作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

歴史・エッセイ・小説・時事ニュース・・・なんでもござれのブログです。どうぞよろしく。

【 いつ以来の快挙 】

2008-05-31 12:44:22 | 04 時事ニュース

政治や国際問題を書きはじめたら、キリがなくなるから、
身辺雑記を書く。このブログを読むことで、ボクの安否を
知り安心してくれる人たちも、この世には多いから。

土曜日の今日、ヒメルシどきになったが、生憎誰もいない。
仕方がないから、コンビニのおにぎりを求めに出かけた。

マンションのエレベーターに乗ろうとして、気が付いた。
しまった、着用すべきコルセットを忘れている。
いつもは使う歩行器も持っていない。

まあいいか、どれだけ治ってきたかのテストになる。

ガレージのボクのクルマの位置まで、健常者ならどうって
ことないだろうが、脊柱管狭窄のボクには、難路である。

腰骨の一部に痛みが走るが、ままよと歩いて、クルマを
スタートさせ、ファミリーマートに行った。
お気に入りの、高菜と紅鮭の双方が売り切れていた。

帰りはガレージからの道のり?を、倍近くになる二階からの
コースをとり、それでも殆ど問題はなかった。

やったぜ! 回復の傾向があらわになってきた。
テニスコート復帰が早くなりそうだ。




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【 現代日本語を話せ 】

2008-05-31 11:46:48 | 02 華麗な生活

菊さんから「役人に常識が通らない」とのご意見がコメント
されました。
まあボクも毎日ブログに向かう時間がないし、書けば喜んで
くださる方々が相当に多いのも事実で、つい一ヵ月分ぐらいを
まとめ書きして「常識のないヤツ」と叱られたばかりだから、
大きなことは言えない。

かつて「リログ」に書き始めたら、五ヵ月ほどで、毎日8000の
ヒット数になった。その「リログ」が消えたのに、同じ50歳以上
をターゲットとする「ステージ」は、明らかに寂れています。

意図的に連続100はどうかと思うが、一日八通ばかりを三日
続けたらボロクソに言われる。それがステージ全体に、そんな
にダメージを与えていますか?

具体的にどんなご迷惑を与えているのか、「50を越えて常識が
ない」との酷評はどこから来るのか。月に一回程度、集中的に
意見をのべ、後の25日ぐらいは黙っていた。それが人の人格を
うんぬんされるほどのことなんですか。

たまたま小説を発表した。大手の書店との交渉も第三者を通す
ことなく直でやった。それが百店に入ったのが年末のことだった。
続けさまに五冊の本を書いた。その五冊がズラリ並んで展示して
いただいている。書店も二百店に倍増した。
誰も「書きすぎだ、常識がない、年齢を考えろ」なんて言わない。

そうでなくても、ちょっと目立ったら、ジェラシーに駆られて。「無名」
でガタガタ言うってのは、恥ずかしいことじゃないのか。

本件は黙視しうようと思ったのだが、いくつになっても血が騒ぐヤツ
ときてるから、敢えてどこが皆さんの何を傷つけたのか、お伺い
したくなった次第。

さて、役人に常識の件に戻るが、カレらが一般人の話す日本語を
しゃべろうとせず、「如何なものか」なんて、不思議な言い回しをし、
それを政治家が真似た。福田という人はその典型で、ああなると
単なる評論家で、当事者の意識がない。

すべての法律を現代口語に変えたら、官僚も政治家も普通に
しゃべりだすのじゃないか。

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【 依頼しておきながら 】

2008-05-31 11:31:27 | 04 時事ニュース

日本は航空自衛隊を以て、中国の奥地に爆弾を落とす練習を
やろうとしていると、中国人が騒いでいる。

人の性が善であるということが、理解できない人間は気の毒だ。

今回もまた、人民解放軍が、故政権に逆らって見せたんだろう。

中国四千年の歴史なるものの実体たるや、地方軍閥の謀反に
よる混乱。その軍閥の中からトーナメントに勝ち抜いた優勝者
による、新たな政権の誕生。その繰り返しであるにすぎない。

