作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 透析生活10年目 (5) 】

2006-10-25 18:51:47 | 09 透析生活15年目


腎臓移植のことは当然考えました。

ただ、臓器売買をやってまで、貧困層の人から腎臓
を買うことだけはイヤでした。

長い間ボクの身体を診て下さっていたN子先生
とそのご主人の、兵庫医大M教授ご夫妻は、
ロスアンジェルスに行きなさい、あちらに親しい
腎臓の権威が居る。移植は必ずできると勧めて下さっ
たが、おカネはなんとかなるとして、妙な倫理観?
が働いて行動がとれませんでした。

M教授に、本来の診察時間を外して、特別の心臓
検査を徹底的にやっていただき、これならテニス
どころか、もっと激しいスポーツにも耐えるとの
お墨付きをいただいた。
そのM教授も亡くなられました。今のボクの年より
若くして。

透析の主治医は途中で交代したが、二人とも移植には
大反対でした。

報道されるのは成功例ばかり、その影に多くの失敗例
がある。入退院を繰り返し、人としての面影が無い。
そんな症例をたくさん見ました。

だから移植はもう絶対に考えません。

これが心臓や肝臓だったら、もっともっとタイヘン。
腎臓だから週3回、1回3時間半で済む。残った時間の
方がはるかに多い。そして自由に使えます。




                                       パパゲーノ


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