デンマーク映画だ。最近北欧諸国の映画をよく見ている気がする。(ここにはまだ書いていないけど、『トーベ』という映画も見ている)これは高校が舞台の映画なのだが、よくあるような学園ドラマではない。主人公は高校生ではなく、教師たちで、40代になり気づくと仕事へのモチベーションが落ちた4人が、アルコールに依存してやる気を復活させようとするというお話。要するにお酒を飲んで授業に臨むのだ。最初はなかなか調子良くいって、それまでのやる気のない授業ではなく、生き生きした授業は生徒たちからも喜ばれる。でも当然の展開だけど、徐々にアルコールがエスカレートしてきて、収拾がつかなくなる。
飲酒授業なんて、なんて大胆。しかも、なかなか周りに勘付かれないって、不思議。コメディというわけじゃない。いや、かなりシリアスだ。まるで授業なんて眼中にない生徒たちにウンザリして、やる気のない授業をしていた。自業自得だけど、それがアルコールの助けを借り大胆な授業をしたら、生徒も大喜び。一石二鳥。
デンマークでは16歳から飲酒可だから、高校生も飲んでいる。冒頭のビールマラソン大会なんてのが、あり得るみたいなのだ。映画は終盤に卒業試験の口頭試問で緊張して上手く話せなくなる生徒に飲酒受験を促し成功させるエピソードまである。だけど、飲酒授業が見つかり、同時に酔ったまま職員会議に出て自殺する仲間のエピソードも。
ラストは卒業式。みんな無事卒業して幸せそうでよかった、なんて安易にオチが落ち着くけど、いいのかそれで、とも思う。映画自体はなかなかよく出来ていて、ラストまで飽きさせない。それだけに、なんだか釈然としない気もするけど。