作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 後藤又兵衛は秀忠を討ち大和国大宇陀に(歴史エッセイ145話) 】

2014-03-31 18:25:32 | 05 歴史エッセイ

歴史は史実だけを学んでも面白くはない。
よく歴史に「たら・れば」は無いと耳にしますが、冗談じゃない。
「イフ」が入ってこそ、歴史は後世の人々に役に立つのだと信じています。

真田幸村は、安居神社の境内まで逃げる家康を追い詰めて、そこで
船場で待機していた明石全登の新手300名と合流、家康の首を取る。

幸村と大坂城内の人気を二分していた、後藤又兵衛にも軍功を与えたい。
又兵衛は、親とも慕ってくる木村重成と共に、和江方面に出撃し徳川の
先陣藤堂高虎を撃破、二番手の井伊直孝の陣に襲いかかる。
木村長門守重成は井伊の家中に戦死するが、又兵衛は密かに徳川勢の
死者の中から、雑兵の衣装をはぎ取って身を隠し、単騎秀忠の姿を追う。

城方の意外な健闘で乱れた戦陣の中、秀忠を鉄砲で討ちとって、大和国
大宇陀に逃れ、この地で桜を愛でながら後半生を送った。
今に残る「又兵衛桜」は、若木の時に又兵衛が愛でた桜だと地元では特に
又兵衛の名を付けて、今も訪れる人が多い。

なお又兵衛桜がある大宇陀は、万葉集の歌人、柿本人麻呂の「ひむがしの
野にかぎろいの立つ見えて、返り見すれば月かたぶきぬ」の地にあり、別名
を「かぎろい桜」としても知られている。ただし桜の寿命はそんなに長くはない。

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