あんな話こんな話

会津生まれの会津育ち…三匹の猫と柴ワンコや家族に囲まれ、家庭菜園に勤しみ都会には住めそうにないローカルな私の日常。

打ち豆

2006-02-07 23:23:04 | 食べ物 レシピなど
今日は朝から天気が良く、昼の間はストーブが要らないくらいだった。

思い切って、物置の整理をしたら面白いものを見つける。
以前、まだ ばぁ~ちゃんが元気だった頃
冬になると、いつもストーブの前を占領して新聞紙を広げ
そこで、打ち豆を打っていた。



ひと冬に何升も打って、あちこちに配ったり
もちろん我が家でも、煮物にしたり味噌汁に入れて食べたものだった。
今は、そんなものを出して豆を打つ事もなくなってしまったが
まだ十数年前なのに懐かしい思い出だ。

ストーブの前で、背中を丸めながら豆を打ち
いつも ばぁ~ちゃんのはんてんは、ストーブの熱で
背中の部分がうっすらと色が変わっていたものだった。

子供達も面白がって手伝うのだが、あっちこっちに豆が飛び跳ねるだけ
打ち豆はコツがいるんだと、左手から次々と豆を出しながら
右手で木槌を持ってリズミカルに休む事なく打っていた。

豆は夜のうちに水に浸しておくのだが、これも浸し過ぎては豆が潰れてしまい
浸しが足りないと潰れるって言うより割れてしまう。
いい加減が良い加減なんだと、分かったような分からないような事を言っていた。

ばぁ~ちゃんが倒れて、あれから打ち豆を打つ人がいなくなって
煮物や味噌汁に入れる事はなくなってしまったが
ちょっと 懐かしい気がしてスーパーに行った時に
小さな袋に入って売っていた打ち豆。



買って来て、打ち豆と人参とさつま揚げの煮物を作ってみたが
結局 食べたのは私と夫だけ…美味しいのに息子は食べなかった。

こういう 懐かしい素朴な味が美味しいと思える年になってしまった…って事なのだ。
コメント (21)
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