【なぜ、1000個も買うのか?!】
(長坂のフェイスブック記事より)
私の仕事の一つのセクションである「学童保育所」。夏休みは午前中指導に入っている。
子どもたちの間で、ビー玉を使った遊びが流行っている。数に限りがあるので、このビー玉がいい、こっちのほうがいいと、揉めたり、トラ
ブルのきっかけになることがある。
そこで、私が、
「わかった。いっぱい買ってあげる。いっぱいあったら取り合いにならんやろ?」
「うん。」
「その代わり、ビー玉管理会社をつくるで。社長、部長、課長で責任を持って管理してもらいます。
一個でもなくしたらあかん!」
「わかった!」
ということで、ビー玉を
1000個
買ってやりました!
子どもたちいわく、
「長坂先生、1000個もいらんやろ?」
でした。(笑)
でも、子どもたちの記憶には残るでしょう。将来、ビー玉を見るだけで学童保育や長坂のことを思い出し、
「そういえば、学童の先生は、友達や家族を大切にしなさい、弱い者をかばってやれ。」
ということを教えてくれたなぁと思い出すかもしれない。そんな仕掛けづくりでもある。
まあ、1000個のビー玉はきれいだ。
一つの高いものを買ってもらったり、自分のほしいものを手に入れるとそれを大切にするだろう。それを教えることも大切だ。つまり、無駄
遣いせずに一つを大切にすることを教える。
今回、長坂がとった教育は、1000個あっても、その一つ一つを大切にするということを教えるためだ。たくさんあるから一つは粗末にし
てよいと言うことではないということを教える。
一つのものを大切にするということは、「自分を大切にする」ということにつながる。これは極めて自然なことで、極めて大切なことだ。
そして、多くを大切にする、一つ一つを大切にするということは、「他人をも大切にする」ということにつながると考える。
1億人いるから、一人ぐらい死んでもいいのではない、知らない人なら死んでも別にかまわないのではない。
ビー玉を通じてそこまで教育する。
はぐくむは「みんな」を大切にしない。
はぐくむは「一人一人」を大切にする。
一人一人の個性や存在を認め、それをすべてよしとし、大切に育てていく、伸ばしていく。
それが、はぐくむ学童である。