作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 透析生活10年目 (7) 】

2006-10-25 18:54:30 | 09 透析生活15年目


透析患者の誰もがもっともストレスを感じるのが
透析と透析の間の48時間または72時間の間に
どれだけ体内水分が増えたかということ。

特にボクのように100%無尿の患者は200cc
の麦茶を飲めば、必ず200グラム体重が増える
から、飲んだものが何であろうと、スープや味噌汁
であろうと、直ちに数字が増えるわけ。

健常者ならオシッコになって排泄できるものが体内
にとどまる。血液中に流れ込んでいる、いわば汚水
を、透析という血液洗浄によって取り除く。

除水量をいくらに抑えるかで、透析のシンドさ、
心臓への負担、他臓器への悪影響が左右される。

ボクの場合、水金は1500から1800ぐらいで
単位はccです。月曜日は中2日あるから2000
か、あと200増えるかといったところ。

実はこの数値、優等生なんで、多い人は4000とか
5000に達する。もちろん4時間透析では取りきれ
ないから5時間を覚悟して病院に来る。

健常者が一日に排尿する量が1800~2000。
もちろんビールなどガブ飲みしてたら、もっと多量の
排尿がある。

透析患者なのにアルコールの魔力から離れられない
人々が、5時間透析覚悟で5000も増やして来る
のでしょう。

ボクも精神衛生上、月に2~3回はバーなどに行く。
行ってブランデイかウイスキーの水割りを1杯だけ
ゆっくりと飲み、あとは同行者の飲む姿で満足する。
酒場の雰囲気が好きだから行くのであって、仕事を
離れた諸々のハナシで盛り上がります。

もともと晩酌が必要な人間ではなかった。それでも
ビールのグラス2杯ぐらいは毎日飲んでいました。

TVCMでもっとも刺激的だったのがビールをグ~イ
とやる場面。

10年目に入って、我が家のビールはただの苦い水
になったから、もう困ることもない。

月に1回ぐらいはある、何かの会ではちゃんと付き
合います。ワインでもビールでも。そんなときは
珈琲を控えるとか、なんらかの措置を自然に取って
います。

朝起きたときと夜寝るときは、冷たい水を200cc
ほど一気に飲み干す。これで血液のドロドロ化が
防げるから。

みなさんの中に透析なんて不幸な方は居られないと
思いますが、ひょっとしてご家族や友人の中には
居られるかもしれない。そう思って何かの参考に
なればと書いています。




                                       パパゲーノ


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