想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

神さま

2009-04-03 15:48:44 | Weblog


  芥川賞作家川上弘美の「神様」とても短い小説なんだが
  なんで神様なのか、気になる方は読んで納得されるがいい。
  わかったようなわからないような感じでいい。
  それが川上小説なので、落ち着かなくても納得できるはず
  である。これを嫌う人もいる。世の中、十人十色なので
  しかたがないこと。わたしは大好きな作家なので新刊を
  単行本で買い求め、やがて文庫化されるとまた買っておく。
  読み終わったものを、二、三年して寝つけない夜などに
  枕元でしみじみ読むと、ここちよい眠りにつけるので
  それには文庫本がいいのである。
  よだれなど、たらしても一向にかまわない。
  他人に貸したりするときは単行本の方にするといいから。

  で、うちにもくまの神様ならぬ犬の神様がいるので
  この神様がこういう顔をときどきする。
  おお、神々しい御顔!
  神様がそろそろ帰ってこいと言うので、そろそろかな、
  といつか言うときがくるだろう、うちの神様も。

  寛容を姿にしたような神様のお使いは、神々しい顔で
  周囲の棘棘を包み込んでくれている。
  この棘棘は彼のお腹に入って、悪さをしなければいいが。
  神様だって、死ぬときはあるのだから。

  (記紀、旧事本紀を読むと、神生みだけではなく死もまた
  多いことがわかるでしょう。)
  

コメント
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