音楽にこんがらがって

音楽制作を生業としている加茂啓太郎の日常

台湾の音楽シーン雑感など

2010年08月29日 | ロック
首都の台北は大きさのイメージとしては名古屋と同じくらいな印象。

まず旅先でレコ屋に行くのが僕の習慣ですが、残念ながら昨今のCD不況で大型店舗はなくなり、通販が主流だそうです。
でも2件ほど個人経営の店を見つけて(写真です)入ったのですが、チャートものというより、演歌的な台湾の昔からのコンサバばアーティストの定番がメインなようす。

欧米のメインストリートのロックはありますが、サブカル的なもの、さらに台湾のロックはまったくありませんでした。

J-POPは台湾盤も普通にリリースされていて値段は日本円でアルバム1000円~1200円くらい。

ブックオフが中古のビレバンみたいになったオオバコの店を見つけて、アナログもどっさりあって狂気したのですが、マニア向けのニーズがあるビートルズ、ディラン、ストーンズの台湾盤はなく、ペラペラの本当に紙ジャケのトラフィツク、スライ、ジャクソン5などはあったのですが800円くらいと意外に高く収穫なし。


ライブハウスは台北に4つくらいあるそうです。
僕が行ったWALLにはルナシーのJが2デイズ、デランジェやビジュアル系バンドもブッキングされてました。
やはりアジアに広がってる感じがします。

洋楽はクーラシェイカー、イアン・ブラウン、マッシブ・アタックの公演も告知されてました(場所はもっと大きいとこだと思います)

エレキなどが並べられてる楽器屋があったのですが、学生街にあるわりには残念しょぼかったです。

ライブハウスの横にあったWhite Rabit Recordsというレコ屋は半分が洋楽のオルタナティブロック一押しはBroken Socal Scene。

後の半分は台湾のインディーバンド。
町のレコ屋では全く見かけなかったのにかなりのカタログあってビックリ。

何枚か買ったのですがジャケも含めてクオリティーはかなりのもの、店員に「ナンバー1バンドを教えてくれ」と買ったのですが、インストの音響系バンド(名前打てないです)
「今はカナダツアーに行ってる」との事でした。残響レコード出しませんか?河野さん。

フリーペーパーやフライヤーもあるので読まないですが何となくの情報は分かります。

ガイドブックやネットには出てない、言って見て聞いてみないと分からない情報はある事がありますね。




台湾に行ってきました

2010年08月28日 | 
マスドレが台湾でライブをやるというので、この機会に台湾の音楽シーンはどんなものか見てみようと思いついて行きました。

彼女たちとbloodthirty butchersが高雄と台北でライブ、高雄では台湾のバンドの3バンド。台北では少年ナイフとさらに台湾のバンドがサポートで入り5バンドでのライブ。

高雄は帰りが深夜バスで4時間というのに恐れをなしてパス。

台北のライブだけ行きました。

会場はWALLといって、公館という大学生が多い場所(東京で言えば高田馬場?)
映画館のビルの地下の1階にあるのですがライブハウスだけでなく、そのフロアにインディーズレコード・ショップ(昔のハイラインみたいな感じ)ロック・バー、タトゥーショップがあって、そこがロック・カルチャー・エリアみたいになってて良い感じ。日本にもあればと思いました。

小屋のキャパは500人、恵比寿のリキッドルームの後ろ1/4が無いくらいな感じ。
入場料は3000円弱。台湾のバンドの時は900円くらいのなので高めですね


マスドレはインディーズ盤はリリースされてないにも関わらずお客さんはネットとかで知っているんでしょうね。大盛り上がり。(終演後日本から持っていたCDはソールドアウト)

ナッチャンのたどたどしい中国語もどこまで通じているかわかりませんが大うけ。
(逆に外人が日本語でMCすると受けますからね、その逆!?)

