スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

螺旋 (らせん)思考

2015年10月23日 | 雑感
仲間と飲んでいると よく ≪右≫ と ≪左≫ の話になる。 

そう、右派と左派のことだ。 特に政治を語る場合に多い。 極論 右翼・左翼とも呼ぶ。
考え方の相違で、世間一般にはそんな言われ方がまかり通っているようだ。

その右翼たる(笑)人物に冗談混じりに話を向けると ・・・。

≪ 人生を長くやっていると、斜に構えたり 裏から見たり 透かしてみたり も良いもんだろう ≫
と考えるこの頃だという。 なるほどの達人だ。

以前読んだ本にこんな本があった。 夢枕 獏 著 『上弦の月を喰べる獅子』 というSF幻想作品。
                                             (第10回日本SF大賞を受賞)
この作品は「螺旋蒐集家」である三島なる人物が、ある日現実ではありえない螺旋の階段を目にして
高地で巨大オウムガイを発見した若き日の宮沢賢治と、その螺旋階段を駆け上がり二人は異世界へと迷い込む。

そんな、この螺旋をも語った とにかく面白く不思議な小説だった。 

そういえば アンモナイト・オウムガイしかり、手の指紋、銀河宇宙の果て迄も、この世は螺旋で埋め尽くされている。

  

螺旋は物質のみならず 精神もしかり なにもかも なのかも知れませんね。

太宰治の小説にも『浦島さん』という作品があった。 皆さんご存じの亀の背に乗って竜宮城へ行く
浦島太郎の話ですが、左右のみならず これも上の世界下の世界、斜めの世界もある海の中の物語だ。 

人間の考える右や左なんぞ ≪考えのほんの一部≫。 どうってことはない。 そんな気がしたものだ。

そういえば、螺旋ってどこか中心に集まるようにできているようだ。
人間の考えの先は、その真っ暗な闇に吸いこまれて 光でさえ脱出出来ない ≪ ブラックホー ル≫ にあるのかも。


これからは右も左もない ≪螺旋 思考≫ でいこうと思うのだが、これ妄想ともいうのだそうだ。