作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 平治の乱 (歴史エッセイ114) 】

2012-06-05 14:38:32 | 05 歴史エッセイ

保元の乱だけでは、片手落ちだから平治の乱も書く。
3年が経った1159年に、勢力を大きく欠いた源氏と
逆に勢いを伸ばした平家が争った戦である。


今回も信西の企みなどが原因として上げられるが、
実際は藤原氏の権勢を、清盛の平家が奪い取った結果を生んだ。


保元の乱でのヒーローは、鎮西八郎為朝であったが、
平治の乱でのそれは、悪源太義平である。


清盛の長男、重盛と義平が、御所の前で左近の桜、右近の橘を
めぐり戦ったと伝えれれているが、早く死んだ者は美化される代表で、
重盛に悪源太の名で知られた義平に勝てるはずがない。


ただ桜と橘の二本の木をめぐって、重盛はただ逃げに逃げた。


義平は若くして、父義朝の命で、義朝に代わって坂東武者を
統御していた、叔父義賢を討ったことで、悪の呼び名を得た豪の者。
重盛ごときに、手を焼いたとも思えない。
弓矢で勝負したら、あっけなく義平が勝ったであろう。


それじゃ「平家物語」にならないから、一騎打ちをさせただけのこと。


「時は平治、地は平安、そして我らは平家なるぞ」と、重盛に叫ばせないと
物語が完成しないのである。

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