スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

藤沢ミステリー

2017年03月14日 | 雑感
ある雑誌の藤沢周平特集で、あの宮部みゆきが < 飛びっきりの藤沢ミステリー三冊 > を紹介していた。

ミステリージャンルでいうと闇の歯車はノアール・秘太刀馬の骨は本格ミステリー・ささやく河はハードボイルドだそうです。
私などにはノアールとハードボイルドの違いなど解らないが、とにかくみゆき曰く、ミステリーファン必読とか。


早速読んでみた。  三冊の中で いいなぁと思った ≪ 闇の歯車 ≫ のあらすじはこうだ。 
  絵師と名のる伊兵衛が、さまざまな理由で金を必要とする4人にある計画(盗人)を持ちかける。
  計画は思惑通りに成功。 岡っ引きの眼をくらませる為、その金の分配は二年後とするのであるが
  その間ある事件で殺されたり病気で死んだりと、結末は実行した全てに不幸が・・・。
 

藤沢ものは女もからみどこかに救いを感じさせる。 読み始めからスーっと入っていける筆力はやはり凄い。 

          

闇といえば、新聞に自衛隊5月には南スーダンPKO撤退するという記事が載っていた。
 
国会で隊員の日報がどうのこうのと禅問答を繰り返していたあの騒ぎも、すべて闇の中なのか。
朴氏罷免 ・ 森友小申請取り下げ ・ 豊洲市場 ・ キムファミリー暗殺事件など、どの話題もしかりである。


肝心なところは全て闇から闇へ。  世の中余程暗いところが好きらしい。

藤沢もののように、どこかに <ひと筋の光> が見える、そんなミステリーとはいかないものなのだろうか。