ブッチャーズは台湾は3回目という事なのですが、前回のライブで売ったTシャツを着たファンも居て、根付いてる感じ。

少年ナイフは意外にも初台湾なのですが、海外での経験が多いだけになれたステージング。アンコールもかかってました。

終演後バンドは日本のポップカルチャー好きの台湾人、フジロックで見てファンになったオーストラリア人(多分)に囲まれて大人気。メンバーもゴキゲン。

そのうちにツアーが日本だけでなく、普通に韓国、台湾、中国も組み込まれる時が来るんでしょうね。楽しみ。

ゼロコンマ、色とりどりの世界
MASS OF THE FERMENTING DREGS
EMIミュージックジャパン

虹を見たかい?/小嶋さちほ著について

2010年08月16日 | 音楽
僕が初めてレコーディングスタジオというところに入ったのは84年ローザ・ルクセンブルグが巻上公一さんのプロデュースで「都に雨が降るごとく」というコンピ用のレコーディングの現場の今は無き、もはや伝説の東芝EMI第3スタジオでした。

渋谷陽一さんとのインタビューをセッテイングした記憶があります

新入社員だった僕はわけも分かってなく「ローザ仕事出来れば楽しいなぁ」と思っていたらいつの間にかMIDIになっていて残念でした。

小島さちほさんは僕は東京ロッカーズの大ファンだったので、まだボーカルがサヨコではないゼルダも見ました。彼女が出していたファンジン(死語ですね)Change2000も毎号買ってゼルダのインディー盤7inch「アシュラ」もライブ会場でメンバーから直接買ったような記憶があります

大学生の頃、ライターの端くれみたいな事をやっていて、さちほさんに何の件か忘れましたがインタビューした事があります。

メジャーでのゼルダも熱心ではないですが新譜は出るたびにチェックしてましたが、音楽家というよりさちほさんの文章やキャラクターに魅力を感じていたように思います


ボ・ガンボスは芝浦インクスティックなどに何回か見に行ったのですが交渉の余地なくEPIC SONYに決まってたような記憶があります。

その後熱心なボ・カンボスやどんどのリスナーではありませんでしたが、彼の死はショックだったし、異国の家族旅行中に伴侶を失う遺族悲しみを思うと胸がつまりました。

この本は基本的にはどんとの死後10年の話です。
スピリチュアル系の話は好き嫌いはあると思いますが、興味深い事もあります。
なにより、それで彼女が救われたのなら良いと思いました。

そしてこの本は僕の20年以上懇意にしてもらっている編集者の熱意で出版されたそうです。
彼に寄贈していただいたのですが、実はその本が届く前日、まだ書けないですが
不思議なシンクロニシティーが起きました。

僕はこれはまさに運命だなんて思ったことは1回もないです(強いて言えばポリシックスのハヤシ君とはなんで、こんなに良く会う(@テキサス!)のは何かの運命かと少し思います

もし、これが何かに導かれた運命なら、神様の存在を信じないといけない感じです
虹を見たかい? 突然、愛する人を亡くしたときに
小嶋 さちほ
角川書店(角川グループパブリッシング)

フジロックのロキシーミュージック

2010年08月07日 | 音楽
まさかと思いました。
サマソニならともかくフジロックでROXY MUSICそれもグリーンのトリ。

もう最前10mくらいまで行き、全曲心でシングアロングでした。
前回の02年?の国際フォーラムより全然良かった
現在、今年のベストライブです


僕は15歳の時、多分日曜日の午前11時からNHK-FMで当時の最新シングル「恋はドラッグ」がかかりました。

それは、それまで好きで聴いていたグランド・ファンク、ディープ・パープルといったハードロックとは全然違いハードなギターリフもソロも無く、歌も上手いんだが下手なんだが良く分からないものでしたが、「何だこれ?」と思ったら、それが突然頭の中で鳴り止まなくなりました。
まさに神聖かまってちゃんのR&Rが鳴り止まない状態です。
僕の記憶では自転車に乗りながら聴いていたように思い出すのですがカセット・ウォークマンですらない時代ですからあり得ないはずなのですけどね。

それから1枚づつアルバムを買い集め、その謎すぎる世界にズブズブとはまりました。

ノイズを出すだけのシンセを弾くメンバー(ブライアン・イーノ)オーボエを吹くメンバーが居るバンドなんて古今東西未だにないと思います。テクニカルではないですが独特のフレーズと音色のギター、ファットな8ビートのドラマー(コレが実は肝)。後期はシースルーのバイオリンとキーボードのメンバーも加入。
そして悪趣味ギリギリのフアッション・センス。

ベースが常にサポート・メンバーというのも当時の感覚から言うと不思議でした。

僕が彼らを知ってすぐ解散してしまうのですが77年のブライアン・フェリーの初来日は
ロキシーの主要メンバーに当時のスタープレイヤー、ジョン・ウエッットン(正直当時は元キング・クリムゾンという事で彼のほうが歓声がおおきかったです)
クリス・スペディングも参加。
一緒に行ってくれる友人もいず、一人で迷って泣きそうになりながら行きました(昼の部は記憶ではランナウェイズがライブやってたんですがかなり今なら考えられないですね)

