金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

あさのあつこ 『透明な旅路と』

2006-08-31 12:49:32 | 06 本の感想
本の感想177:あさのあつこ『透明な旅路と』(講談社)
★★★☆☆

意外におもしろかった。
って、すっごく失礼なんだけど。
あさのさんの本は、個人的に『バッテリーⅡ』以降、
どうにも合わないなあと思っていたので
あまり期待していなかったのでした。
民俗学の要素もちょっと織り込まれてて、
柳田國男の「山の人生」を思い出してうれしかったなあ。
あさのさんの描く「少年」を好きな人は多いと思うけれど、
わたしはやっぱりダメ……。
白兎が主人公の追及をかわしのらりくらりと
しゃべってるところになると、いつも、
「おめー、結局言わないんなら黙ってろ」
とはしたなくも思ってしまうのでした。

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映画::『真夜中の弥次さん喜多さん』

2006-08-30 22:56:51 | 映画の感想
映画の感想:『真夜中の弥次さん喜多さん』(宮藤官九郎 監督)
★★☆☆☆

クドカン初監督ってことで話題になってたし、
映画館に見に行こうかと思ってたくらいだけど、
TSUTAYAの100円セールでよかった~
全然おもしろくないわけじゃなくて、
たまに笑えるところもあったのだけど、
全体としてストーリーにまとまりが感じられないし、
見てるだけという状態が耐え難くて、食べながら見ようと
途中でごはんを作りに行ってしまったくらいだ。
深夜の10~15分番組くらいで断続的に放送されていたら
バラバラ感も気にならずに楽しめたかも。

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酒井順子 『ギャルに小判』

2006-08-30 12:53:41 | 06 本の感想
本の感想176:酒井順子『ギャルに小判』(集英社文庫)
★★☆☆☆

『負け犬の遠吠え』の著者による、
お金に関するあれこれについてのエッセイ集。
1997年刊行なので、なつかしいネタてんこもり。
「三高男」とか「ティラミス」とか。
文章のリズムが合わないのか、それとも
内容に興味を惹かれなかったのか、よくわからないけど
最後まで読み通せなかった……。
大田垣晴子さんの画文エッセイを読んでいるときと
なんとなく似たような感覚。
嫌いじゃないし、ついつい手にとってしまうのだけど……
という感じ。
『枕草子REMIX』はおもしろかったので、
次は最近のものを読んでみることにする。

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映画::『リトル・プリンセス 小公女』

2006-08-29 12:56:26 | 映画の感想
映画の感想:『リトル・プリンセス 小公女』(アルフォンソ・クアロン 監督)
★★★★★

原作の内容は忘れてしまったのだけど、
かなりアレンジがきかせてありそうな感じ。
子どもの頃見ていたハウス名作劇場の『小公女セーラ』は
主人公の幸薄そうな顔といい、暗いテーマソングといい、
優等生な主人公がひたすら逆境に耐えるという
陰鬱なイメージが強かったのだけど、
この映画のセーラはミンチン先生にいやがらせするわ、
意地悪な女の子をおどしつけるわ、
なかなかいい性格をしている。
「お父さんに言ってもらわなかったの!?お姫さまだって」
とミンチン先生に言うくだりでは、思わず涙。
ミンチン先生のセーラに対する憎悪というのも、
ただお金がなくなったせいではなくて、
少女時代の境遇に起因するコンプレックスゆえだと
思わせるところがあってなかなかよかった。
最後の転落ぶりには唖然。いったい彼女になにが??

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映画:『ムーラン・ルージュ』

2006-08-28 22:48:34 | 映画の感想
映画の感想:『ムーラン・ルージュ』(バズ・ラーマン 監督)
★★★☆☆

貧乏作家と高級娼婦の恋という、いかにも古典的な
雰囲気の物語。
ミュージカルに馴染みがないので、この手の作品を見ると、
「なぜそこで歌い出す!?」
といつも思ってしまい、間延びした展開にいらついてしまう。
あまりにもお約束な展開なので、ラブストーリー自体には
まったく心動かされなかったのだけど、
ニコール・キッドマンの美しさには見とれた。

