『子どもの品格』
(高橋義雄・ヴイレッジブツクス)
宮様方の恩師が伝える、「品よく育てる」のススメ
「品格」や「気品」は、コーディネーション子どものころに育てないと身につかないのです。
長坂「当たり前のことを当たり前にできる子が、品格のある子だと思います。お金のあるなしではないでしょう。」
少林寺拳法 橋本西支部道場通信
発行日 2007年12月1日(土) 発行・文責 長坂 徳久
【アンダー79②】
☆アンダー79とは、「1979年以降生まれ」ということ。
☆彼らは「ケイタイ世代」呼ばれる。
大人たちは、若者が携帯電話をいじる姿は見ているが、何をしているのかはよくわかっていない。
「やることは、せいぜいメールを打つぐらいだろう。」とわかったつもりになっているなら、それは大きな間違い。若者は、携帯電話の中に大人のまったく知らない世界を持っていて、小さな端末一台でさまざまなことをしているのだ。大人でもそうかもしれない。パソコンの方がインターネットにつながって情報が氾濫し、問題があると勘違いしている人たちも多い。しかし、携帯電話もインターネットにつながっているし、携帯メールもインターネットだ。
さて、若者はいつ携帯電話を使うのか?「自室で一人で過ごす時間や就寝前に、若者はじっと画面と向かい合い、操作し続けている。この二つだけで、利用時間の60%以上を占めている。」(ケイタイ生活実態調査より。)
大人はよく「若者は携帯電話に触りすぎだ」というが、それは間違いだ。実は大人が知っている以上、思っている以上に、彼らはもっと多くの時間を携帯電話と共に生きているのだ。さらに、10代、20代の若者はパソコンに疎遠な関係にあるということを知っておいてほしい。家族が使っている場合や学校での授業もあるので、まったく疎遠とはいえない。しかし、彼らにとってはパソコンよりもケイタイなのである。 ポケベルが流行った時代でも、それをもっているのは限られた人たちだった。しかし、いまは、携帯電話は一人一台の時代だ。現在でも9000万台以上普及している。それに対して、パソコンは、約6000万台。一家に一台ぐらいだろう。(また、パソコンは会社や仕事での利用台数が多い。)テレビは、1.3億セツトと携帯と大して変わらない。
若者にとって携帯は道具ではない、自分の一部なのだ。乱暴な言い方をすれば、ケイタイ世代と長坂たちの世代では、人種が違う。違うからこそ、「最近の若いモンは・・」などとひとくくりに批判しているうちは、理解もできない。ここ五年間の携帯電話の進化は、産業革命300年分に匹敵するといわれている。文化や環境が速く変化すれば、そこで生きる人間の変化も速くなって当然だ。
ちなみに、長坂が18歳で堺市役所に採用されたころは、「新人類」という言葉が流行り、なにかをしたり、言うたびに、「新人類やな・・」とあきれられたり、微笑まれたりしたものだ。あれから、もう22年がたつ。
自分の弟子たちを見ていると、あきらかに自分の同年齢のときよりもなにもかもレベルが上だと思う。ただし、それは少林寺拳法を通じた教育があるからだとの自負はある。だから、学校や部活での評価や態度と道場のそれはおそらく違っているだろう。道場でやっていることを学校ではしていないだろう(笑)。逆に道場でやっている「返事・挨拶・行動」をすれば、学校では浮くのだろう。
さて、10代から20代のケイタイユーザーは、その半数近くが携帯電話を一日四時間以上もいじっている。携帯の場合、この「いじっている」という表現がぴったり来る。
きみたちは、どれぐらいの時間、ケイタイをいじっているだろうか? お子さんはどうだろうか? ちなみに、テレビとの接触時間は3時間ぐらいといわれている。
「情報を得るためにおもに利用するものは何ですか?」という質問では、このケイタイ世代は、携帯電話が圧倒的にテレビやパソコンを上回っている。それぐらい、若者にとっては携帯電話が身近であり、かつ信頼性が高いということ。
mixiでもモバゲーでも、たえず最新の「ニュース」(社会、文化、芸能、スポーツ)が流れている。テレビを見なくてもそこできちんとした情報も仕入れることができる。
