ドリーム 2(セカンド)

長坂徳久が語る夢教育(ときどき日常)

ドリーム No.352

2007年05月03日 23時01分53秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)
少林寺拳法 橋本西支部 道場通信

発行日 2003年3月20日(木)②   発行者・文責 長坂 徳久


【中学生の少林寺拳法②】


語り3 「橋本西支部の先輩の中には、少林寺拳法優先でクラブを選んでいる人達も結構います。それは嬉しいことです。そして、それも間違いではないです。そんな子達は、当然学校(クラブ)と少林寺拳法をうまく両立できていると思います。
特に例えば千明や真名美は少林寺拳法を選んだことが間違いでないことを証明しているね。彼らは、少林寺拳法に賭けたことで、全国でもトップクラスの拳士になりました。
そして、橋本西支部は世界を狙える支部でありたいとも思います。
恐らく、今君たちのやっていることで、世界に一番近いのが橋本西支部     の少林寺拳法かもしれません。
でもね、全ては自分です。そんなことも踏まえて全てを、自分の道を自分    で決めるのです。但しおうちの人の意見も聞いてみなさい。最後に決める    のは君達自身ですが、多くの意見を参考にすることも大切だと思いま      す。」

語り4 「今から先生が一番言いたいことをいいます。君たちは、今、中学生にな
ったときのことをグラフにしたね。こうすれば、中学になって自分が一番何をしたいのか? 何をしなくてはいけないのか? 2番目は何なのか?とかがわかったでしょう? このように自分のやりたいこと、やるべきことを明確にしておくことは必要です。そうすれば全部を上手くこなすこともできるのです。(これは手を抜くこととは全く違う)
その中で少林寺拳法の割合も出ました。実はその割合が低くても先生は別にいいのです。こうやって自分の中学での少林寺拳法をきっちりと決めることが大切なのです。そして、その自分で決めた割合はクリアーできるように努力しなさい。
でもね、中学は厳しい。勉強もクラブも思っているより大変だ。そのときに大変になってきたときは、少林寺拳法の割合を減らしてもいいんだよ。というよりも、そこしか恐らく減らすところはないでしょう? でもね、そのときに、ちゃんと先生に言ってほしいんだ。「先生、勉強が少し大変になってきたので、少林寺拳法の回数を減らします。」「先生、少し休ませてください」とかね。そういってくれたらね、先生も事情が分かるから君たちを応援することができるよね。でも、それがなかったらただサボっているようにも見えることもある。まずは自分で決めたことは自分でクリアーできるように努力しないと。それがどうしても無理になれば、それを変更してもいいんだよ、少林寺拳法に関してはね。あるいは、大会には出ない、稽古だけするというのも一つの選択方法だね。
それでね、少林寺拳法の割合が減っていって、週に1回しかこれなくなってもいいんだ。月に1回でもいい。先生は君たちが支部にいてくれることが一番嬉しい。だから、できれば少林寺拳法の割合を0にはしないでほしい。やめないでほしいんだ。
 当然、少林寺拳法の割合が増えることは大歓迎です。何よりも嬉しい。但し、勉強はしろよ。これはやはり仕方のないことだ。今の世の中では。」


語り5 「たとえば、美歩にしろ恵にしろ、あの子達はほとんど稽古には来ていない。美歩は受験もあったし、恵もクラブがあるからね。でもね、それでも立派な少林寺の拳士であり、橋本西支部の仲間なんだ。あの子たちの心には卍がある。少林寺の教えがちゃんと心にあるのです。そして、橋本西支部のドリームの心「D」があるのです。それが先生にはとてもよくわかるんです。だから先生には大切な弟子なのです。そしてあの子達も橋本西支部のことをとても大切に思ってくれています。それだけで先生には十分なんです。」


語り6 「ただ、ことわっておくぞ。どれを優先して行って行くのかは君たちが決めることだけど、少林寺拳法には大会がある。やはり、稽古に多く来ている子
少林寺を優先している子を大会ではメンバーに選ぶぞ。それは分かってくれるやろ?」(全員が納得していた)


語り7「あとね、中学になったら指導のお手伝いをしてくれる拳士もいます、これも無理をする必要はありません。まず自分のしたいこと、しなくてはいけないことをちゃんとしなさい。それでも余裕のある人、指導を手伝ってくれるっていう人は言ってきてください。それは先生たちも助かるので大歓迎です。今先生が話してきたことを色々と考えて、自分の中学での少林寺拳法の取り組み方を決めなさい。そして、自分で決めた範囲で中学になっても精一杯少林寺拳法をがんばってください。終わります。」


