いつも行くヒメとの散歩道で見つけた『あかまんま』の花。
本来の名前は、イヌタデ(犬蓼)と言う。
紅紫色の細かい花が集まり長さ10センチ程の穂となって
花には花弁はなく、五枚の赤い萼片があるだけで赤飯にみたてて名づけられた。

ちなみに白いあかまんまがあるが、それはオオイヌタデというらしい。
『あかまんま』が赤飯なら、さしずめ白いオオイヌタデは銀シャリかな(笑)
犬蓼の蓼は『蓼(たで)食う虫も好き好き』という言葉があるが
蓼の葉が辛い為に言われるようだが
刺身のツマにもなると言われるヤナギタデと違い
辛みがなく役に立たないという意味らしい…。
犬蓼の犬は、犬ではなく『否ぬ』と言う意味だとは
あの可愛らしい赤い花なのに、ちょっと可哀想な気がする。
花言葉は『あなたのために役立ちたい…。』なのに否ぬものとは…!
誰しも思い出があると思うが、子供の頃にしたおままごと。
おかっぱ頭で、プラスチックのピンクの茶碗、そこに盛られた『あかまんま』
冬仕事に織られたムシロに座って、お客様として迎えたお友達。
あぜ道の端っこで咲いていた『あかまんま』の花。
懐かしく手折って花瓶に挿そうかと思ったけれど
雑草に埋もれるように咲いているからこそ
あの赤は映えるのではないかと…諦めた。

あかまんま、あかまんま…遠い日の思い出の中に揺れている…。