーリーとしてみると不要な情報が多く
散漫になってしまっている。
ストーリーに枕草子を組み込んだのではなく、
枕草子ありきで話や登場人物を動かしているので、
ストーリーの方向性がぼんやりして、
登場人物の大部分も生かせていない。
題材は好きなのにもったいないなあ、という印象。

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52:澤田瞳子 『秋萩の散る』

2020-03-16 21:52:55 | 20 本の感想
澤田瞳子『秋萩の散る』(講談社)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

阿倍女帝こと孝謙天皇に寵愛され、
太政大臣禅師や法王などの高職に就いていた頃の面影は、
もはやない。
女帝の死後すぐに下野国薬師寺別当に任ぜられた道鏡は、
空ばかり見て過ごしていた。
そこに行信と名乗る老僧が近づき「憎い相手はおらぬか―」と囁く。
そう問いかけられたとき、道鏡の心に浮かんだ顔は…。
奈良時代、治世の安寧を願った人々の生き様を描いた珠玉の短篇集。

【収録作品】
「凱風の島」命懸けで荒波を乗り越えた遣唐使たち
「南海の桃李」西海道整備に尽力する吉備真備
「夏芒の庭」大学寮の若者たちと橘奈良麻呂の乱
「梅一枝」石上朝臣宅嗣と門人の賀陽豊年との絆
「秋萩の散る」左遷された道鏡と行信の苦悩

*********************************************

奈良時代を舞台にした短編集。
吉備真備を主人公にした「南海の桃李」が、特によかった。

遣唐使船での航海の経験があるがゆえに、少しでも航海を安全にしようと、
島々に石碑を立てることを思いつく真備と牛養。
石碑を立てるためだけに中央での栄達を捨て、
大宰府での任務に就いた牛養は、
石碑を立てたと便りをよこすが、
再び遣唐使船で島にたどり着いた真備が見たのは朽ちた木の痕跡。
なぜ友は石碑ではなく木の札に替えたことを知らせなかったのか?
石碑をたてるための費用を着服したのではないか?
疑惑が生じる中、奈良に戻った真備は大宰府に向かう。

この時代の南西諸島について書いたものを初めて読んだ。
世の中をよりよくしようという若者の夢と、現実の前で挫折する切なさ、
そしてそこから生まれるさらに壮大な夢。
いいねいいね。

大学寮の学生たちから見た橘奈良麻呂の乱を描いた「夏芒の庭」も、
若さゆえのまっすぐさ、素直さ、
それを簡単に打ちのめす政治の世界の惨さ、
かすかに残る希望を描いていて切なくもまぶしい。

真面目で小心者の道鏡が、女帝の重すぎる寵愛とその結末に苦しむ表題作もいい。
女帝への愛憎半ばする思いにしんみり。

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大河ドラマ「麒麟がくる」#9

2020-03-15 20:00:47 | 20 本の感想
「村の者と同じ心にならねば」なんて言って
村人のために池に入る、
素直で天真爛漫、人なつっこい信長……

と思いきや、
とんでもねえサイコパスだった。


両親への結婚の挨拶に生首入りの首桶を持参して
信秀に怒られ、大荒れ。
慕って寄ってきた竹千代を「どけ!」と追い払ったけど、
彼の父親を殺したこと、何も思ってないよね。
帰蝶は彼と心を通わせているが、サイコパスっぷりを
まだ知らないのであった。

一方の十兵衛は、叔父の策略で妻木の館へ。
子どものころと同じシチュエーションを作り出して、
花びらで誘導し、十兵衛を待ち構えていた熙子が
マジで怖いんだけど……。
「あなた、わたしにお嫁に来いって言ったよね?」
と本当か嘘か不明のエピソードを持ち出し、
「子どものころの話だけど」って。
うかうかとトラップにひっかかって
ときめいちゃう十兵衛。

ようやくちょっと面白くなってきた。

【その他いろいろ】

・松平広忠、ベビーフェイスでめちゃ若く見えるんだけど、
 昔は結婚・出産が早かったから、竹千代の年齢を考えると
 おかしくはないのか。
 あっさり殺されちゃってびっくり。

・菊丸、松平の手のものだった。

・信長と信勝、それぞれについて語る土田御前の声音の違い!
 露骨だねえ。

・駒ちゃん、「麒麟」というモチーフを出すためだけに
 出てきた感がある。
 いなくてもストーリーに支障はないんじゃないかな?
コメント (2)
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51:アンソロジー 『わたしを決めつけないで 』

2020-03-15 19:39:51 | 20 本の感想
YA! アンソロジー わたしを決めつけないで (YA! ENTERTAINMENT)』(講談社)