分裂がスタートしかけている。

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【 不思議な光景 】

2008-05-31 11:20:03 | 04 時事ニュース

渡辺大臣が心血を注いだ「国家公務員制度改正法案」が、
昨日やっと衆議院を通過した。
今国会で成立の可能性が限りなくゼロに近い状況から、
よくぞ通過し法案可決となったものと、国民の一人として
心の底から喜びを感じる。これが何事も官僚どもの思いの
ままになっている現状打破のスタートとなって欲しい。

今回の法案がスッキリ通ったのは、民主党が示した修正案
の殆どに公明党も賛成し、自民党が飲まざるを得なくなったから。
衆議院本会議で、圧倒多数の起立がある光景を久しぶりに見た。

問題が残っている。新設される「人事庁」が内閣官房の下に
置かれることになったことだ。
官房長官の勝手が通りやすい形ができた。
まさかいつまでも、今の町村がポストを維持するわけもないが、
交代するのが町村と同じく、官僚OBで官僚を擁護するヤツだったら、
結局は官僚たちが下書きしたものを、官房長官の名をもって
発案という完璧な骨抜き法案となる。

渡辺大臣が記者会見で見せた涙は、法案が難産の末に成立した
喜びの涙じゃなく、伊吹や町村に横紙破りをくらった悔し涙であったろう。

官僚を退治するのはタイヘンだが、明治維新では、徳川幕府の役人も
二百六十の藩の役人どもも、すべて髷と刀を取り上げられ、地位と
禄高をも失い、それでも立派に若手の志士たちによる政権が中央
にも地方にもできた。

国民にとって、やっと憲法にある主権在民ができる方向が見えた。
もっとニュースに敏感に、そして希望を持ち直そうじゃないか。
日本人はそんなに諦めてしまう民族ではないはずである。

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【 自民党のワル二人 】

2008-05-28 22:08:00 | 04 時事ニュース

少し前なら、青木と野中の名前がすぐ上がった。

最近は古賀と二階かと思っていたのだが、
表面的には紳士然とした、伊吹と町村がホントの
ワルと聞いた。
それぞれ大蔵官僚OBと通産官僚OBである。

現代日本の諸悪の根源と誰もが異論のない
官僚王国。
そのふざけた構造組織にメスを加えんと、渡辺
喜美大臣が、孤軍奮闘し、法案を今国会で通す
寸前まで来て、民主党案を大いに取り入れ、
まさに法案が可決される寸前だ。

幹事長と官房長官の地位をたてにとり、渡辺を
イジメ続けてきたワル二人、もういい加減、官僚の
代弁、擁護のやりくちを捨てろ。
お前たちの正体を、もう多くの国民が知った。


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【上園投手初登板 】

2008-05-25 18:00:21 | 10 我ら猛虎党

タイガースは今日も逆転勝利で、これで31勝15敗。
今年の先発陣は、早々に福原が戦列を離れたこともあり、
安藤、岩田、下柳と僅かの三人だけに、五回もてば結構
といった程度に頼りない二人の外人でまかなってきた。
良くぞこんなスタッフでリーグトップに居れるものだ。

去年の新人王の上園はどうしたのか?
ファンがやきもきしていたが、今日の西武戦でやっと勇姿
を見せてくれ、昨年と変わらぬテンポの良い投球術を示して
くれた。ここにきての上園の参加は大きい。
これで不調の杉山のアナが埋まる。

岡田監督に注文がある。
たまにまぐれ当たりがあるからと、フォードを使うのはやめて
もらいたい。あいつは変化球がまるで見えなくて、ボール球を
空振りしてばかり。そしてストレートのストライクを見逃す。
スカウトしたのが、そもそも間違いで、ダメと分ったヤツを一軍
に残すなよ。
外野で唯一のポジションには、葛城、檜山、桜井と居るし、
いずれ林だって戻ってくる。