ところで、以前は有料サイトが大半だったが、いまは、超巨大SNSのmixiやモバゲーでも無料だ。むしろ反対に「ポイント」をもらえたりする。では、なぜ無料なのか? それは、テレビと同じしくみを携帯電話業界に持ち込んだ人がいるからだ。そう、「広告」というしくみだ。
50代、60代の人たちに、「パソコンを使っている層と携帯電話を使っている層にも差があるのだ」というと驚く。50代以上の層にはどちらも同じに見える。いや、長坂たちパソコン世代の人たちも、ケイタイ世代との間にそんなに大きな差が生じていることに気づいていないではないかといわれている。
モバゲーを運営している会社の取締役・守安功氏はその理由をこういう。
「携帯電話の中で起こる情報は、パソコンにもテレビにもまったくでてこないから。」
ケイタイサイトの情報へはパソコンからはアクセスできない。逆はできる。つまり、パソコンしか扱わない層にはたどり着けない情報が、携帯電話の中にはつまっている。 なお、モバゲーとは「モバゲータウン」の略であり、運営しているのは、株式会社ディー・エヌ・エーである。最近はCMも打っている。そのからくりも後日。
NPO法人 こころとからだの総合教育 育夢学園通信
発行日 2007年12月4日(火) 発行・文責 理事長 長坂徳久
【青空か? 夕焼け空か?】
(12/1土曜スクール・国語(4年生以上)分析批評による俳句の授業。)
※TOSSランド 浅川清先生(TOSS相模原)の授業を追試。
☆赤とんぼ筑波に雲もなかりけり☆
☆指示① 写した人から起立。
☆指示② 順番に読んでもらいます。
読んでいくが、「筑波」が読めない。
☆指示③ よめない漢字は、「なんとかなんとか」でいいのです。
☆指示④ この句を読んで気づいたこと、考えたこと、思ったことを箇条書きにしなさい。指名なし発表をさせた。
☆発問① 季節はいつですか? それがわかる言葉はどれですか?
「秋」・「赤とんぼ」からわかると全員が答えた。
☆発問② この日の天気は?「晴れ」が五人、「快晴」が二人。
☆発問③ どの言葉からわかりますか?
「雲もなかりけり」だとの回答。
☆発問④ 話者の視線は上向きか? 下向きか?
全員「上向き」
☆発問⑤ そう考える理由は?
「赤とんぼを見ているから」「筑波山を見ているから」「雲を見ているから」
☆発問⑥ 対比されているものは何と何?
対比を説明。「筑波」(静)と「赤とんぼ」(動)。「赤とんぼ」(赤)と「空」(青)
☆発問⑦ この句の空は青空か? 夕焼け空か? その理由も書きなさい。討論します。
夕焼け空派が六人、青空派が一人(英太くん)。長坂は青空派に入った。
(夕焼け派の理由)
・ 秋といえば夕焼け。
・ 赤とんぼといえば夕焼け。
・ 赤と夕焼けのイメージ。
・ 赤とんぼは赤いから。
・ 赤とんぼは夕焼けに出てくる。
・ 昼間に赤とんぼが飛んでいるのを見たことがない。
・ 赤とんぼという歌には、夕焼けが入っているけど、青空は入っていない。
(青空派(英太くん)の理由)
・ 「雲もなかりけり」だから青空だと思う。
(お互いの質問)
A君「昼に赤とんぼを見たことがありますか?!」
英太「・・」
長坂「あります!」
長坂「なぜ、kちゃんは、さっき天気は快晴だといったのに、夕焼け空なのですか?快晴は昼に言う言葉ではないですか?」
kちゃん「・・・」
☆説明① さっき、みんなは話者は「上を向いている」と考えました。夕焼けは上にはできません。夕焼けは地平線の近くにできます。そうですよね? 上に見えるのは、やはり、青空です。また、赤とんぼと夕焼けだと対比しません。赤と赤だからです。もしくはもっと暗ければとんぼは「黒」で、「赤」と「黒」ですが、より対比するのは、「赤とんぼ」と「青空」です。
「別に対比しなくてもいいやん。」という声あり。これについては紙幅関係で後日。
上の場合、夕焼け空派は、分析批評していない。(ほとんどの学校ではやっていないだろう。)
推測や感じ、気持ちで考えている。
青空派の英太くんは、この句の一言一言から情報を読み取っている。
☆「向山型分析批評」とは…
1.向山洋一氏が確立した,文学教材を授業する上で最も優れた指導法です。
2.文章に書かれている事柄を手がかりに,文学教材を「分析的に」読み取らせ,討論や評論文などを通して「批評させる」指導法です。