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野中柊 『小春日和』

2006-08-28 22:46:13 | 06 本の感想
本の感想155:野中柊『小春日和』(集英社文庫)
★★★★★

野中さんの本は最初に読んだ『チョコレット・オーガズム』から始まり、
『人魚姫のくつ』『占い師の娘』、いずれも合わなくて
すっかり苦手意識をもってしまっていたのだけど、これはよかった。
タップダンスに魅せられた小学生の双子・小春と日和。
CM出演を機に家庭内に問題が生じ、ふたりはダンスと両親の間で
揺れ始める。
ダンスに夢中になっている二人が本当に本当に可愛らしくて、
幼いなりに世の中のしくみや大人の事情を感じ取り、
心を痛めている様子にやさしい気持ちになる。


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栗田有起 『お縫い子テルミー』

2006-08-28 14:17:29 | 06 本の感想
本の感想154:栗田有起『お縫い子テルミー』(集英社文庫)
★★★☆☆

表題作と「ABARE・DAICO」の二編を収録。
「お縫い子テルミー」は、島を出てキャバレーでアルバイトをしつつ、
裁縫で生計をたてる十六歳の「流しのお縫い子」テルミの物語。
キャバレーの歌手シナイちゃんに叶わぬ恋をして苦しみながら、
したいことをしたいと裁縫の道を突き進む彼女の生き方をさわやかに描く。
テルミのプロ意識の高さ、ひとり立ちの意識にはほれぼれするほど。
「ABARE・DAICO」は体操着をなくしたことからはじまった小学生誠二の
夏休みの小さな冒険と成長の物語。
友達にコンプレックスを抱き、それを克服するため
自らに三つの課題を設定する主人公がほほえましい。
『オモル・テル』も文庫落ちしないかなあ。

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映画::『下妻物語』

2006-08-28 12:58:22 | 映画の感想
映画の感想:『下妻物語』(中島哲也 監督)
★★★★☆

嶽本野ばら原作。本のほうを先に読もうと思いつつ、
『カフェー小品集』で挫折していたので躊躇。
結局映画のほうを先に見てしまった。
かなりマンガ的なお話で、なんにも考えずに楽しめる。
演出にも遊び心があふれていておもしろかった。
深田恭子がロリータファッションの桃子のキャラクターに
ぴったりで、いい味出してる。
彼女、好みの女の子かっていったらそうじゃないのだけど、
なぜか見ていると応援したくなる。

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高山なおみ 『日々ごはん〈6〉』

2006-08-27 13:01:35 | 06 本の感想
本の感想175:高山なおみ『日々ごはん〈6〉』(アノニマ・スタジオ)
★★★★☆

強烈なインパクトのある言葉が書かれているわけでもないのに、
このシリーズを読むといつも、きちんとごはんを作って食べて、
自分のやりたいことをあきらめずにがんばろうと思う。
わたしはほとんどテレビを見ないので、彼女の顔も声も話し方も
知らないのだけれど、文章を読んでいると
高山さんって本当に感受性の強い人だなんだなあと思う。

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薫くみこ 『十二歳の合い言葉』

2006-08-26 13:03:17 | 06 本の感想
本の感想174:薫くみこ『十二歳の合い言葉』(ポプラ社)
★★★★★

悪ガキ少女三人組かおり・梢・菜々。
先生との確執、病気、けんか、家出などなど
十二歳の少女たちの悩みや友情が描かれる。
椰月美智子『十二歳』から思い出して、十五年ぶりに再読。
小学生のころ、この十二歳シリーズと、
同じ作者の「おまかせ探偵局」シリーズを
夢中で読んでいたのでした。
電車の中で読んでしまって失敗。
菜々の田丸先生とのやりとりや、迎えにきたお父さんの言葉、
続々と襲いかかる泣かせポイント!
何度も泣きそうになってしまった。
重苦しい感じはないのだけど、じんわり涙腺を刺激されてしまう。
主人公は菜々?
作郎との淡いロマンスにもだえ転げたくなりました。可愛いすぎる。

ポプラ社から新装版が3冊出ているようなので、
残りも出てくれることを祈って、魔性の男から購入!

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