金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ「光る君へ」♯32

2024-08-25 21:14:01 | 大河ドラマ「光る君へ」

おいおいおい、帝と中宮を一人にするんじゃないよ!!

ストーリー上の都合とはいえ、

平時でも「おいおい」なのに火事のときに放置とか……。

帝は息子を心配してかけつけたのだから、

夫婦間の心の動きとしては自然だったけれど、

少女漫画みたいなベタさで笑っちゃった。

 

ついに、まひろが出仕。

倫子さまのところでも最初はうまくいかなかったのだから、

長く家庭にこもっていたまひろが女子社会でうまくやれるとも思われず、

史実通りに心が折れそう……

倫子さま主催の女子会は、主人たる倫子さまがうまくムード調整してたけど、

宮中には強い女主人がいないからな~

 

【その他いろいろ】

・何やらやさぐれた顔つきになってきた道長。

 一条天皇も歳を重ねて

 道長相手に駆け引きできるようになってきたのね。

 

・伊周はあいかわらずアホキャラなんだな。

 そして、三条天皇も隆家もタイプの違うアホキャラ。

 隆家vs行成、なかなかよいじゃないか。

 

・晴明死す。

 ちゃんとおじさんキャラで、夢枕獏を脱却してただけでも

 このドラマを評価します。

 

・予告にもあった、

 倫子さまの「どうして殿がまひろさんをご存じなの?」で

 大ピンチが訪れると思ってわくわくしていたのに、

 さらりと収まってしまい、がっかり。

 

コメント (2)
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175-179:最近読んだ児童書

2024-08-24 18:53:23 | 24 本の感想
 トンケ・ドラフト/リンデルト・クロムハウト
 『ドアのむこうの国へのパスポート』
 
児童書なんだけど、謎の真相というかオチは、
精神年齢の高い子、読解力のある子でないとおそらく理解できない。
主人公をはじめとした学校の子どもたちがどういう子たちで、
どう変わっていったのか、はっきり言葉にされているわけではないので、
読み取れないままの子も多いのではないかな。
文字が読めて言葉を知っていても理解できるわけではない、ということが
明確になる本だと思う。
 
 佐野有美『手足のないチアリーダー』
 
大人の手が入らない状態で、小学生がこれを読んで感想文を書くと
おそらく「かわいそう」「すごい」しか感想が出てこない。
大人でも、そういう感想しか持たない人が結構いるだろうから、
仕方ないね。
でも、健常者しかいない(そうでない人と接点がない)世界で
暮らしている子にとっては、児童書でこういうテーマの本が
一定数出ているのは意味があることだ。
 
 『願いがかなうふしぎな日記』

再読。感想文におすすめ。

 井出留美『捨てないパン屋の挑戦 しあわせのレシピ』

再読

山本悦子 『いつかの約束 1945』
 
今年の読書感想文コンクール小学校中学年の課題図書。
戦争を題材にした児童書なんだけど、ちょっと変化球。
説明しすぎず、でも必要な情報はちゃんと入っていてうまい。
ただし、前提知識がない子供にとってはどうなんだろうか。
 
最後、SFめいたオチがあるのだけども、
これは子どもには理解できないかも?
 
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174:西村玲子『旅のように暮らしたい。』

2024-08-24 18:40:53 | 24 本の感想
西村玲子『旅のように暮らしたい。』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
作ろう、片付けよう……、積り積った「つもり」を脱ぎ捨て、
後半生は、旅のように軽やかに暮らしたい。
旬の輝きを失ったモノたちを、涙を飲んでリストラ。
キッチン主役の家にリフォーム。思い出の布地はキルトに。
辛い事は笑って吐き出す。ターニングポイントをどう生きる? 
趣味が「発見」という玲子さんの、暮らしのヒント集。
風のように軽やかに、「シンプルに暮らす」ヒントがいっぱい!
 
****************************************
 
全然存じ上げない方だったのだけども、
kindle unlimitedでおすすめとして出てきたので
作業中のBGMとして読み上げ機能で聞いた。
イラストレータ―でもありエッセイストでもある方なのね。
一節一節が短いし、
集中していなくても話がわからなくなって困ることはないし、
気軽に聞けてよかった。
 
数年前に亡くなられた方なのだけども、
本当にたくさんの本を出していたのだなあ。
 
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173:竹村俊助『書くのがしんどい』

2024-08-23 16:02:45 | 24 本の感想
竹村俊助『書くのがしんどい』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
たった5分でバシッと伝わる!
メール、資料・レポート作成、PRで効果絶大!
SNSで話題&ヒット連発の編集者が教える「伝わる文章術」
 
