吉原での“俄”が大成功したあと重三郎は朋誠堂喜三ニ(蔦重のもとでは別のペンネームを名乗るようだけど)とともに新作の案を練っていますし、初っ端の頃はただの役立たずの遊び人かと思われた義兄さんもなかなかに面白いことを言ったりして、あら“ぼんくら”じゃなかったのねって…。
そんな折、またしても鱗形屋主人がお咎めを受けて商売が出来なくなる…、金策に困った鱗形屋は“座頭金”に手を出したのが事の起こりだとか…。
“座頭金”とは視覚障害者に特別に許されていた金貸し業者から借りた金子のことで、利子は高いし取り立ては厳しく返済できなければ大変なことに……、その座頭のヒエラルキーの頂点に君臨するのが検校で、花魁瀬川を身請けした鳥山検校などもその一人。
幕府財政をなんとか立て直さなければと苦慮する田沼意次が目を付けているのがこの“座頭金”だけど、そこに手を付けるには将軍の許しが要る…視覚障害者という弱き者を虐げてはならぬと神君がお決めになった事だからというのが楯になってるのね。
そこで田沼さまが言上するわけ、
金を貯え力をもった彼らは弱き者ではございません…っ
それで将軍の気持ちは動く。
そこに至るまでの田沼さまの動きの周到なこと、若き長谷川平蔵さんもなかなかの働きっぷり
一方、鳥山検校はその妻となり瀬以と名を変えた元花魁瀬川が重三郎を慕っているのではないかと勘づいていて、結句口論となり…。
たしかにねぇ、身代金として1400両の大金を積み、瀬以さんが望めば吉原の松葉屋の女郎たちに反物を贈り、瀬以さんのために書庫を整え、と至れり尽くせりのところをみれば検校は瀬以さんに惚れて身請けしたんだろうなと思える…ただ自分の財力を誇るためにトロフィーワイフが欲しかったというのではなさそう…、口論するうちに瀬以さんの口調が廓言葉に戻ってしまうのが……
検校に呼びつけられて駆け付けた重三郎が見たものは、御用提灯を掲げて門を守る取り方の姿。
史実では鳥山検校は全財産没収のうえ行方不明となり、瀬以さんの以後の人生についても不詳となっていますが、さて…。
そんな折、またしても鱗形屋主人がお咎めを受けて商売が出来なくなる…、金策に困った鱗形屋は“座頭金”に手を出したのが事の起こりだとか…。
“座頭金”とは視覚障害者に特別に許されていた金貸し業者から借りた金子のことで、利子は高いし取り立ては厳しく返済できなければ大変なことに……、その座頭のヒエラルキーの頂点に君臨するのが検校で、花魁瀬川を身請けした鳥山検校などもその一人。
幕府財政をなんとか立て直さなければと苦慮する田沼意次が目を付けているのがこの“座頭金”だけど、そこに手を付けるには将軍の許しが要る…視覚障害者という弱き者を虐げてはならぬと神君がお決めになった事だからというのが楯になってるのね。
そこで田沼さまが言上するわけ、
金を貯え力をもった彼らは弱き者ではございません…っ

それで将軍の気持ちは動く。
そこに至るまでの田沼さまの動きの周到なこと、若き長谷川平蔵さんもなかなかの働きっぷり

一方、鳥山検校はその妻となり瀬以と名を変えた元花魁瀬川が重三郎を慕っているのではないかと勘づいていて、結句口論となり…。
たしかにねぇ、身代金として1400両の大金を積み、瀬以さんが望めば吉原の松葉屋の女郎たちに反物を贈り、瀬以さんのために書庫を整え、と至れり尽くせりのところをみれば検校は瀬以さんに惚れて身請けしたんだろうなと思える…ただ自分の財力を誇るためにトロフィーワイフが欲しかったというのではなさそう…、口論するうちに瀬以さんの口調が廓言葉に戻ってしまうのが……

検校に呼びつけられて駆け付けた重三郎が見たものは、御用提灯を掲げて門を守る取り方の姿。
史実では鳥山検校は全財産没収のうえ行方不明となり、瀬以さんの以後の人生についても不詳となっていますが、さて…。