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【 阿部竹松教授の大作 】

2008-05-25 16:55:08 | 02 華麗な生活

長く日大法学部の教授であり、いまは朝日大学の大学院教授
を兼ねる、阿部竹松氏はボクの中・高を通じての友人である。

その阿部教授が、有難いことだがモノカキとして世に出たボクを
誉め称えてくれて、四月の高校同期の例会に、わざわざ東京から
駆けつけてくれ、見事な書をくれた。家宝ものである。

阿部教授は自らも、こちらは物凄い研究の末の名著を出版し、
その一冊がボクにも贈られてきた。
『アメリカ憲法』という900ページにも及ぶその著作を見て、
ボクはたじろいだが、はしがきを読み、そのまま本文に入って、
これは面白いとトリコになった。

ボクは日本史の他に、中国とヨーロッパの歴史なら、多少は
齧っているが、アメリカとなると全く知らない。

書名こそ憲法ではあるが、この書は同時にアメリカ建国の歴史
でもあり、建国に至るまでのヨーロッパ各国からの移民、その実
は棄民の実態から説き起こしているし、ある程度の果実が実る
とみるや、イギリスがお得意の「かっぱらい」に出てくるあたりを
流麗な文章で綴らていて、まだ緒についたばかりだが、当分は
楽しめそうである。

こんな素晴らしい学友が、ボクにはいるのであり、ボクはつくづく
友人に恵まれた人間だと神に感謝の思いでいっぱいである。




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【 アラフォー】

2008-05-25 16:44:11 | 02 華麗な生活

現在の消費市場で「アラフォー」が重要なキイを握って
いるらしい。アラフォーとは、アラウンド・フォーティの略で、
要は40歳を挟んだ世代の女性のことを指しての新語。

たくさんある女性雑誌も、それぞれの世代層別に支持が
あるんだという。

その伝でいけば、多くの読者の要請で小説に復活する
青山かおりは、もう少しでアラフォーに達するところまで
きている。
再登場する出だしの部分はもう書いた。
住吉川の清流を眺め、せせらぎに耳をやすませながら、
中・高と一緒だった六人組で、西岸の道を下ってきて、
いままさに住吉川に架けられた橋を渡るところである。
向かうのは、石阪春生の絵で飾られたレストラン。

青山かおりが、仲間の五人に注意を与えているところ。
「ねぇ、みんないい。ここは神戸の文化人の集うお店だから、
いつものような、男漁りの話で盛り上らないでね」
「何よかおりったら、それじゃまるで私たちが、いつでも
男狂いに耽っているみたいじゃないの」
「あれっ、その通りじゃなかったの」
「そりゃ、かおりは終着駅に到達して、もうメロメロだから、
他の男なんて、目にも入らないんでしょうけどさ」

こんな具合で、お話が続いていく『青山かおりの華麗な生活』
ご期待ください。




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【 淡路の人 (二) 】

2008-05-25 14:02:33 | 02 華麗な生活

ボクの叔父(父の弟)は声楽家として、かなり有名な人であった。
戦前に上野の音学校(今の東京芸大)を卒業して、終戦時は
今の大阪教育大で音楽特に声楽を教えていた。
年にニ回の個人リサイタルを御堂筋の北御堂でやっていたから、
結構なノドであったんだと思う。

この大学へも願書を出すという友人に付き合って、池田まで行き
叔父を呼び出してもらった。
叔父はボク等に付いて来いと言って、池田駅の辺りまで戻り、
親子丼を注文して、食べなさいと言い、食べ終わるやトナリの喫茶
に入ってコーヒーを頼んだ。
その時はじめて叔父はボクを認め「何だ、キミか」と言った。

叔父はそれまでボクという甥っ子が来たとも思わず、ただ淡路の
後輩が訪ねて来たと思って、丼とコーヒーを奢ってくれたのだった。
変わってるなぁ~と、普通なら思う。叔父はそんな人であった。

