グラナダを出発した朝は霧が深くてグラナダの町を取り囲む環状線を走っているから、かの有名なアルハンブラの宮殿がどこにあるのかわからないまま通りすぎてしまった。あの宮殿は南へ向かう環状線からはずいぶん遠くまで見えたはず。10年前にこの街へ来た時泊まったキャンプサイトが南の丘の頂上にありグラナダの町が見えた。
町外れ、高い丘の上に白い建物が建っている。あれが住宅でなければよいがといらない心配をし、ショッピングなど大変だろうなーなどと思うのは私のような下々の考えることなのかもしれない。途中に白樺の林が広がりこれだけびっしり植えられていても木々がお互い邪魔をせずに並び育っていくものなのかと感心したり。南国のジャングルだとこうはいかないだろう。
グラナダからセビリアへの道は初めてだが割りと平坦な道で周囲はどこもかしこもオリーヴ畑。この地方の農家はオリーヴだけで生活して行けるものらしい。又北スペインと違って町並みも白壁が太陽を反射し夏の暑さを少しでも和らげているらしい。
走って居る途中の野原に鳥の大集団が見えかもめだろうかと写真を写した。3枚写したがこの1枚しかはっきり写っていなかった。写真を拡大してびっくり、こんなに多くのコウノトリが1箇所に集まっているのを見たことがない。
この地域からまっすぐ南はジブロルタルでアフリカまでの最短距離に当たる。アフリカで越冬したコウノトリは地中海を飛んでヨーロッパにやって来るが、彼らは途中の海上で疲れても泳げないから、アフリカからへの航路はエジプト・トルコ間を飛ぶかモロッコ・ジブロルタルの短い海上を飛ぶしかない。まだ12月末とはいえスペイン・ポルトガル・モロッコは春らんまん、きっとオスのコウノトリたちが早くヨロッパの自分たちの巣に帰って巣の手入れをして頂戴と奥さんコウノトリに追い出されたに違いない。・・・・・とここまで書いたけど考えてみればヨーロッパの春は遅い、特に北ドイツやバルティック3国などは4,5月にやっとコウノトリが訪れて春を迎える。ということはここに集まるたくさんのコウノトリは北ヨーロッパから越冬のために南下してアフリカへ行く途中かそれとも温かい南スペイン出冬を過ごそうとしているのかもしれない。
2日前にスエーデンで買った中国製の電熱器が壊れてしまって、ポルトガルへつくまでにセビリアで買い換えようと思っていたがこの日は日曜日、スペインのお店はほとんど閉まっている。カソリックの強い国は未だに週末お店が閉まるから不便で困る。
仕方がないからこの夜はポルトガルにあと2時間位で辿り着くところにあるエルロシオのサイトへやって来た。ここは過去2回も来て何百枚も写真を撮った素晴らしい町と湖が有るが3回めともなれば町へ出かける情熱も失せてしまった。興味のある方は2年前のエル・ロシオの写真を御覧ください。
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