金木犀、薔薇、白木蓮

本の感想、ときどき映画。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

29:toka『おうちを楽しむマイルーティン』

2023-02-28 14:53:22 | 23 本の感想
toka『おうちを楽しむマイルーティン - 普通の日が愛おしくなる暮らしのヒント&とっておきレシピ100』
★★★★★
 
【Amazonの内容紹介】
 
YouTubeチャンネル登録者数37万人!
今いちばん真似したいVlog、
tokaさんのおうち暮らしが一冊になりました。

・卵かけごはんいろいろ
・朝のおやつ作り
・可愛いを愛でる会
・楽しむためのスキンケア
・“おうちホテル"の計画作り etc.

暮らしを楽しむために心がけていることや
お気に入りのレシピ、部屋作り、手仕事まで、
小さなときめきが見つかる1日の過ごし方を紹介。

実家暮らし、6畳の部屋でも心地よく。
忙しい毎日でも、自分に優しく、丁寧に大切に。
おうち時間を楽しむヒントが満載です。
 
****************************************
 
これだけYou Tubeが隆盛を極めている中、
「映像は見るために行動が制限されるから好きじゃない」
という理由でほとんど見ていないのだけども、
この方の動画だけ見ている。
他にも暮らし系の動画はあるのだけども、彼女のだけ。
雰囲気がとても好きだし、生活のスタイルが自分に近いので
参考になるところが多いというのが大きいのかも。
 
動画のムードそのままの、でもプラスアルファもある本だった。
なんだか、
「この素敵な女の子がこれからも幸せでありますように……」
と祈りたくなる(歳のせいか……)。
 

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株主優待の記録(2023年2月)

2023-02-25 20:30:19 | 株主優待の記録

10年くらい前から株をやっているのだけど、

もらった株主優待の商品を消費し忘れることが多いので、

ここに記録しておきます。

ちなみに株は短期で利益を出そうと思っておらず、

 

「優待制度があるもの中心に、ここ5年くらいの株価を見て、

 底値に近くなったと思ったら買い、

 決めた金額以上の利益が確定したら売る」

 

くらいのゆるゆる運用なので、大損も大儲けもない状態。

持ってて株価がすごく上がったの、

東洋水産と味の素くらいじゃないかな。

 

2月4日 森永乳業

常温保存できる豆腐1ダース。

賞味期限は7月。

 

2月18日 アヲハタ

パンダのやつは付箋。

賞味期限は9月~翌1月。

 

2月25日 キユーピー

やった~!

ちょうどマヨネーズが残り少なくなってたところ。

アヲハタのジャムが入っているのは子会社だから。

賞味期限は11~翌1月。

コメント (2)
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28:永井路子『姫の戦国〈下〉』

2023-02-25 18:41:08 | 23 本の感想
永井路子『姫の戦国〈下〉』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
京の公家の娘悠姫は、駿河の今川氏親のもとに嫁ぐ。
武家と公家の違い、激動する戦国の世にとまどいながらも、
今川義元の母として時代を生き抜く女を描く、歴史長篇。
 
****************************************
 
正直に言うと、永井先生の描く女性は情念が濃すぎてあまり好きじゃないし、
男女の性愛の描き方も好みではないのだけども、それでもやっぱり面白い。
古い作品なのもあって、
「当時はこういう説が主流だったのね」
「執筆時のジェンダー観もあるからな~」
という史料を読むような感覚もある。
 
下巻は、夫や長男の死によって、分国法を成文化したり、
実質的な当主として印を捺したりと
「女戦国大名」と言われた寿桂尼の姿が描かれている。
「『桶狭間でのやられ役』だけではない今川」
の姿を知るにはとても良いのでは。
 
桶狭間の合戦の直後、あっという間に後日談になってしまったのは残念。
最後の最後、衰退する今川家を守ろうと奮闘するところを見たかった。
しかし、大河ドラマ「おんな城主直虎」では
寿桂尼が長いこと頑張っていたような印象を受けたけれども、
義元の死後、6年くらいで亡くなっていたのだな。
作中でも描かれていたけれど、やはりもう気力も衰えていたよね……。
悲惨な目にあったという「黒木の方」の最期、
とても気になるけれど、ネットでは情報を見つけられなかった。
 