あの時の親子丼が、ボクが生まれて初めての丼モノだった。




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【 はぐれ狼が奔る 】

2008-05-25 10:28:34 | 02 華麗な生活

『炎の商社マン』がビジネスマン必読の教科書なら、
同じ作家の第二作『はぐれ狼が奔る』は、起業を志す
人たちへの、ヒントに充ちた人生応援歌である。
ハウツーものなんかを読むよりも、はるかに役に立つ。
同時にこの本は、「女性にもてる」ための教科書?でも
あると読んだ人たちが言う。

そして意外なことだが、女性の間に人気が高い。




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【未だに分からん淡路弁 】

2008-05-25 10:18:14 | 02 華麗な生活

もだえるという言葉がある。悶えると書く。煩悶する、苦悶する
場合に使う言葉。
それを淡路の人は、日常茶飯に使う。
こんな具合だ。

「ほないなことしてもろて、うちらもだえよらよ」

子供が念願の大学に進学する。周囲が言う。
「ほら子ォはええわ、ほやけどぞうよようさんかかるよって
親はもだえよら」。 ぞうよは贈与である。経費のことである。

淡路の人たちは毎日ように、苦悶、煩悶しているのだ。
だけど、のた打ち回っている姿は見たことがない。




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【 淡路の人 】

2008-05-25 10:08:41 | 02 華麗な生活

21世紀の淡路ではない。六十年をタイムスリップした、
敗戦直後の淡路のことである。
敗戦の翌年に、なんと4ヶ月をかけて漸く父の出生の地、
淡路島の南部に落ち着いた。

新京も奉天も標準語の地域だった。
淡路弁がサッパリ理解できない。
特に驚いたのが「ドタマカチマワシタロカ」。
相手が脅しているのだとは分る。が、返す言葉を知らない。
12歳になった引揚者には、母の愛情がなく、お伽話にある
「川で洗濯」もやった。

田んぼの真ん中に家があったが、我が家にはコメの姿がなく
大麦とサツマイモが食糧で、それもお粥にする分量しかなかった。
魚は豊富だったろうですが。
とんでもない、ボクは何年も淡路で鯛がとれるなんて知らなかった。
魚といえば、出しじゃことタコだった。

怠け者のタコが、引き潮の間、砂浜の岩の下に隠れて、
次の満ち潮を待っている。
タコにとっては巨大な岩でも、12歳でも容易に動かすことができる。
慌てたタコは逃げ出すが、足をからませながらの動きは鈍い。
12歳の引揚者は、手ごろな石を投げる。
三個も投げれば一個はストライクとなりタコは気絶する。
そいつを持ち帰って茹でて食べた。

今になって思う。もっと釣りの腕をみがくべきだった。
だが我が家には釣り針もテグスもなかった。
しじみだけは家を取り巻く溝にいっぱいいた。
それが毎日の汁の実になった。

哀れな中学生であり、高校生であった。




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【 海上運賃最高値更新 】

2008-05-25 09:55:47 | 04 時事ニュース

『炎の商社マン』の下巻を書いていたのが、昨年の初夏だった。
あの中で風雲児、中原信介が会長の鳥羽や社長の豊村に
進言する場面がある。
「もっと運賃先物や船舶それ自体に投資をするべし」
その通りになっている。

UAEこそが、これから最も大切な市場として変貌する。いつまでも重油をそのままで輸出することで満足するわけがない。自ら付加価値を高めるべく、石油精製や石油化学、更には電力開発を行い、その熱エネルギーを活用して海水淡水化を進めるとも予言した。

いま中原信介が小説の中で語ったことが、どんどん日経紙で報道され始めた。
『炎の商社マン』は、まさにビジネスマン必読の教科書になった。

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【 中国四川省大震災 】

2008-05-24 21:58:51 | 04 時事ニュース

午後八時から放映が始まった、NHKスペシャルを見た。
都江堰の実像がこれほどハッキリと報道されたのは、
初めてのことと思うし、今までは明らかにかかっていた
フィルターがかなり取り去られ、その分透明度が増した
ことには素直に敬意を表したい。

