作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 他人事じゃないNHKドラマ 】

2013-02-05 11:32:51 | 02 華麗な生活

メイドインジャパンのタイトルで三回の放送でおわる。

モデルには、家電メーカーの何処でも当てはまる。

話の筋は単純である。
リストラで会社を辞めさせられた、技術者が中国の
新興企業に拾われて、自分が元の会社で研究していた
車載用のリチウム電池を開発する。

それを見つけ出した、男が三人で中国に渡り、技術者に
会って、あの技術は我が社に居た間に研究したものだ。
それを中国で作って、元の会社と市場を争うのは許せぬと
迫るが、技術者は何なら書類を全部焼き払え。
すべての技術は、自分の頭脳に刻み込んでると嘯く。

失われた20年。多くの日本企業が海外に進出し、一方で
多くの技術者がリストラで解雇され、海外の企業に拾われた。

つい先日、日本の製造業に勤務する人の数が、一千万人を
割り込んだと書いたばかりである。

生活の為には、リストラの憂き目を、海外企業に移るしかない。
頭脳に技術が入っていない者を誰が雇うか。

このドラマは、日本の何処にでもある悲劇である。

今日の日経は、原発の熟練技能が細ると書いた。

脱原発、卒原発、原発ゼロと、唱えるのは簡単だ。
たとえ操作を止めたところで、原発の維持のための技術者は
必要なのだ。それも経験豊富な熟練者が居ないと、若手に継承が
難しくなる。

現に敦賀原発は、原子力規制委員会が、活断層が直下にあると
警告しているが、日本原電は、これを否定し、稼動する気構え。

そこで生産された電力を買う契約をしている関西電力は、
操業を止めている日本原電に、巨額の支払いを継続し、
それを消費者に請求すると言ってはばからない。

このまま、時間だけが経ち、廃炉と決定しても、技術者がいないと
作業に支障が出る事間違いない。

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