イアン・ボストリッジのオールシューベルトプログラムのリサイタル。伴奏ジュリアス・ドレイク。
金曜日、突然何かが「ウィグモアホール」と囁いたので、webをチェックすると、翌日の土曜日にイアン・ボストリッジのリサイタル。英国出身の世界的リート歌手、まさか空席があるとは-勿論、早速予約-何と便利な世の中だろう。
オペラに行くことはあっても、歌手のリサイタルはめったに行かないので、比較対象がないけれど、とにかく美しい声。低音はテノールにしては深く(いつもオペラに行くとテノール歌手の声が薄っぺらいので気に入らないのだ)、高音は澄み切って。降参!!
プログラムに対訳が載っていて、皆それを見ながら聴いている。いや、歌詞なんて後で良いから、とにかく歌に集中したほうがいいのに!と、大きなお世話だけれど思う。
ジュリアス・ドレイクの伴奏がとても美しい。また、どちらかと言うと、ドレイクが演奏を仕切る感じ。ところが、アンコールでは、どの歌を歌うのか打ち合わせができていなくて、会場の笑いを誘った。
ドレイクしかり、内田光子しかり、ボストリッジは頼れる伴奏者がお好きなよう。内田光子もボストリッジのことを好いていそう-彼は歌が上手いだけでなく賢いから!
ボストリッジはあまりオペラを歌わない、とのことだけれど、歌唱法や声質だけでなく too smart to sing Operasなのかしら?彼のような秀才は、あの人間の愚かさ満載のストーリーに共感できないかも。一応予定を訊ねてみたところ、次は2011年のミラノとか。ずいぶん先だ。でも、もしそのとき欧州に住んでいたら、是非聴きに行きたい。
お疲れ様(さすがに歌手に手の写真はお願いできず)!歌っているときは10歳は若く見える。歌手って不思議。