ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

ダークナイト・ライジング(The Dark Knight Rises)

2012-09-08 18:23:02 | 映画

ひさしぶりに映画でございます。

シーズン中はなかなか行けません。加えて今年はすっかり旅好きになってしまいましたから、映画館にくる選択肢がなく。まぁ、食指が動く作品もなかったわけですけど。

ダークナイト・ライジングです。えと、バットマンシリーズを初めて観ました。もちろんクリスチャン・ベイルのブルース・ウェインも初めて。バットマンの基本的なこと、たとえばバックグラウンドやキャラクターもほとんど知りません。なので、先入観なく、純粋にいち作品として観ました。ちなみにダークナイトとは、闇の騎士という意味です。カタカナにすると紛らわしいですね。

とっても長い作品なのですけど、あまり時間を感じず楽しめました。オススメです。

正と邪が共存する街ゴッサムシティは、グラマラスな街です。こういうテイストは西洋世界でしか作り得ないですね。たしか原案のゴッサムシティは架空の都市という設定だと思いますけど、この作品中では、USAに属する街として描かれています。モデルはNY。これはバットマンビギンズからなんですかね。前作ダークナイトの内容を知らないので、イントロダクションがよくわかりません。やっぱりハンディキャップはあります。気になるかたは前作をご覧になったほうがいいですね。今作を観て、たぶんこういうバックグラウンドだろうと思われるww、前作のポイントをまとめてみました。

・ブルース・ウェインは前作で怪我をした。とくに膝が悪く、歩くのもままならない。

・最愛の人レイチェルを前作で亡くしたけど、自分が殺したも同然と思っている。いまは豪邸に執事のアルフレッドと二人暮らし。

・一方ゴッサムシティは、前作で殉職した検事(実はトゥーフェイスで、バットマンと闘って死んだ)”ホワイトナイト”ハービー・デントのおかげで、平和。デント法が制定され、ゴッサムに巣食っていたマフィアやならず者が捕縛されたため。捕縛した悪党は、刑務所に収監されている。

・街から犯罪が減り、体も悪く、レイチェルへの贖罪の気持ちもあって、ブルースはバットマンを引退している。

・ブルースはウェイン財団の理事のひとりだが、運営はフォックス社長に任せていて、屋敷から一歩も出ない。表の顔も引退状態。

物語は、パヴェル博士が開発したクリーンエネルギーと称する核融合装置を軸にして進みます。闇の同盟の後継者を名乗るベインがパヴェル博士を拉致。さらにベインは、ウェイン財団が保有する核融合装置を、軍事利用するため略奪しようとします。ブルースはゴッサムの発展に新エネルギー開発が必要と考え、クリーンエネルギー計画を進めていました。核融合装置は、そのために購入したものです。開発したパヴェル博士が、軍事利用の可能性を論文で発表したため、ウェイン財団は装置の存在を秘密にしていました。

ゴッサムシティにベインが現れます。狙うは核融合装置。装置そのものを直接盗むのではなく、ウェイン財団が持つ保有権を略奪すべく、合意な株式操作を行います。ブルースの指紋を盗み、証券会社のシステムに侵入。結果、ブルースは破産。彼に救いの手を差し伸べたのは、ブルースのクリーンエネルギー計画に賛同していた、資産家のミランダ・テイトです。

ブルースの指紋を盗んだのは、セリーナ・カイル。ゴッサムを根城にする、”キャットウーマン”こと、宝石泥棒です。

ベインを雇ってゴッサムに連れ込んだのは、ガルシア市長と資産家のダゲット。かつてのマフィアに代わって街を支配しようという企みです。

そんな、平和な街に訪れた邪悪再来の雰囲気を感じ取り、世捨て人ブルースがふたたび立ち上がります。1回目のRiseです。痛めていた膝にギブスをはめ、封印していたバットスーツを取り出します。フォックス社長が、ウェイン財団開発部で秘密裏に開発していた新兵器THE BATを起動します。バットマンの魅力はアイテムのかっこよさですけど、今回のバットマシンは車ではなくヘリコプターです。こうもりは空が似合いますw。証券会社襲撃からバイクで逃走するベインの前に、8年ぶりに登場したバットマン。バットポッドで再来!。警察に取り囲まれますけど、THE BATで闇に消えます。

市長、ダゲットと結託したベインは、水面下で街の支配を準備します。フットボール開幕戦で、街中の下水施設に仕込んだプラスチック爆弾を爆発させ、街の機能を停止。これでゴッサム市警の大多数が地下に閉じ込められます。さらに我らがジェームズ・ゴードン市警本部長もベインの襲撃により負傷。ついにゴッサムに邪悪な世界が復活します。ブルースとウェイン財団はこれを阻止しようとしますけど、単身ベインのアジトに乗り込んだバットマンは、ベインとのタイマン勝負に破れ、ベインが産まれた刑務所に送り込まれます。この刑務所は地下にあり、脱獄した者は過去にひとり、刑務所で産まれた子供だけです。ボロボロになったブルースは、脱獄不可能な刑務所のなか。ゴッサムシティはベインに支配され、釈放された犯罪者が善良な市民を裁く、アナーキーな状態になります。

ベインによって略奪された核融合装置は、時限付きの中性子爆弾と化し、トレーラーに乗せられて街を巡回しています。刻々と迫る、爆発のとき。

危機迫る街を救うために立ち上がったのは、4つの力です。ゴードン本部長が怪我をおして、警察を中心としたレジスタンスを組織し、陣頭指揮をとります。若き熱血刑事ジョン・ブレイクもレジスタンスに参加し、生き埋めになった同僚の救出に奔走します。そして、ブルース。刑務所で出会った囚人との交流で、精神と肉体を鍛えなし、最強の闇の騎士、バットマンが復活します。これが2回目のRiseです。こっそりゴッサムに舞い戻ったブルースに説得され、セリーナもベイン退治に参加します。

ブレイクによって救出された警察隊とベイン党とが激突する騒乱のなか、バットマンとベインがふたたび対峙します。バットマンと仲間たちは、ゴッサムを救うことができるのか?

結末を書くとネタバレになるので、やめておきますw。ご覧になって確認してみてください。

クリスチャン・ベイルは、ザ・ファイター以来2度目です。ザ・ファイターでは、ジャンキーのイかれた兄貴役でガリガリに痩せた姿でしたけど、今作ではまったく面影なく。高貴だけど影があり、セクシーなブルース/バットマン役にぴったりです。とくに口元。バットスーツは目と口しか開いてません。目の動きは、ミステリアスにするため外から見えにくくしていますから、ことさら口元が重要になります。ベイルは、凛としたなかにもセクシーな唇で、印象に残りますね。

アン・ハサウェイのセクシーさにノックダウンです。顔立ちといい、タイトなキャットスーツにつつんだボディも超セクシー。キャットウーマンを観るだけでも、今作の価値有りw。

超メジャーなシリーズ作だけに、名優さんがいっぱいです。ゴードン本部長役のゲーリー・オールドマンは、なんとなく悪役のイメージがあったので新鮮でした。ブレイク役のジョゼフ・ゴードン=レヴィットもポイントです。50/50で強く印象に残った、キュートな笑顔は今作でも健在でした。

予備知識がなくても、十分楽しめます。重低音を重視した音楽も迫力満点で、160分を超える大作ですけど、飽きることなく最後まで見れました。オススメです。