後々重大な役割を果たすと思わせた登場人物たちが
あっさりと退場してしまった。
こちらの期待が過剰だったのか、連載もののライブ感なのか。
そして、この作品でも「実朝殺害の黒幕は三浦義村」説が出てきて
なんだか笑ってしまった。
 

 
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27:如月かずさ『給食アンサンブル』

2023-02-19 22:40:40 | 23 本の感想
如月かずさ『給食アンサンブル』
★★★☆☆3.5
 
【Amazonの内容紹介】
 
転校先の学校に馴染むのを拒む美貴、
子どもっぽいのがコンプレックスの桃、
親友の姉に恋をする満、悩める人気者の雅人、
孤独な優等生の清野、姉御肌で給食が大好きな梢。
6人の中学生たちの揺れる心が、給食をきっかけに変わっていく。
やさしく胸に響くアンサンブルストーリー。
「七夕ゼリー」「マーボー豆腐」「黒糖パン」
「ABCスープ」「ミルメーク」「卒業メニュー」
の6品がつなぐ連作短編集です。
 
****************************************
 
給食要素は思ったより薄めなんだけど、
「なんか、久しぶりに重くないYA文学を読んだ気がする!!」という
新鮮味があった。
 
本当はそうでもないものもあるのだと思うけど、
職業柄、わたしが遭遇する最近の児童文学やYA文学って、
いじめとか病気とか不登校とか虐待とか身内の不幸とか、
重いネタが多いから……。
 
普通の中学生6人の日常を切り取った連作短編集で、
気軽にさらっと読める。
 
児童文学も新規性を出すために苦心してるんだなあ……というのは
常々感じていて、そういう努力ももちろん必要なんだろうけど、
「さんざん描かれてきたありきたりの話」が
リアルタイムで読んでいる小中学生にとっては「初めて」ということも
少なくないと思う。
少なくとも自分が中学生のときには、テーマ性の強いものより
日常の普通の話が読みたいと思っていたから、
こういう話に出会えたことがうれしい。
 

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26:岩波明『文豪は、みんなうつ』

2023-02-18 19:04:49 | 23 本の感想
岩波明『文豪は、みんなうつ』
★★★★☆3.5
 
【Amazonの内容紹介】
 
文学史上に残る10人の文豪――漱石、有島、芥川、島清、賢治、
中也、藤村、太宰、谷崎、川端。
漱石は、うつ病による幻覚を幾多のシーンで描写し、
藤村は、自分の父をモデルに座敷牢に幽閉された主人公を描くなど、
彼らは、才能への不安、女性問題、近親者の死、
自身や肉親の精神疾患の苦悩を、作品に刻んだ。
精神科医によるスキャンダラスな作家論。
 
****************************************
 
作業中に、Kindleの読み上げ機能で複数回に分けて聞いていた本。
 
まあ、普通に病むだろうな……と思う。
作家でなくとも、「考えすぎる」というのは危険なことだ。
四六時中休みなく何かを考え続けたら、精神にものすごい不可がかかるし、
生活をかけて、彼らはひたすら考えて、
作品世界と現実世界の二重生活を送っていたのだ。
おまけに今よりずっと文学者の私生活は世間に取り沙汰されていて、
日本社会全体の倫理観も洗練されていなかっただろうし、
社会保障も充実はしていなくて生活への不安は常にある。
遺伝的な要素や、個人的な家庭環境などの問題を差し引いても、
当時の知識人や作家というのは病みやすい人々だったのだと思う。
 
島田清次郎のこと、この本を読むまで名前すら知らなかった!
 

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大河ドラマ「どうする家康」♯6

2023-02-12 21:10:50 | その他(ドラマ・アニメ・落語)レビュー

前回から思ってたんだけど、

家康出てこないほうがおもしろいんじゃない……?(小声)

 

「その情報、いきなり出てきたな!?」とか

「ちゃんと前に描いておけばよかったのに……」みたいな

作りが雑なところは相変わらずあるんだけど、

今回は登場人物の複雑な気持ちを描けていてよかった。

ちょい役だった鵜殿父の子らを案じる思いも描いていたし、

氏真くんがただの小物に成り下がらなくて安心した。

裏切った元康への憤り、決して自分にはなびかない瀬名ちゃんへの怒りと未練、

幼い子の父を慕う声を耳にして非情になりきれなかった弱さと善性、

ちゃんと表現されていた。

 

