音楽にこんがらがって

音楽制作を生業としている加茂啓太郎の日常

人生の後悔

2009年01月28日 | Weblog
人生の中での後悔は、いくつか当然あって、そのベスト20に入る事くらいにトーキング・ヘッズの81年の来日公演(写真)をスルーした事です。
その前の初来日は行ったので、多分まぁいいかと思ったのだと思います。
まさか、そんな大編成のファンク・オーケストラで来日してるとは知りませんでした。
そのライブの警備員で友人がバイトで入っていたのですが、背後から迫り来るグルーブに耐え切れなくなって踊りまくってクビになったという良い話しがあります。

その後ロンドンでデビット・バーンのソロ・ライブは見たことがあるのですが、それはホーン・セクションと本人のボーカル&ギターという変則的なものでした。

正直、ソロ・アルバムで聞き込めたものはなく、カエターノ・ヴェローゾになりたいのかな?くらいな感じだったので、ライブはスルーしようかと思ったのですが、映画「ラースと、その彼女」を見たらパーティーシーンのBGMがトーキング・ヘッズだったり、なんか来てる気がしてチケ買いました。

セットは「サイコ・キラー」「ワイルド・ワイルド・ライフ」といったヒット曲は微妙に外してますが、ほぼオールタイム・ヒッツ。

編成は本人のVo&GrにDr,Ba,Key,Per。それに3人のコーラス&ダンスたまにアコギ、さらに3人のダンサー。
全員デザインは違うけれど白縛りの衣装。
ダンスは前衛的で掟破り。歌ってるバーンの前を通るとか、体を引っ張るとか段取り済みの事とは言えハラハラします。

エイドリアン・ブリューの不在は惜しいですが、バーンのギターソロもかなり補完していたと思います。

バーンとコーラス&ダンサー7人が同じ振り付けで踊るとことかパフォーマンスとして痺れました。

さすが元祖NYアート系バンドです。

3回の鳴り止まないアンコールでも誰もが感動してると思います。


映画「ストップ・メイキング・センス」も素晴らしいですが、今のパフォーマンスも遜色ないと思います。

今日のライブが見れた事でひとつ人生の後悔が減りました。





















産業ニューウェイブ

2009年01月25日 | Weblog
80年前後、洋楽的にブームだったのとプラスティックスが予期せぬブレイク(どれくらい売れたのか知りたいですが)したため、音楽的キャリアがありながらNWに宗旨替えしたアーティスト、ライブ経験もほとんどないのに、たまたま関係者が気に入りデビューしたNW系のバンドを揶揄して「産業ニューウィエブ」と当時言ってました(YMOもそういう意味ではそうなんですが)

代表的なバンドはイミテーション(キーボードがサディスティック・ミカ・バンドの今井裕)近田春夫&ビブラトーンズ、ビジネス、ハルメンズ、フィルムス、一風堂、ピンナップス、ジューシーフルーツ、EX,シネマ、ノーコメンツ、チャクラなどでしょうか(プラスティツクス効果でビクターが多いですね)


その中のひとつソロ・シンガーとして活動していた佐藤奈々子が結成したスパイのアルバムが未発表音源付きで再発されました。
アルバムはかなりイマイチで、加藤和彦プロデュースでLAレコーディングというのが完全に裏目に出てます。

この当時のバンドに良くあるのですが、デモ音源の方が全然良いです。
ハルメンズのセカンド(名盤!)のように鈴木慶一氏プロデュースなのに8トラ録音とか良かったと思います。

佐藤奈々子さんは後にCMのナレーター&カメラマンでブレイクするんですが、娘さんが音楽をやっていて、それが良いらしいと聞きました。
チェックしないといけないです。
ちなみにドラムの永田さんはクリエィティブ・ディレクターとしてウイラードのビジュアルを担当してもらった事があって今は雑誌プレイヤーの編集長ですね。

日曜日の昼にザ・バンドのアナログで、さして大きくない音で聴いていたのに
上の階からクレーム、その前の晩は再発になった初期ジェネシスのSA-CDを5,1ch(最高!DVDと2枚組みで4800円と多少お値段しますがマストバイ)でそこそこの音量で聴いていたのに何のクレームもなかったのに、何故なんでしょうか?
多分、ザ・バンドがあんまり好きじゃないのかとしか思えないんですが。








男の夢は?

2009年01月24日 | Weblog
下北沢のモナ・レコードで松井優子ちゃん(アルバム3月4日発売決定!)のライブを見てOKM君とEGC嬢で下北沢の昭和バー(70年代前半な感じ)に行く。
ここは、そのまま残ったのではなく、ラーメン博物館みたいなイミテーションなんですが、かなり良く出来てます。
良く出来すぎて、それが分かってないフツウの親爺も良くいて、それすらも店の雰囲気作りになっているのが凄いです。
その筋ではプレミアかもしれない70年代前半の週刊誌が無造作に置いてあって、
グラビア・アイドルのポーズの今昔について考えさせられました。
そこにジュークボックス(写真は曲リスト)があったんですが、アラサーのEGC嬢は触った事ないらしくかなりコウフンのご様子。
100円で2曲。音はモノラルで下のスピーカーはウーファーで上はスコーカーでこれが不思議なコンプがかかったような実に赴き深い音です。

男の夢というのは自家用ジェット機を持つとか、ヒルズに住むとか、プライベート・シアターを地下に作るとか、女子アナと結婚するとかありますけど、所詮サラリーマンでは、それは無理なのでジュークボックスを部屋において7inchを聴きまくりたいに決定しました。

