ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

国内線?

2012年01月06日 | 小さな旅/駅

 聊か旧聞になるが、昨年の11月の始めの頃のこと。
 R 君にクリスマス・プレゼントの希望を聞いたものの、直ぐに思いつかないらしく返事が返ってこなかった。

 手っ取り早いのはゲーム・ソフトだが、ゲーム機を父にまだ許して貰えず、仲間内で我慢している彼がいじらしく、「親に黙って買ってしまうか?と乱暴なことも考えたのだが、やはり、然るべき時期があると考えてのこと、勝手なことをしてはと思い留まった。

 カA1タリナ、予ねて全十巻からなる遠山啓氏の名著、「算数の探検」(日本図書センター刊)が復刻されているのを朝日の書評で知り、その手始めとなるらしい一巻、二巻、五巻を贈ると言う。

 大阪・茶屋町の大型書店で探したが、目指す巻の在庫が書棚に見当たらない。
 店員さんに拠れば、人気があって直ぐに売れてしまうのだと言う。
 で、某通販サイトで手配、弟 I 君の玩具とともにイブの日に届くように送った。

 さて、この正月、彼に本の感想を訊くと、「面白いよ。でも、2年生には少し難しいところもある」と正直に言う。

 次は、英語の本と言うペトロ を完全に無視、「一度に理解しょうとせずにゆっくりとね」とカタリナの言葉に、2年生の終わりなって段々と口数が少なくなってきた彼、「・・・」判っていると言いたげな表情で頷いていた。

 話A2しは変わって彼が3、4歳の頃のこと、ローマの石畳の道を一緒に歩きたいと思った時期があった。
 当時、「余り幼いと思い出が記憶として残らないから急いでは駄目」と言い、さもありなん、早く大きくなあれと願っていたが、I 君が生まれ、彼らの成長と当方の老いが上手くシンクロせず今は夢となった。

 将来はパイロット希望と言っていた彼に、「君の操縦する飛行機でローマに行きたい。それまでガンバルぞ!」と話すと、「国内線だよ」と言う彼の声が聞こえた。
 「えっ?と聞き返すと、「紛争地域は危ないでしょ。国内線にしたんだ」と言う。

 瞬間、開いた口が塞がらず彼の顔を眺めていたら、お年玉の「変形ロボット・トランスフォーマー」をヘリに変身させながら続けて曰く、「だから、英語の本はいらないんだよ、じいじぃ」と涼しい顔。
 誰かなど「・・・」目から涙を流して大笑いだが、この後、R 君たちとのカード・ゲームでもやられっぱなしのペトロ、春休みに向けて密かにリベンジを企てているのだが、果たして?
 Peter & Catherine’s Travel Tour No.421

コメント
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