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アンサンブル・ド・ミューズ バレエ

レッスンの事、日々の出来事などいろいろと…。

日本舞踊を見ると…♪

2018-10-01 09:17:23 | Weblog
昨晩はNHKで『古典芸能への招待』という番組をやっていて、舞踊尾上流の公演だった。
尾上流宗家の尾上菊五郎丈を筆頭として、次期宗家の尾上菊之助丈、家本の尾上墨雪氏、尾上菊之丞氏など錚々たるメンバー勢揃いって感じでした。
幕開けは菊之助丈と菊之丞氏による『式三番』
三番叟を紋付袴姿の素踊りで見せる。
音楽は義太夫。
菊之助丈のあえかな微笑みというのかなぁ、表情が好いなぁ
けっこうな長丁場だねぇ。
その次は小品集というのかな、コンサート風に何曲か。
尾上流の名取さんたちで。
その中で印象に残ったのは、『鳥辺山心中』のお染&半九郎の死出の道行の場面で…。
お染役も半九郎役も新橋の芸者さんが舞った。
半九郎役の舞手は、男役の扮装をしているわけじゃないのよ。
ごく普通のお座敷着、おはしょりをとった当たり前の着付け。
お染役のほうも殊更な扮装もなく、ま、裾を引いているくらいだね。
ふたりとも、とくに目に立つような芝居がかった大袈裟な所作があるわけでもなんでもないのに、ちゃんとお染&半九郎に見えるんだよね。
そういうところが、“やってるつもりの自己満足”“表現”の違いなんだろうな、と思う
それから『四季の雨』という新作(?)舞踊になって、家元の尾上墨雪氏と東西のお姐さん方との競演。
西からは京都先斗町の芸妓衆、東は新橋の芸者衆。
まあ艶やか、素敵…。
さすがに御座敷の客前で踊りを披露することに慣れているお姐さん方だから、見せ方を知っているというか、きれいに揃っている。
最後は新作の舞踊劇。
静御前と3人の子供たちが逃避行の途中で生き別れになり、鞍馬山の大天狗に助けられてめでたしめでたし…と。
鞍馬の大天狗を菊五郎丈、静御前を菊之助丈、3人の息子は菊之助丈の子息と甥っ子、菊之丞氏の娘。
ほかに雪の精とカラス天狗に尾上流のお弟子さん達。
鞍馬山の山中で雪の精に襲われて親子がはぐれるシーン。
雪のシーンは『胡桃割人形』の雪の景が美しいけどさ
日本舞踊だと、雪の精でも黒い帯を締めてんのね
雪のシーンに黒という色があっても違和感を感じないな…。
それからお能の『隅田川』をイメージしたような菊之助丈のシーンがあって…。
で、大天狗の菊五郎丈が登場して大団円、と。
日本舞踊とクラシック・バレエ、一見して共通点はなさそうだけどね…。
でも、“見せる”ということでは同じ、音楽があるということでも同じ、表現するということでも同じ、なんといっても人間の身体運動だということでも同じ、だと私は考えている。
諸々、違いはある。
ターン・アウトは絶対条件であるか否かとか、技法とか手法とか…。
でも、見るといつも思うんだけど、名手と言われるほどの人は軸がブレない、腰が決まっている。
日本舞踊のように、華やかなグラン・ジャンプもなく、目覚ましい回転技もない抑えに抑えたバレエで表現してみたいものじゃなぁぁ…
と思って気が付いた…。
そんなことはとっくの昔にニジンスキーがやっちゃったんだよな…
これもまぁ、言っても仕方のないことなんだけどさ…、日本舞踊って、どうやってカウント取ってるんだろうってふと思っちゃった…
コメント
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