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映画・演劇のレビュー

『放課後アングラークラブ』

2024-06-30 21:08:00 | 映画

小さな作品だが、昨年こんな映画があっただなんてまるで知らなかった。どこで公開されたのだろう。大阪はナナ芸かシネヌーヴォーでひっそりと上映されていて、気がつかなかったのだろう。きっと。

 知らない女の子たち(僕が、だけかもしれないけど)が主演した、たった82分の青春映画。でも一応角川映画みたいだ。なんでもありの城定秀夫監督作品。
 
だいたい「アングラーって何?」とヒロインの女の子も思ったみたい。「アングラだから地下?」って。僕も同じ。そう思った。だけどアングラーって魚釣りのことだった。ということで、これは本邦初の女子高生魚釣り映画だ。『釣りバカ日誌』女子高生版。『釣りバカ女日誌』。4人の釣りバカ女子たちの友情物語。
 
虐められっ子が主人公。クラスで陰湿な虐めに遭い、居場所のない少女が父親の仕事から転校することに。東京から関西の海辺の田舎に転校して新しい生活が始まる。映画は暗いタッチでそこから始まる。
 
転校先の学校でクラスメイトから学校非公認の釣り部活動に誘われる。イヤイヤながらおどおどして(また、それがきっかけでイジメに遭うかも、という不安)仕方なく参加する。3人の女の子たちの心情がわからないから、どう接したらいいかもわからない。
 
そして何より、この映画そのものが何がしたいのか、よくわからない映画。田舎の純朴な人たちと出会ってイジメから解放されていくまでが描かれる、みたいだが、なんか収まりが悪い。奥歯にものが挟まったような、そんなすっきりしない映画だ。作り手の立ち位置が見えない。

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