プロムス4日目はハイティンク指揮ロンドンシンフォニーオーケストラでマーラー交響曲第9番。初日よりお客さんの数が明らかに多い!
アリーナから聴くと、弦の音は悪くない。管もそれぞれは綺麗に鳴る。しかし、いかんせんバランスが悪く、フルートが突出したり、金管の複数パートが同時に鳴ると、ただ「ごちゃ」っとした音の塊になってしまったりする感じだ。
一方、サークル席にいた友人夫妻によれば、そちらの音は悪くなかった、とのこと。ホールがホールなだけに、場所によって聴こえ方はかなり違うことだろう。
弦が比較的良く聞こえる位置だったからか、第4楽章のアダージョは美しかった。こういう、あまり複雑すぎず、弦の音の厚みの美しい音楽はイギリス人が好みそうだ。
マーラーの完成した最後の交響曲であり、「死に絶えるように」終わる曲なので、どうしても「死」を思ってしまう。この美しい長調で終わる人生とは、秋の日の陽だまりの中、「わが人生に悔いなし」と死ぬような、そんな人生なのだろうか。