しかし、よくよく見れば、レンズは重要なことの相当部分から
意識的にフォーカスを避けている。
チベット人の集落はどうなったのか、それが全然無視されて、
かつ軍の核を含む施設の安否も、フォーカスの外にある。

人民解放軍が、ああも早く救援活動を停止したのは、民衆の
救援どころじゃない、大変な事態に急遽兵士たちを振り替えた
と見るのは、ボクの心根がいやしいからだろうか。

核物質の拡散は、まさに東アジア全体の大問題なのだが。

びっくりしたことが多い。それほど透明度が高いのだ。
田舎の人の服装が断然良くなっている。
阪神の時と同じような、個人のボランティアが、どんどん奥地
に取り残された集落に向かっている。

ボクはかねてから、日本人の相当部分のルーツはクルド人で、
ビルマを経由して雲南省を開拓し、揚子江に沿って稲作文化を
広めた。その一部がダイレクトにも、朝鮮半島経由にも分かれて
最終的に日本列島に落ち着いたとみている。

四川省の人々も、顔つきも黒い髪も、日本人に極似している。

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【 備後の人 】

2008-05-24 19:56:14 | 02 華麗な生活

新幹線の山陽線に三原駅というのがある。
駅の真裏にある三原城址は、毛利の知将として
名高い小早川隆景の居城の址である。

この城址のすぐ北側の高台に、赤尾という家があり、
そこがボクの母のもう一人の叔父がいた所である。
生前ボクはこの叔父と、ただ一度しかハナシをする
機会がなかった。それが心残りである。

母の実家、すなわちボクの祖父は晩年こそ好事家
として知られ、検索でも出てくるが、本来は歯科医で
その兄もまた歯科医であったし、子供ができぬため
弟の下の男の子を分捕って後を継がせた、祖父の兄
もまた歯科医であった。
赤尾家は歯科医の一家だったことになる。

祖父とその兄の兄弟は、そのうち歯科医をやめてしまい、
協力して国産第一号となる、歯科医用のセメント類の
製造に乗り出す。
兄がもっぱら技術と製造面を受け持ち、祖父が営業を
やったらしい。「赤尾セメント」は売れに売れて、市場を
朝鮮半島の全域から満州にも広げたらしい。

三人姉弟だった母が長女で、その後に叔父が二人。
その弟が中学生のころに、母から見て弟から従弟に
戸籍が変わったわけ。
ボクがまだ三歳か四歳のころにあっているが、そのころ
叔父は大阪歯科大の前身である大阪歯科医専の学生
だった。幼児のボクとハナシがはずんだわけがない。

ハンブルグへの駐在が決まり、ボクは愛媛にある祖父の
墓に参り、瀬戸内海を尾道に渡って三原に行った。
その夜はホテルに泊まった。
夜の繁華街に出て、赤尾という歯科医を知りませんかと
店のオヤジさんに聞いた。
「赤尾先生なら、いつもこの辺で飲んでるよ」と言って
何軒かに電話をしてくれたが、その夜は会えなかった。
翌朝電話をしたら、すぐ来いと言われタクシーで行った。
昨夜はどこに泊まったかを聞かれホテルの名を告げたら
なぜウチに来なかったかと叱られた。

叔母に当たる人とはそれが初対面であったし、従妹にも
初めて顔を合わせた。
この家のことが、長くボクの記憶にあった。
離れの位置が違うように思うと言ったら、お前は記憶が良い
と誉められた。立て直す時に位置を反対側に変えたという。

ヨーロッパに二度赴任して、何千人といる全社員の中で
個人別なら間違いなく最高の利益を挙げているうちに、
叔父との再会はならず、あの日が一生のただ一日で終わった。




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