週末は福岡

2009年01月20日 | Weblog
KUMAMI君のワンマン・ライブで福岡ビルボード。ホームタウンとはいえソールドアウトは素晴らしいです。
ピアノの弾き語りにチェロのIGRASさんが何曲か参加。
ピアノとチェロというのは食べものに例えれば「フライド・ポテトにケチャップ」「うなぎに山椒」「ラーメンと胡椒」という鉄板の組み合わせですね。
極上の時間がすごせたと思います。
14歳の福岡在住天才少女も喜んでくれました。

ふと気がついたら4ヶ月連続で福岡来てますね(何か因縁があるとしか思えないですが)

福岡に行くたびに寄る中古レコ屋が「プログレ&ジャズ・ロック・フェア」を開催。誰かコレクターが放出したんでしょうね。
ソウルメイトのヴアンダーグラフ・ジェネレーターのベースのニック・ポッターが参加のモダン・ポップのSSWダンカン・ブラウンのアルバム発見(メトロも含めてコンプリートしてみますか)

どうみてもフツウの家としか思えない変わったバーで朝5時(当然記憶無し)
倒れこむように寝て、気がついたら出発まで1時間を切ってました。
後10分寝てたら飛行機乗り過ごすところ。

僕は何回か、あと10分寝てたら間に合わない!というところで目が覚めた事が結構あります。自分には「ギリで起こしてくれる守護霊」がついているような気がして。







過去からの音と絵

2009年01月17日 | Weblog
僕がディレクターだった時代のBaseBallBearの初期音源集が出たの聴く。
最新シングルの「LOVE MATHEMATICS」と聞き比べると恐ろしいくらい下手ですが
10代の彼等にしか出来なかった初々しさは今聴いても得がたいものがあります。
アーティストが年齢とともに得る物と失うもののバランスを彼らは絶妙に保ってます。
10代で20人くらいを相手に下北でライブをやっていた彼らを思い出し。
少し遠い目。(でもspecial"NO"thanks 加茂啓太郎って!?)

同じくナンバーガールのフジテレビ「ファクトリー」に出たときの映像がDVD化。「OMOIDE IN MY HEAD」は日本のロックのアンセムですね。

某バンドが出演キャンセルで「今週末収録なんだけど出れるかな」と聴いた時に
「余裕で出ますよ」と快諾した向井君には痺れました。

その向井君が音楽を担当する映画「少年メリケンサック」の試写に行く。  
昔、宮藤さんが「爆裂都市」をリメイクしたいと飲みの席で言ってた(思い違いならすいません)事があったのですが、これはある意味そうだと思いました。

これは文句無く面白いです。佐藤浩一にありえない台詞「で彼氏○○○○○○のか」と何度も言わせたり、宮崎あおいに「ガオー」とか有り得ない芝居をさせたりというのが宮藤さん狙いですね。
2時間深く考えず笑えます。

新年恒例の音楽業界の大人のパーティーに行く。
ここだと自分もまだまだ若造だと思えて少し安心。









ウェディング・パーティで

2009年01月15日 | Weblog
フリペ「GREAT HUNTING」で「帰って来た男」元ART-SCHOOL、現STRAIGHTNERの大山純君のギターアンプ試奏取材。
かなり気に入ってくれました。2月1日配布です。

某ミュージシャンの結婚パーティで渋谷BYG。

結婚式というのは「こんな恥ずかしい事を人前でやった以上分かれられない」といういわば「離婚しない抑止力」みたいな事だと思っているのですが、この結婚式も相当恥ずかしかったですが、ミュージシャンとスタイリストらしい相当に良い結婚式でした。最後の新郎から新婦へのサプライズ手紙とか反則ですね。(女子8割はほぼ涙目)

この仕事の醍醐味というような新年早々かなりグッドなニュースが到着!(でも書けません)





2008年を振り返って

2009年01月06日 | Weblog
元旦は横浜の実家に帰って、4日はいつか恒例になった自宅パーティー。
最近ドアに傷がついていたのですが、騒音に対する嫌がらせかといぶかっていたのですが、さらに大きな傷がつくかと思いハラハラです。

去年はアナログ盤と高音質CDの振り回されてました。
10CCのサードとフォースは同じソフトをアナログ、CD,リマスター、高音質と4回目ですよ。
「Back to Black」(良いコピーです)に踊らされて180グラムのヴァージン・ヴァイナルもかなり買いました。
進む事は戻る事「Back to The Future」ですね。


CD(新譜もリイシューも)も映画も舞台も本もライブもファッションも料理も全ての表現は時間軸すら関係なく等価だと感じた1年でした。

写真の2冊はあんまり話題なってないような気がするのですが最高です。
買っといた方が良いと思います。

去年一番「生の実感」があったのはクドカンの舞台「7人は僕の恋人」見てる時でした。また見たいです。

大人計画DNAの井口昇監督の「片腕マシンガール」も最高過ぎ。
「ロッキーホラーショウ」みたいに観客参加型上映になって欲しいです。

SAKE ROCKの「ホニャララ」は僕が曖昧に感じている事をバンドのコンセプト、ハマケン、星野源というキャラクターも含め、今の時代の「気分」を曖昧に伝えてました。最高。

新譜はスルーしたのにi-podではスポーツ・ジムでのBGMはいつもAC/DC(ボン・スコット・エラ限定)でした。
全ての正しいキッズはアンガス・ヤングのようにギターが弾けるようになりたいと
願うと思います。







明けましておめでとうございます(というブログのタイトルはどれだけあるんでしょうか?2)

2009年01月03日 | Weblog
大晦日は下北沢のBasement Barでカウントダウン。
MASS OF THE FERMENTING DREGSのゲストは彼女達のニューアルバムの協同プロデューサーで元ナンバーガールの憲ちゃん。
あのベースを弾かせたら日本で一人というより世界で一人かも。
朝の5時に餃子喰える消化器官をいつまでも持っていたいものです。

今年もよろしくお願いします