今年6月、英国国籍を取るため申請した。私は今年で51年も英国で過ごしている。
英国国籍は英国に滞在してこの国で1年の3ヶ月以上海外に出ている人は申請できない。60歳の定年退職以来毎年半年もヨーロッパ中、それに東南アジアや中東を旅していた私には、英国国籍は無理だった。
ポールが亡くなりもう3年も経って年に2週間の海外旅行だけ、これがチャンスと国籍収得を申請したもの。
若い人たちの国籍収得には難しい英語のテストもあるそうだが、年寄にはない。
9月末、ホームオフィス(内務省)から申請が受け付けられた、住んでいるカウンシル(区役所)の Citizenship Cereminies(市民権授与式)を受けるようにと連絡が来た。
その日は10月17日、ブロムリーカウンシルの式典会場で朝9時半から開催された。
会場には授与される外国人20数名プラス付き添い人たちが指定席に座った。殆どが若い人たちで、多分私が一番の年長者だったと思う。
会場正面にはテーブルと国旗、かかっている絵の女性が誰かは説明がなかった。
隣に座った香港?の女性が式が始まる前に写真を取ってくれた。
背が高くて恰幅のあるブロムリー市長が入ってきて式典が始まる。立派なローブを着て胸には金色の大きな胸飾りをつけた市長さんは多分とっても気さくな方らしい。
まずはブロムリーの歴史から始まりロンドン1大きな区であるこのブロムリーからはたくさんの有名人が出た。ほとんど名前を知らない人たちばかりの中で、過去ブロムリーから出た4人の首相の中で知っていたのがジョン・メージャーだけだった。私の住んでいるベッケンナム(Beckenham)から出た人はジュリー・アンドリュースとデビッド・ボウイーだった。
さて市民権授与式は、神に誓う6人の人たちが次々I xx(私xx)と名前だけ言う。そして6人で神とチャールズ3世に誓うと唱和する。
無信心の残りの人達も次々私XX と名前だけいい、British Citizen として忠誠を約束すると唱和する。
その後に全員でUnited Kingdom (連合王国)の法律に誠実忠誠の誓約を唱和する。
最後は英国国歌を歌って、市長さんから一人づつ帰化証明書をもらい、解散。その間30分ほど全くあっけなかった。
各自の椅子に置かれていた封筒に入っていた内務大臣スエラ・ブレーヴァマンのメッセージ。
今現在の英国ではこの国で生まれた人たちは、どんな国籍を持っていたとしても、政治家になれ、首相にもなれる。現在の首相はインドからの移民のリシ・スナック氏 この内務大臣も英国生まれの移民の末裔である。
同封されていた内務省のプリントにはこれでパスポートの申請をしなさい。
それと同封の選挙権の獲得、昨日申請した。本当はBrexit の時にこの選挙権が欲しかった。