【 歴史エッセイ （４４） 柴田勝家敗北の原因 】

多くの史書は、勝家の甥っ子、佐久間盛政が
敵中に取り残された、深入りの失敗とする。

前日には、同じ形で中川瀬兵衛を打ち破って
いるのである。

いかに秀吉本軍が大垣から引き返して来たと
いっても、長路を走った後の疲れきった軍。

猛勇の佐久間が、それだけで敗走するかなぁ～。

柴田軍の敗走は、後詰の前田利家が不戦のまま
戦場を離れたからだろう。

柴田勢といっても、対上杉戦での多くの付け
大名が加わっている。前田もその一人。
相手が信長に命じられた上杉じゃなく、秀吉
となれば、同じ織田家中として、必ずしも
柴田の命を聞く必要は無い。

戦後、秀吉が前田利家を推挙の末、大納言にまで
押上げたのは、柴田勝家敗北を決定づけた、あの
時の恩に報いるためだったと思う。

秀吉の嫌なところは、その前田の娘まで、後宮に
入れているオンナ狂いである。

若い頃からの親友の、いわば自分の娘みたいな
まあという子を、よくも妾に出来たもんだ。

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