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想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

バーベキューとパン

2009-04-25 03:37:16 | Weblog
晴れて光りがまばゆかった日に、春だ、春だと浮かれる。
今年はもう雪はないな、と決めてかかっていると‥‥、やっぱり降ってくる。
毎年同じ浮かれたり沈んだりを繰り返して干支一巡りしたのだから
いいかげんに悟りそうなものだけど、今年も同じことを思ったアホなわたし。

週末の天気が期待はずれになりそうなことは天気予報でわかっていたけど
こんなに寒いとは思わなかった。油断はしてなかったけど、がっかりだ。
(芽を出してきたバラや花の木がかわいそうだしなあ)
夜が更けて、窓の外を見ると靄がかかっていて庭の灯りで幻想的だなあと
よく見ると小雪が舞っていた。
すぐに止んだり、また降り出したり、朝まで続くのだろう。



朝になったらN君たちがやってくる。
N君はまだ冬時分から外で「火を熾して肉を焼いて食おうぜ」という望みを
抱いていたが果たせていない。この天気はさぞかしがっかりしているだろうと
思っていた。
でも、晩飯どきの電話の声は違っていて
「網、用意してますから! あ、それから美味いパンをかみさんが用意してくれた
ので持ってきますよ。うさこさんの分もありますから~」と言った。
N君の奥さんは結婚してからは専業主婦であったけれど、つい最近働き始めた。
パン屋というよりブーランジェというフランス語のほうがぴったりくるような
店である。

N君はまだ奥さんが勤め出す前にその店の様子を見に行った。そして試しにと
パンを買って持ってきてくれたことがあった。味見である。
それはいいパンだった。よく発酵させしっかりとした生地で焼いてあった。
調理パンの具は味がよい。それでいてみかけのセンスも保っているので、
バランスが良い、あるようでなかなかないものであった。
「近くにあれば、買いに行くわねえ」と感想を言うと、
こういうのを焼く店なら勤め甲斐もあるかなと思うんですけどと、N君はとりあえず
不安の半分だけは解消したような話をしていたのだった。

それでも長くブランクがあって外へ出るというのは勇気がいる。
最初の一歩がなかなか出ない。一歩を出す努力は本人のものだ。
傍らで見ているしかないN君は心配だったのだろう。
昨夜の電話の声にはそれが杞憂にすぎなかったような「かみさんがね、」という声。
ちょっと浮かれていて、ただのパンじゃないんだぜい! ということである。
不安と心配の分だけ、いつも喜びは大きい。
そして、彼はだんだんやさしくなっていく。



春の雪は真冬より冷たい気にさせる。けれどやはり、春は嬉しい。
雨でもテント張って、外でバーベキューやると決めた。
あ、でも長靴とゴム手袋をはめ小川の川ざらいをしてからね。
(これが意外と大変なのだが、やらないと夏の大雨のときに溢れるから)
落ち葉がたくさん溜まっているので集めて囲いの中へ入れて腐葉土を作る。
囲いの木枠をカメが作ってくれるそうなので。
食ってばかりじゃ、ありませんよー。



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