フゼタはオルニャオからスペイン方面に向かった隣町で、昨年までは歩いて往復したものだけれど、年とともに往復はつらいから片道バスでと話が決まり、晴天のこの日二人で出かけた。バス停で待つこと35分、フゼタの町へ入る県道のバス停までは15分ほどで着いた。
このバス停からフゼタ駅のある町の中心までは2-3kmほど、田舎道を歩く。牛馬の牧場では野の花が咲き乱れ、道端の草さえ春の光にきらめいている。
田舎の豪邸は塀に囲まれ必ず番犬が2-3頭、私たちが通り過ぎるまでほえまくっている。この地方独特の煙突が面白い。
町に入ると新しいテラスド・ハウス(西洋長屋)が青空の下真っ白に輝く。何時見てもこのあたりは素晴らしい。道端には野生のけしの花が風に揺れる。英国やヨーロッパ北部でけしの花が咲き出すのは5月か6月で、ヨーロッパでは気温差があまりに大きい。
ため息が出るほど立派な豪邸もあれば町外れにはジプシーの住む小屋も有るのがポルトガルの現状、町の市場にはイチゴが出回っているがここで初めて温室育てでないイチゴが実っているのを見かけた。
フゼタ駅はちいさな一車線の駅で、ウイークデイでも一時間に一本通るくらい。この火曜日の日中、人通りも無く静かな町の中心地だ。駅近くの住宅の庭にはびわの青い実がびっしりついている。その隣はレモンがたわわに実っている。
庭も無い一階建ての官製住宅は屋根が庭であり洗濯物が翻っている。夏の暑さを和らげるために、このあたりの住宅は窓が小さい。
フゼタの町外れから海岸よりの湿地帯はあさりが採れるが潮の満ち干が激しい。6kmほど塩田脇の道は海水が引き入れられて今は農閑期、見えるのは海鳥やフラミンゴなど。
どこもかしこも野の花やアーモンドの花盛り、このガーベラのような花はキャンプサイトの黄色の花と同種だけれど赤の色が素晴らしい。
キャンプサイトへ戻ってみるとブロックの同じ並びにこの派手派手なキャンパーが停車していた。スイスのキャンパーで何と8人のヒッピーらしい若者や子供が住んでいる。オランダ人のヘリーンが聞いたところでは、彼らはインドまでこのキャンパーで回ってきたらしい。それにしても生活費やガソリン代などどうしているのだろうかと思ってしまう。
風あたりの少ない日向では、いつものオランダ人たちが集っておしゃべり、ワイン片手に楽しんでいる。陽気な人種だ。
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