****************************************
 
タイトル通り、「書くのがしんどい」ので読んだ……。
私の書いているものが、この本が除外しているものなので、
その点では役に立たなかったのだけれども、
そもそもこのしんどさが解消されるとは思っていない。
だから、「期待外れ」だとか「がっかり」という感想は抱かなかったし、
むしろ、多くの人にとっては有用な良い本だと思う。
「一文は短いほうがいい」とか、
「削ることができるものは、なるべく削る」とか、
盛り込む情報量や表現を調整するとか。
たぶん、こういったことを考えたこともない人も多いだろうから、
ハッとさせられることも多いのではないかしら。
SNSのプロフィールの作り方まで
レクチャーしている点もおもしろい。
 
ちなみに「COLUMN4」の「人を洗脳する文章の作り方」、
私の持っている片づけ本の導入が、
まんまこの通りだった。
型があるんだな~!
 
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172:山本周五郎『樅ノ木は残った(下) 』

2024-08-21 19:12:03 | 24 本の感想
山本周五郎『樅ノ木は残った(下) 』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
お前の目論見は終わる。この命と引き替えだ!
切腹、闇討ち、毒殺。
親しき友が血を流す様を「主家大切」一義のため
原田甲斐はひたすら堪え忍ぶ。
藩内の権力をほしいままにする伊達兵部は他の一門と激しく対立し、
ついに上訴へと発展する。
評定の場で最後の賭けに出る甲斐。
すべては仙台藩安堵のために─。
雄大な構想と斬新な歴史観の下に、原田甲斐の肖像を刻んだ歴史長編。
 
****************************************
 
5月末から読み進めていた全三巻、ようやく読了!
長かった……!
単純に私が間を開けすぎだったのだけども、
読むのにかかった時間が、お家騒動の長い年月とリンクして、
「終わった……」と放心状態になってしまった。
 
史実を詳しく知らず、
七十郎が主人公の前に立ち塞がるヒーロー役になるのだろうと
思い込んでいたため、
「罪死??? マジで???」
とぽかーん。
七十郎も主人公の甲斐も、本人だけでなく、
一族が連座で死に追いやられてしまうの、本当にむごいね。
今だって、血縁者や家族に過剰な社会的制裁は加えられるが、
現行の法では、罪科の及ぶのが本人一人だけ。
心の底からありがたいよ……。
身内のやらかしで関係ない自分まで殺されるの、理不尽すぎるもん。
でも、理不尽な連座制が謀反や犯罪の抑止力にもなっていたのだろうな。
 
仕える主人のために命を賭けることを嫌っていた主人公が、
六十万石の藩を守るために、
自らの命と名誉、一族の命まで捧げてしまう皮肉よ……。
自分がこれからすることを客観的におかしいと思っていたからこその
嫌悪だったのかな。
悪役たちが、野望はくじかれたものの、
主人公たちほどの痛手を被っていないのが現実的。
身分の高い権力者だからね。
 
私の最大の危惧は、
「主人公は死に、その子らも死に追いやられたが、
 宇乃ちゃんが主人公の子をひそかに産んでいて、
 血は絶えなかったよ」
というロリコンエンドになることだったので、
その危惧にかすりもしない展開だったのには心の底からホッとした。
だって、なんか、多くない? こういう展開。
子孫が残るというのは生物としては救いなのかもしれんが……。
父に嫌われていると思い続け、何も知らされないまま
連座で切腹させられることになった主人公の息子が哀れ。
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大河ドラマ「光る君へ」♯31

2024-08-18 21:03:34 | 24 本の感想

ついに「源氏物語」誕生!

紫式部の人生の中で蓄積されてきたものが形になった、

という形を明確にとってるの、熱いね~!!

枕草子を直前に読んでいる場面、

源氏物語には枕草子の影響を受けている箇所があるという点も

押さえた話運びになっているのが心憎い。

 

あんまりにもモデルがあからさますぎて怖じ気づく

プロデューサー道長に、

「嫌ならこの仕事からは下ろしてもらう!」

と言う作家・紫式部。

倫子とも明子ともうまくいっていなくて、

またまひろのところへ来て不倫すんのかと心配してたから、

ちゃんと源氏物語誕生だけに焦点をあわせてくれて

安心したよ!