松山ケンイチと山田孝之の演技は、まったくハラハラすることなく

安心して見ていられる。

前々回までは「○○(役者)が演技しているのを見ている」という感じが

抜けなかったのだけども、ふたりが出てきてから、

松ケンじゃなく正信、山田孝之じゃなく半蔵、として没入できるようになったもの。

 

松嶋菜々子は昔見たきりだから、

あの瞳孔ひらいたみたいな於大の方の表情が、

演技なのか素なのかよくわからないや。

「元康の母」である立場をフル活用して、

夫をぐいぐい押し出そうとするキャラはよかった。

 

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映画:『バクラウ 地図から消された村』

2023-02-12 16:04:25 | 23 本の感想

2023年の映画⑦『バクラウ 地図から消された村』( クレベール・メンドンサ・フィリオ/ジュリアーノ・ドルネレス 監督)
★★★☆☆

 
【Amazonの内容紹介】
 
村の長老である老婆カルメリータの死をきっかけに
故郷の村バクラウに戻ったテレサ。
しかしその日から村では不可解なことが次々に起こり始める。
突然、村はインターネットの地図上から姿を消し、
上空には正体不明の飛行物体が現れる。
村の生命線である給水者のタンクに何者かが銃を撃ち込み、
村外れでは村人が血まみれの死体で発見される。
めったに現れないはずの余所者の来訪、
それは血で血を洗う暴力と惨劇の幕開けだった。
 
*******************************************
 
Amazon primeで視聴。
 
わたしがブラジル社会にまったく詳しくないからなのかもしれないけど、
「なんで?????」
が多過ぎた。
みんなが飲んでるあの薬は何?
なぜ村人を殺そうとする?
殺し屋のリーダーみたいなのが仲間を殺したのはなぜ? 等々。
そして、見る人が見れば意味のあるシーンなのかもしれないものも、
「このシーン、ほんとにいる??」
としか思えず、途中で寝落ち……。
 
序盤からちりばめられた謎に、終盤で明かされる村の設定……と、
おもしろくなるポテンシャルは始終感じ続けていただけに、
「もっとおもしろくできるだろ!!」
という憤りを感じてしまう。
序盤、主人公のような顔をして登場した女の人が、ほとんど何もしない、
名前だけあるモブのような存在だったのにもズッコケ。
 
「首狩り」の風習って野蛮に思えるのだけども、
日本人もれっきとした首狩り民族なのだよね。
取った首専用の容器まであったくらいだもん……。
 
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21-25:最近読んだ漫画

2023-02-10 18:04:47 | 23 本の感想
わけあって「少女漫画的王子様」の研究をするため、
積ん読してあった少女漫画を消化しはじめた。
 

 菊石森生・支援BIS『辺境の老騎士 バルド・ローエン〈1〉』

これはマンガというより、原作が、なのだろうけど、
じいさんが主人公ということで浮ついた要素もなく、
ファンタジーの世界をしっかり描こうとする気概を感じる。
絵がきれいだし、主人公が「皺を描き足したイケメン」ではなく
ちゃんと「じいさん」なのもよい。
デフォルメされた絵にやや違和感があるのだけど、
慣れたら気にならなくなるものかな・・・・・・
 
 
 
森下Suu『指先と恋々〈1〉』
 
ヒロインは可愛いし、絵もきれいだし、
ヒーローのかっこよさも伝わってくる。
でも、「たいして親しくない」以前の初対面の男の子が
頭をくしゃっ、ってやってくるところでゾッとしてしまった。
いや、わかってる、「頭ぽんぽん」とか「髪の毛に触る」というのが
男の子にドキドキするきっかけとなりえた時代があったんだって。
というか、10年くらい前は、小説でも漫画でも、
普通にこういう描写があふれていた。
 
……と、ここまで書いてこの漫画の発行年月日を見たら
2019年だった。
あれ、少女漫画界では今もありなの???
 

