パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

夜明けのはざま

2024年06月30日 | 本・マンガ・テレビ・映画
6月30日(日)雨

町田そのこ著「夜明けのはざま」読了。
お客様の接待で浮かれていたら、図書館の返却日が迫っており、一瞬諦めかけつつページをめくってみた。

恒例ですが・・・自分では説明できないので、書評を引っ張ってみる
   地方都市の寂れた町にある、家族葬専門の葬儀社「芥子実庵」。
   仕事のやりがいと結婚の間で揺れ動く中、親友の自死の知らせを受けた葬祭ディレクター、
   元夫の恋人の葬儀を手伝うことになった花屋、世界で一番会いたくなかった男に再会した葬儀社の新人社員、
   夫との関係に悩む中、元恋人の訃報を受け取った主婦……。

   死を見つめることで、自分らしく生きることの葛藤と決意を力強く描き出す、『52ヘルツのクジラたち』で本屋大賞を受賞した町田そのこ、新たな代表作!
                     〜ポピラ社 書評より〜

5章に分かれている。
その第1章だけでも読んでみようと読み始め、もう何というか・・・すごいものを読んでいると思った(語彙)
これはもう絶対読み終わりたいと、一気読み。
途中辛くて、腹立たしくて、でも「あるある」だよなあと身につまされるのだ。
そして、読後感がいいのが好感度高し。

慌てて返却したのでもう手元に本がなくて、詳細を語れないのが残念だけど、今後、町田そのこさんの本は全部読もうと決意。
「52ヘルツのクジラたち」で彼女を知った。
あれもなかなかに辛いストーリーだったが、今回も、舞台が「家族葬専門の葬儀社」だからね、なかなかである。
「死」「死体」「死ぬ事」を極度に恐れているワタクシには、到底勤まらない仕事の筆頭にあると言ってもいい。
現にこの本の中にも、ワタクシのような「死恐怖症」の人たちも出てくるし、この仕事に偏見を持つ人たちも出てくる。
家族や恋人ですら、辞めて欲しいと思っている。
でも、彼女はこの仕事に誇りを持っている。
町田そのこさんの本を借りまくろうと図書館のサイトで検索して、数冊予約入れたのだが、その際、簡単な書評を読んで思ったことが、
彼女の話に出てくる人たちの、仕事への向き合い方が好感を持てるのだと言うこと。
52ヘルツ〜でも、皆それぞれに自分の仕事に真摯に向き合っている善人達と触れ合いつつ、主人公が生きていく未来が救いだった。
今回のこの本でも、自分の仕事に誇りを持つ人々が多く出てくる。
まあ、それゆえに、衝突も起きるのではあるが・・・
今のこの時代、女性も一生の仕事を持つのが当たり前になっている。
それは男女問わずと言う男女平等の教育の賜物であり、少子化等による世相のせいもあり、政策のまづさからくる若者の貧困のせいもあり。
それなのに、そこに結婚が出てくると、女性の負担、女性が何かを変えなければならないということが増えるのはなぜなんだろう。
男達の皆が皆、昭和の九州男児の長男気質のある男尊女卑思想支持者というわけでもないのに、まだまだそこには女が不利で、負担が増えて、我慢を強いられる世界。
そして、そういうのを嫌悪するはずの女の側にも、立場によっては強いる側になったりする。
あゝすごくわかる、と読みながら、こうべを垂れる。
もし、自分に息子がいて、結婚相手を連れてきた時、結婚した時、孫が生まれた時、自分はどうだろうかと。
そして、絶対に息子の思考になる。
その時に、息子が嫁と対等で、嫁の仕事生き方その他諸々を尊重して仲良くやってくれれば文句はないし、自分の教育が正解だったのだろう。
しかし、激務の息子が疲れ果てて帰宅して、同じく激務の嫁と喧嘩になった時、そんな愚痴を聞かされた時、冷静に諭す自信がない。
嫁が少し楽なパートに変わってくれれば、と思ってしまうだろう。
孫の世話には責任負いたくないくせに、「孫がかわいそう」とか言ってしまうかもしれない。
あゝ考えるだけでゾッとする。
息子がいなくてよかった。神様の采配に感謝である。
娘よ、楽しく生きろ!

何言ってんだか!
とにかく、これからワタクシしばらくは「町田そのこ読書月間」に入ります。
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