あと、直秀のこともちゃんと思い出してくれててよかった。

 

【その他いろいろ】

・和泉式部の枕草子評、かんたんに言うと

 「もっとエロくないと」

 なのが、キャラに合っててよかった。

 清少納言にしたら

 「そもそもコンセプトが違うんだって!」

 だろうけど……。

 

・実資の女好きエピもちゃんと入れてくれてる。

 

・明子さまの血筋マウンティングに、

 「だって倫子は財産でも助けてくれたから……」

 と答える道長。

 そうなんだよな。

 悲しいけど、明子さまは出世の役には立たない妻……

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大河ドラマ「光る君へ」雑感

2024-08-11 12:42:03 | 大河ドラマ「光る君へ」

今日は放送がお休み。

気がつけばもう、折り返し地点も過ぎている。

こちらのコンディションの問題で

身が入らない回というのももちろんあるのだけども、

毎回楽しく見ています。

 

なんか、不思議なドラマだな~とずっと思っている。

史実としてのエピソードがあまり残っていない紫式部の生涯を、

「源氏物語」の元ネタが彼女の人生にあったはず、という発想で

逆算して描いているのが新鮮だし、史実をねじ曲げても、

「創作上等!! 絶対になかったとは言えないでしょ!」

と開き直っているのが清々しい。

キャラ立ても割としっかりしているほうで、

何よりエピソードの積み重ねにちゃんと意味を持たせている

(これがない大河ドラマ、ほんと見るのが苦しい)。

毎回、ヒキをちゃんと作って、

「どうなるの~!?」と興味を引くことにも成功している。

 

が、冷静にふり返ってみると、

 

1.道兼によるまひろの母の殺害

2.直秀の存在とその死

3.さわさんの登場とまひろとの関係性

4.周明の存在と国際ロマンス詐欺

 

このあたり、実はストーリーの展開上、

あんまり必然性がないように思えるのね。

もちろん、1は「まひろと道長の恋の障害」と

「身分社会の残酷さの描写」、

2は「為政者としての道長の方向性を決める契機」

にはなっているし、

3・4も「源氏物語」要素が入っているんだけども、

どうしても

 

エピソードの重さ>必然性

 

に思えてしまうのだった。

つまり、インパクトとヒキのためだけにあったエピだな……という印象。

といっても、リアルタイムで見ているぶんにはそれが気にならないので、

さすがにベテランの脚本家だなあと思うのだけども。

特に1・2は人を殺しているだけに、

「インパクトのためだけじゃない、ちゃんと意味があったよ」

と思わせる回収の仕方をしてほしい……。

 

中関白家や一条天皇の扱いにはちょっと文句言いたいし、

道長とまひろのロマンスは「もうええわ」だし、

上記のメタ的な意図が気になったりもするんだけども、

文学作品の政局との関わりをちゃんと描こうとしてるのが

感じられるというだけで、私は満足。

定子さま・清少納言・実資は、キャスティングも扱いも百点満点だよ!

 

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171:早見一真『95』

2024-08-11 11:03:39 | 24 本の感想
早見一真『95』
 
【Amazonの内容紹介】
 
95年、渋谷。
平凡な高校生だった秋久は、縁のなかった4人の同級生から突然カフェに呼ばれ、
強制的にグループへ仲間入りさせられる。
他校生との対立、ミステリアスな女の子との出会い……
秋久の経験したことのない刺激的な毎日が待っていた。
だがある日、リーダー的存在だった翔が何者かに襲撃されてしまう。
秋久は真犯人を捜すため立ち上がった――。
激動の時代を駆け抜けた少年たちの心の叫びがほとばしる、熱烈青春ストーリー。
 
****************************************
 
Amazon Audible にて。
面白かった!! のだけども、ドラマから入ってドラマありきで読んだ(聞いた)ので、
単独での評価ができず、好み度★はなし。
 
当然ながら、原作のほうが情報量は多いから、
ドラマで特に後半、準モブみたいになってたレオ・マルコ・ドヨンも
こちらではもう少し解像度が上がっている。
特にドヨンは、ドラマではカットされたバックボーンが
彼自身の人物像に魅力をもたらし、
セイラとの間に独自の関係性も生んでいたため、
割を食ったな……という印象。
逆に、主人公のQと翔は、ドラマのほうが
チャーミングな部分やかっこよさを感じる箇所が多く、魅力的。
Qの場合はたぶん高橋海人くんの笑顔の可愛さ、
翔の場合は中川大志くんの育ちのよさそうな感じ・ビジュアルの強さを活かした
キャラ立てによるものだと思う。
特に雰囲気とかオーラみたいなものって言語化しきれない部分だから、
そういう点は映像のほうが有利なんだろうね。
Qの一人称視点で進む原作は、Qの魅力を描くのが難しいのだと思う。
翔も、弱さ・情けなさのほうを強く感じた。
 