 
馬瀬あずさ『まいりました、先輩〈1〉~〈3〉』
 
おばさんなので、
 
1.「恋に落ちた」
2.「告白する」
3.「付き合い始めた」
4.「初めてキスをした」
 
の4段階が2話で済んでしまったことに、
「えええ~これが今どき!? 超特急~!?!?」
とびっくりしてしまった。
メインが「恋の成就まで」ではなく、
「付き合い始めてからのあれこれ」なのだということは、
読み進めていけばわかるんだけども。
ライバルが出てきて一波乱! かと思いきや、
思ったより波風も立たず、可愛いカップルを愛でる感じ。
 

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20:永井路子『姫の戦国〈上〉』

2023-02-10 17:38:55 | 23 本の感想
永井路子『姫の戦国〈上〉』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
京の公家の娘悠姫は、駿河の今川氏親のもとに嫁ぐ。
武家と公家の違い、激動する戦国の世にとまどいながらも、
今川義元の母として時代を生き抜く女を描く、歴史長篇。
 
****************************************
 
ちょうどこれを読んでいるときに、永井先生の訃報に接した。
大往生と言ってもいいご年齢だし、
もうずいぶん前に引退宣言なさっていて、
少なくともわたしの読んでいた作品に未完のものはなかった。
だから、氷室冴子先生のときのように、
「『銀の海 金の大地』も『なぎさ&多恵子』シリーズも、
 『冬のディーン 夏のナタリー』も、続きを読むことができない!
 永遠に!!!!」
とうちひしがれることはなく、ただただしんみり、
「わたしの人生を素敵な作品で彩ってくださってありがとうございます」
と感謝。
歴史小説で最初に「作者読み」したのは永井先生だったし、
最初に自分で買った一般小説も永井先生のものだったので。
『炎環』がやっぱりいちばん好きで、
熱心に読み込んだのは平安末期から鎌倉初期を舞台にした作品群だけど、
「流星」「乱紋」も好きだった。
「品切れ重版未定」が多数で、図書館にも置かれなくなっていたから、
ご存命のうちに『鎌倉殿の13人』にあわせて著作が復刊して、
たくさんの人がまた永井先生のご本に触れることになったのが、
すごくよかったなあと一ファンとして思う。
 
さて、今回のこれは初読。
後に寿桂尼と呼ばれることになる今川義元の母の物語。
 
上巻は、京にいたヒロイン・悠姫のもとへ縁談が
持ち込まれるあたりから始まり、
駿河で始まった結婚生活の中で、
京と駿河の風習の違いに興味を抱きつつ、
姑や夫との関係に悩む悠姫の姿が描かれる。
夫の隠し子が発覚してショックを受け、
知っていることを夫に告げるも、
「跡取りはお前の子で、お前が後見だよ? 何が問題?」
という夫の態度に、どうしようもないわかりあえなさを
感じたところで終了。
 
ホームドラマに終始せず、しっかり世相や
今川家をめぐる情勢・戦の様相も織り込んでいる。
織豊期以前のことは詳しくないのだけれども、
特に不自由を感じることなく理解できた。
『新九郎、奔る!』や直虎関係ぼ本で得た知識で
助けられたところもあるかもしれない。
井伊家はまだ今川に屈しておらず、侵攻してくる今川と
バリバリ戦っている時期。
 

 
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19:内館牧子『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』

2023-02-06 21:43:57 | 23 本の感想
内館牧子『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
59もの会社から内定が出ぬまま大学を卒業した二流男の伊藤雷。
それに比べ、弟は頭脳も容姿も超一流。
ある日突然、『源氏物語』の世界にトリップしてしまった雷は、
皇妃・弘徽殿女御と息子の一宮に出会う。
一宮の弟こそが、全てが超一流の光源氏。
雷は一宮に自分を重ね、光源氏を敵視する弘徽殿女御と手を組み
暗躍を始めるが……。エンタメ超大作! !
 
****************************************
 
映画化されたときに知った本。
なぜか最初、
「弘徽殿女御に目をつけるのは面白いが、いいかげんな話なのでは?」
と色眼鏡をかけて見ていたのだけども、
読み始めたら、意外にしっかりした内容。
 
光源氏の腹立たしいポイントはいっぱいあるが、
父や兄の愛する女たちを寝取り、父と兄をコケにしてるところが
いちばんムカつくんだよな!
あの兄と、その母サイドから源氏物語を再構築したところが
この本の面白いところ。
「愛される女」である桐壺更衣や藤壺女御に対する
冷ややかな視線は、確かにな……と思えるところも。
 
主人公は、語り口が鼻につくところはあれど、
最初は「ブス」と評した妻をめちゃくちゃ愛して
大事にしてるところに好感が持てる。
(妻の父の「大納言」という身分を「決して高すぎるものではない」と言ってるが、
 高いよ!! 陰陽師が婿入りできるような身分じゃないよ!!!)
彼の成長・救済の物語にもなっていて、読後感はさわやか。
 

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