ドリーム 2(セカンド)

長坂徳久が語る夢教育(ときどき日常)

Power No.43

2007年02月17日 00時03分21秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)

 NPO法人こころとからだの総合教育 育夢学園通信

発行日 2006年10月18日(水)   発行・文責 長坂 徳久    

 【思春期よりも前思春期!!】

  思春期は難しい・・と誰もが言います。では、思春期の一番大きな問題とは?

・自分自身の身体に対して違和感がある。

・自分の身体が自分の身体とは思えない。 

 体は大きくなり、第二次性徴が始まります。そして、男の子なら精巣、女の子なら卵巣が発達し、性ホルモンの分泌も盛んになってきます。しかし、その身体の成長に比べて、精神の成長はまだまだ追いつきません。そのことで、フラストレーションがたまります。そして、いらいらしたり、ときには反対にだらだらしたり、テンションが低くなったりします。しかし、本人たちは、上のような原因などわかっていません。もしかしたら周囲の大人たちもわかっていないのかもしれません。単に「精神」の問題と捉えている人が多いのかもしれません。

 思春期の子どもたちは、「僕はどこまで僕なのか」という自分のアイデンティティーにかかわる悩みをどこかでみんな抱えているのです。  

 特に、中学二年生の夏休みが終わってから、急変する子どもたちが多いのは有名なことです。みんながみんなではありません。しかし、そんな一部の子どもたちに学校の先生たちはかかりきりにならなくてはいけなくなります。そんなことから学級、学校の荒れにも影響します。小学校の荒れと中学の荒れは、基本的に違うのです。

 また、中二が荒れるのには次のような関係があります。

・中一は、まだ学校では下っ端で緊張感がある。

・中三は受験を控えていて、緊張感が出てくる。

・中だるみになるのが中二。これらは、他のことにもいえますね。

慣れるは「だれる」に繋がります。

さて、前思春期という時期を知っていますか? 思春期に入る前、10歳~11,2歳を前思春期と呼びます。 まだまだ、異性と本格的に付き合うという勇気は全然なくて、一時的に同性愛的な感じになり、すごく深い友情を同性同士でむつみあう時期。これをチャム世代といいます。チャムというのは、子犬同士がじゃれあうことをいいます。 

 思春期心理学では、この時期を十全に経ないと次の本当の思春期を迎えられないとも言われています。だから、本当に大事なのは思春期なのではなくて、前思春期じゃないかという専門家も多いようです。 

 同性愛的と書きましたが、ひとつの発達段階としてその後の異性との予行演習をしているということです。異性はお互いにわかり難いのです。同性で、比較的にわかりやすい他者と出会って、そこで修業の段階を積んでいきます。つまり、前思春期は、思春期への修業段階の時期といえます。前思春期の時期に深い友情を育むということが、大人になったときに、他者とのコミュニケーションや協調性という大きく、大切なことを学ぶことになるのです。 

 学校でもぺちゃくちゃとしゃべったり、女の子だけでなく、男同士でもたむろしてしゃべったりします。しかし、これが大切なことで、大人になったときの、振舞い方や、人間関係のスキルを鍛えているのです。また、若干みんなで悪いことをしても、そのときの共犯関係みたいな感覚が男同士の場合は、より友情を深めたりします。そんな前思春期の影響が50歳や60歳まで続くといわれています。  この思春期や前思春期は誰もが通ります。私たち大人も通ってきたのです。ですから、いまの思春期や前思春期の子どもたちのことを、「今の子どもたちはよくわからない」などと言ってはいけません。私たちもそう言われてきたのです。わからないのではありません。忘れてしまっているだけなのです。「理解してあげること」・・これだけでどれだ多くの迷っている子どもたちが救われることか・・・私たちがそんな大人になりませんか?

 伊都地方読書感想文コンクール 隅田小学校五年生・K君

☆kkくんは、育夢学園「作文コース」「DWF(運動トレーニング)」「右脳コース」「ドリームコース」に通っています。

※読書感想文の書き方も、作文教室で学びました!


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