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映画・演劇のレビュー

『コードブルー』

2018-08-15 18:20:14 | 映画

これは今大ヒットしている映画だ。ただ僕はTVシリーズを見ていたわけではない。まるで熱心なファンじゃない。だから正直言うと見る気はなかったけど、他の映画を見に行ったのに、満席で見れなくて仕方なくちょうど時間の合う映画ということで、選択肢はこれしかなかったから見ることにした。

でも、少しは気にはなっていた。いくら熱心なファンに支えられても、近年はここまでのヒットはなかなかない。なぜこんなことが可能になったのか。その秘密を知るために、自分の目で確かめるのは悪くない。せっかくの機会だ、そこに賭けよう!(なにを大袈裟なことを。まぁ、たまたま、です。)それにしても今、TVシリーズの完結編としての映画化というパターンは、今はもう人気がないはずなのにどうして今回ここまでヒットしたのか。気になるではないか。ということで、見た。(前置き長い)

昔『踊る大捜査線』の映画版がこれと同じように爆発的にヒットしたことがある。この映画を見ながらあれとよく似ているな、と思った。踊るの主人公たちは警察が大好きで、仕事場から離れない人たちだった。この『コードブルー』の主人公たちも職場から離れない。仕事が大好きな人たちのお話だ。こちらはもちろん病院。警察や病院は遊び場ではない。だけど、彼らはハードな仕事であるのも関わらず職場が大好き。ずっとここから離れない。

現実的に考えると、警察や病院という場所を遊び場にしてしまうのは不謹慎だ。だけど彼らは嬉々としていて、ここでのとんでもない重労働を厭わない。それってリアルではないかもしれないが、そういう部分って確かにある。僕たちも同じだ。学校が大好きだから朝早くから夜遅くまで勤務してもまるで苦にならない。(苦にならなかった、と言い換えようか。最近、体力も気力もなくなってきて、少し苦になっているのだが。)職場が楽しい、ってなんだかいいなぁ、と思う。この映画のポイントはそこではないのだけど、そこが肝かもしれない。

TVシリーズ10年間の総決算ということらしい。映画としてどうか、と言われると、ちょっとなぁ、とも思うけど、これはTVそのままでいい。TVを受けての映画だから。観客のニーズは映画ならではのスペクタクルなんかではなく、彼らのそれまでのドラマの延長線としての映画なのだろう。なかよし5人組が新しい旅立ちをする。そんな感傷的な時間が描かれる。映画自体も、なかなか楽しめたので見てよかったということにしておこう。

でも、早く『未来のミライ』が見たい。小さな劇場でしかしていないし、夜の上映もないから制限されるのだ。見たくても見れない。


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