選曲は最新ソロ・アルバムの「In Your Mind」が中心。

クリス・スペディングがリーゼントで黒のジャンプスーツがフライングV(コレ誰か真似しませんか)を抱えてのギターソロがパンでぐるぐる会場を回ったのには、そんな手法があるなんて知らない自分はぶっとびました。

ちなみにフジで競演した布袋さんも居たそうですね。

再結成の報を聞いて喜んだのですが、初期の変態的な要素は薄れ時代に順じたAOR的なものなっていたのと、すでにパンク&NWの時代になっていた事もあり急激に彼らの興味は薄れました(AVALONは別物として最高ですが)

01年の再結成後の要はオリジナル・ドラマーのポール・トンプソンが復帰した事。
彼じゃないと80年代以降のライブ盤を聴くと分かりますが、”あの感じ”が上手いドラマーを使っても出ないんですよ。

ただ再結成ツアーの02年は見に行ったのですがAVALONの曲はNYの1流スタジオ・ミュージシャンが叩いているので彼だと違和感を凄く感じたんですよね。
でもフジロックで見て関心したのは上手くなっていてAVALONの曲も遜色が無く感じました。不思議なもんです。

それと隠れエピソードでブライアンのソロ”Let'stick Together”の邦題を後に僕の上司になりVOWWOWのディレクターも担当した菊池洋一郎さん(今どこでどうしてるんでしょうか)”ミスター・ダンディー”とつけたら、これが本人に伝わり逆鱗に触れたそうです。そりょそうですよ。髭男爵じゃないんだから自分の事をミスター・ダンディーなんて言う奴はいませんって。

それと今野雄二さんのライナーがいつも最高でした。
読みながら聴くと、データとしてだけではなく、その世界観がぐっと深まり、アルバムへの思い入れが深まりました。今はそんな事は全くありません。
そのフジロックのライブをやっている頃に亡くなられたちうのも感慨深いです。

ご冥福をお祈りします















Roxy Music
クリエーター情報なし
Virgin Records Us

オーディション、映画&舞台

2010年08月03日 | 音楽
ガールボーカル・オーディション「虹色スーパーノヴァ」の最終審査、約1500人の応募から7人。
EMIのコンフェランス・ルームで歌と面接。
女子の生き様(byリリー・フランキー)色々見せてもらいました。
皆ながんばってるんですよね。

驚いたのは韓国籍の方が2名残ったこと。
そういう時代なんですね。
ただいま選考中ですしばしお待ちください。

映画「ザ・コーブ」と「借り暮らしのアリエッティ」「トイストーリー3(吹き替え2D)」を見る。

「ザ・コーブ」は僕は知ってる事がほとんどなので驚く事なし。詰めも甘い(日本の警察も脇甘すぎ)
自著伝を既読済みなんですが、世界初のイルカの調教師が全てのイルカを開放せよ、というに懺悔し宗旨替えした、彼の人生、思想に焦点をあわせた方が良いと思いました。
個人的にはイルカを屠るにしても、もう少し何とかならないかとは思います。

「借り暮らし・・」あの野生児のキャラのバックボーンを描けばもっとストーリーが立体的になったのにとか色々細かく残念、でもアリエッティが可愛いので全部許します。

「TS3」は文句なしの傑作。CGが実写以上に実写になるという瞬間が何度かあった。
それにしても脚本が細かいネタ(置き忘れた目が見える)などコネタも含め素晴らしい。
日本の脚本家も頑張って欲しいです。

劇団「男子はだまってなさいよ!」の舞台「男子、天才バガボン!」
パパ、松尾スズキ、ママ、釈由美子、バカボン、荒川良々、ウナギイヌ、皆川猿時
かなり大人計画ですね。
小学6年、毎週天才バカボンの少年マガジンを待ち焦がれていた少年時代を過ごした自分です。音楽SDPというのもツボでした。
ママ妊娠中という事で釈由美子の53cmのウェストを眼福出来なかったのは残念。

「REVOLUTION ROCK」も応募多数来てます。2つくらいこれは!?というものあり。
応募も宜しくお願いします