原作から改変された部分は多いのだけども、
いずれもその改変の理由に想像はつき、納得できるものだった。
キャラのビジュアルも結構変わっているのだけども、
おそらくセイラを原作準拠で実写化したら、
他の女の子たちとの「画」としての差別化が
難しかったんじゃないかと思う。
ドラマでは、ビジュアルでセイラの特別感がしっかり出ていた。
原作にはなかったQがセイラの写真を取り返しにいく部分も、
「今後、同じようなことが起こってしまうのでは」
という懸念を完全に払拭してくれた。
原作にしかないドヨンのバックボーン、翔の母の差別意識は、
人間の多面性を描いている大事な点ではあったのだけども、
やっぱり地上波のドラマでは触れられないよな……と納得。
 
なにより、原作の早見先生が、
ドラマに対してネガティブな発信を一切せず、
ポジティブに楽しんでくれていたことは、
関係者はもちろん、ドラマのほうのファンをかなり安心させてくれたと思う。
ドラマ化に関して痛ましい事件が起きたばかりだったしね……。
 
原作での翔は政治家になっているので、
当然政略結婚もしているだろうし、
セイラとその娘が出てきたらただの迷惑になってしまうのでは……??
とずっとハラハラしていたのだけども、
その点については一切触れられていなかった。
 
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大河ドラマ「光る君へ」♯30

2024-08-04 21:11:22 | 大河ドラマ「光る君へ」

和泉式部登場!!

恋にうつつをぬかす色っぽい女生徒、

まさに素行の悪い女。

「先生はそんな難しいこと考えて歌詠むの?

 あたしは思ったこと読んでるだけ~」

と言いながら、先生以上の歌を詠む天才肌。

これは、先生も「くそ~! でも認めざるを得ない!」と

ギリギリしながら批評するわ。

 

今日は、娘の子育てを通し、まひろが、いやがおうにも

自分の生き方と向き合わなければならなくなる回。

まひろ自身は、学があることをよしとして

自分の人生を肯定しているのだけれども、

父も弟も、学問がまひろを幸福にしたとは思っていないし、

女たちも理解はしない。

(そう思うと、赤染衛門やききょうは、まひろにとって

 数少ない「同じ側の人間」なんだなあ)

教育方針は家族に肯定されないうえ、仕事を兼ねた書きものに熱中して

娘の要望を後回しにしたあげく、書いたものを燃やされるわ、

家を火事にされかけるわ。

為時が孫娘に甘々で、ちゃんと教育しようとしないのとか、

まひろの娘への怒り方とか、リアルではあった。

 

正直、道長とまひろは、もうそれぞれの立場をわきまえて

別々に生きていってくれと思うが、道長、家に来ちゃった。

 

【その他いろいろ】

 

・ナレ引退してた晴明、雨乞いに駆りだされる。

 相変わらず不遜だね。

 雨乞いで力尽きて死んだかと思ったら、ちゃんと生きてた。

 

・「きさきは定子さま一人ですよね!」と帝を誘導する伊周に

 「マジかよ、何言ってんの???」って顔してる隆家。

 そしてそれを道長にチクる世渡り上手。

 やらかし男が「過ぎたことは忘れる」って、良い性格してるよ!

 

・伊周、前回から引き続きバリバリに呪詛してる

 

・道長と倫子さまの間がどんどんギスギス……

 直接のきっかけは、

 「彰子を案じてなんとかしたい母 vs 無頓着な父」

 のズレなんだけど、背景には長年にわたる、

 「妻として存在するだけでこれだけ夫の出世を助けている自分が、

 夫から表面的にしか大事にされていない」

  って不満があるからな……

 この時代、「子に無頓着=母である私に無頓着」だもん……

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170:岡本真帆『水上バス浅草行き』

2024-08-04 17:35:09 | 24 本の感想
岡本真帆『水上バス浅草行き』
★★★★☆
 
インプットしたいけれども、まとまった文章を読む心の余裕はない、
というときに読んだ歌集。
 
「ほんとうにあたしでいいの?~」
の歌、なぜか知っている……!? と思ったら、
たぶんTwitterで話題になってたんだ。
そう、ものの管理ができない人の家には、
ビニル傘がたくさんあるよね。
 
「手遅れで手に入らないものばかり育ちの良さも既婚の君も」、
主眼は結句だと思うんだけど、個人的には第四句が胸にずっしり。
本当の「育ちの良さ」、手遅れで手に入らないからこそ、
『「育ちがいい人」だけが~』
なんて本が売れるんだろうな。
生まれ育ちを選べない以上、そういう家庭に生まれなかった人間は
後付けで身に着けるしかないもの。
 
そんなふうにはっとするような言葉、場面の切り取り方があって、
とてもよかった。
 
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