ドリーム No.351

2007年05月03日 00時59分15秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)
少林寺拳法 橋本西支部 道場通信

発行日 2003年3月20日(木)   発行者・文責 長坂 徳久


【中学生の少林寺拳法】

小学校を卒業する6年生を育夢学園に集めて「支部長法話 ~中学生としての少林寺拳法~」と「卒業パーティー」(食事会)を行った。以下は、法話の内容。(現中学生、高校生にも是非読んでもらいたい。)

指示1「今までの自分の少林寺でのベスト10を書きなさい。」

 全国大会に出れたこと。全国大会で優勝したこと(錬成大会)、たくさんの人と知り合えたこと、長坂先生と出会えたこと・・などがベスト1だった。

指示2「円グラフを使って、今の自分の生活の内容を分けてみなさい。但し、
睡眠と学校は除きます。そして、『時間ではなく、自分が取り組んで
いる気持ちの占める割合』を書きなさい」

 その中で、少林寺拳法の占める割合は、75%を最高に多くの子が高い数値を書いた。予想以上で嬉しかった。

説明1「今から大切な話をします。ふざけたりしないでちゃんと聞きなさい。
   先生は計算してみました。少林寺拳法の稽古に君達が1週間に4回来た
とします。往復の時間も入れています。その時、1週間で少林寺拳法が
占める時間の割合は、わずか、約8%です。睡眠、学校を除いても、約
20%です。思ったよりも少ないでしょう? その中で、君たちの心に
占める少林寺拳法の割合が高いのは嬉しいことです。」


説明2「中学に入れば、今まで以上に勉強をしなくてはいけなくなります。そ
して、クラブ活動が入ります。君たちが思っている以上に中学生活は
厳しいものです。ましてや少林寺拳法とクラブを両立することはすご
く大変なことなんです。それを考えておかなくてはいけない。」


語り1「両立で、100:100はありません。気持ちはどちらに対しても1
00かもしれません。しかし、体は1つです。時間も1日24時間しか
ありません。二つのことをしていくとして、両立は50:50でしか
     ないのです。但し両立とは、50:50でなくてはいけないことはあ
    りません。30:70の両立もあります。10:90の両立もありま
    す。それでもいいと先生は思います。
そして、どれもこれもで一流になることなどできないのです。例えば、    イチローや中田は野球やサッカーに全てをかけてやってきたから今世界
    で通用しているのです。(イチローは勉強もトップクラスでしたが)
    君たちが野球やサッカーで本気でプロになろうと思うのならば、少林寺     拳法などやっている時間はもったいないのです。
    逆に少林寺拳法で世界を取ろうとすれば他のことをやっていては取れな    いのです。全国で通用する、世界で通用するということはそういうことな    のです。但し、別に全国で通用するところまでいかなくてもいい、世界で    通用しなくてもいいともいえるね。どちらも一生懸命、楽しくやりたいと    かも当然ありだと思う。そして、それを決めるのは君たちです。どんな方    法、両立の仕方を選ぶのかも君たち自身なのです。
もう中学になるからいいます。どれもこれも100は無理なのです。」


指示2 「では、今の話も参考にして、さつきと同じように、今度は中学生にな      ったときの生活の割合の予想を円グラフに書いてみなさい。睡眠、学      校の時間は除きます。今度は気持ちだけでなく、時間の割合も考えて      書きなさい。」

 そして、少林寺拳法の占める割合を全員に発表させた。割合の高い子で70%、低い子で5%。30%程度の割合が一番多かった。(30%の拳士の割合は、勉強40%、クラブ30%、少林寺拳法30%という感じだった。)

語り2 「先生は、君たちがなにを重視して生活していくのかは強制しません。先     生は少林寺拳法の先生だから、当然、君たちが少林寺拳法をがんばって     くれることが一番嬉しいです。しかし、それ以上に、先生は君たちに幸     せになってもらいたい。そのためには君たちが決めたことは応援して行     きます。そして中学になれば君たちは、自分で決めることが多くなりま     す。その代わり責任も自分で持たなくてはいけません。今、グラフを書     いてみてどうですか?
    こうして書いてみると自分のやろうとしていること、やっていることが     きちんとわかるでしょう? このようにちゃんと考えることは大切なの     です。」

数字で示せば物事はより明確になります。中学生になる拳士たちは今そんなことも含めた選択の時期にきているのです。