作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 足利尊氏は、高氏が本名(歴史エッセイ151話) 】

2014-04-17 15:31:56 | 05 歴史エッセイ

元々が高氏である。後醍醐という、どう見ても身勝手な天皇が
楠木正成を中心とする、北条幕府に歯向かった悪党扱いの武士の
武装蜂起で、成功した「建武の中興」による天皇親政が、類なき悪政
と判明して赤松氏を筆頭に後醍醐を見捨てる武士続出。


北条高時の信頼も厚く、京都の北条家探題の応援軍を率いた筈の
足利高氏が、天下の形勢を見て裏切り、馬鹿な後醍醐が高氏の功を
評価し過ぎて、自分の名である尊治から一字を高氏に授け、以後を
足利尊氏と呼ぶのが正しい。


尊氏自身は後醍醐の霊を祀るなど、尊王の志厚い男と歴史は書くが、
そんな歴史書ぐらい、天下を取ればどうとも好きに書ける。
徳川時代の三大改革はすべて単なるデフレ政策だ。何が改革だ。


芦屋の山打出に建つ、昭和8年建立の石碑には、明確に「逆賊高氏」と
ある。戦前の国史の教科書は「逆賊高氏」の意思で書かれていた。
この男も家康と変わることなき、徳の無い男だった。だから子孫に恵まれず
名ばかりの将軍が、流浪の末に死んでいる。

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