【Amazonの内容紹介】

「お前、女子力ないな」と男子に言われてムカつきつつも、
「このままじゃいけないの?」と、不安にもなる。
誰にでもある「男らしさ」「女らしさ」の悩みを描く
「女子力なんてない!」(小林深雪)ほか、
「兄弟」をテーマにした「兄弟前夜」(落合由佳)、
「国籍」をテーマにした「夜の間だけ、シッカは鏡にベールをかける」(黒川裕子)、
「自分らしさ」をテーマにした「空、雲、シュークリーム、おれ」(大島恵真)の
4作を収録。

*********************************************

先輩から借りた本。

◆小林深雪「女子力なんてない!」

これ、いつ書かれたもの? めちゃ昔のものでは……?
と奥付を確認してしまったくらい(2018年刊)、
教師や美少女の書き方が古い……。
ティーンズハートから何も変わっていないな……と思ったけど、
恋心が冷めるのはちょっと意外だった。
「誰でも嫉妬するし、誰かに嫉妬される」というのもよかった。

◆落合由佳「兄弟」

主人公も義理の弟も好きになれなかったけど、きれいにまとまっている。
伏線をうまく使ってハッピーエンドにした手腕はお見事。

◆黒川裕子「夜の間だけ、シッカは鏡にベールをかける」

ハーフの女の子の「みんなとちがう」という悩みをテーマにしたこれが
いちばん読み応えがあった。
気に入らないところがひとつもない。
高校入試にも使われていた。

◆大島恵真「空、雲、シュークリーム、おれ」

ムードは好きなんだけど、主人公が何を目指しているのか、
話がどこへ向かっているのか、非常にぼんやりしている。
別の作品の番外編か? と思うほど、
いろんなことがはしょられていたように感じる。
そして、みみりんとまなみーって何?? 最後までわからず。

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大河ドラマ「麒麟がくる」#8

2020-03-08 20:48:43 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
信長、めちゃいい人そう……


若くして子だくさんの農民役のほうが似合う風貌。
自ら漁で獲ってきた魚、切って売っとる。

エキセントリックな信長像には辟易してたので、
今までにないイメージで描こうとしてる点は評価する!
特にこの時期なんて、織田家自体がたいした力持ってないはずなのに、
最初から魔王オーラ出してる描き方の作品が多すぎて
食傷気味だったんだよ。


最新の研究をどんどん取り入れて、
いろいろ新しいことにチャレンジしているのはわかるんだけど、
ドラマ自体はいまだ可もなく不可もなく、といったところ。
ちゃんとエピソードの積み重ねで
ストーリーを作ろうとしているのはわかるんだけど、
いまだに十兵衛のキャラがよくわからないし、
好きな登場人物も松永久秀以外にはいない。
帰蝶と駒と十兵衛の三角関係を安易な方向にもっていかないのは
好感が持てるんだけど、
女性陣ふたりがどうして十兵衛を好きなのかさっぱりわからないし、
十兵衛自身の気持ちもめちゃぼかしているので
恋愛イベントをちょくちょく仕込んでいるのに、
「キャラ立て」「登場人物同士の関係性の変化」等、
ストーリー上の効果がたいしてないように思う。

義龍を有能に描きたいのかと思いきや、
先週あたりから、自分をよいしょしてくれる集団で
いい気分になってる描写が出てきて、
そうでもなさそうだぞ、といった感じ。
親友の十兵衛は自分の意に反して
帰蝶を引きとめずに織田家に行かせてしまうし、
土岐頼芸は自分のことをたいして評価してないようだし、で
今日の義龍はいじけるばかりであった。

【その他いろいろ】

・頼芸「この中で光安のこと好きな人~! 
   あれ~? ひとりもいないね~?」
 小学生か!

・駒ちゃん、「帰蝶さまのこと好きなんでしょ」と言いだして
 帰蝶をだしにして十兵衛に言い寄るのかと思ったよ。
 そうじゃなくてよかった。
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映画:『嘘八百』

2020-03-06 19:28:44 | 20 本の感想
2020年の映画⑤:『嘘八百』(武正晴監督)
★★★☆☆

【シネマトゥデイのあらすじ】

鑑識眼はあるが、なかなかお宝に出会えない
古物商の則夫(中井貴一)は、
娘のいまり(森川葵)を車に乗せて
千利休の出生地である大阪府堺市にやってくる。
彼はある蔵つきの屋敷へと導かれ、
その家の主人らしい佐輔(佐々木蔵之介)と出会う。
佐輔は則夫に蔵を見せることにし……。

*****************************

映画館で続編をやっていて、
一作目を見ることに。
ポスターを小さい画像でしか見ていなかったんだけど、
ずっと「中井貴一&大泉洋」だと思い込んでたわ……。
大泉洋じゃなくて佐々木蔵之介だったのね。

だましだまされのコンゲームもの。
ふたりがそれぞれに「情けない父親」であるところがいいね。
最後の展開は、それまでの子ども二人の印象が弱かったせいか、
「してやられた」などとは思えず
「はあ、そうですか」で終わってしまった。
必然性がないんだよね……。
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