作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 透析生活10年目 (1) 】

2006-10-25 18:44:49 | 09 透析生活15年目


この10月で腎人工透析10年目を迎えました。

導入したころは、刺す針の太さに驚愕し、それが
皮膚を破って穿刺、まさに穿が正しく刺なんて生
やさしいモンじゃない。

たまたまトナリのベッドで、ボクより先に穿刺を
受ける患者が、穿刺の度に「ギャーッ!」と叫ぶ。
針は2本刺すから、2回「ギャーッ!」を聞かされ、
いい加減ビビッてから、ボクがやられる。

その痛いこと、まさに「ギャーッ!」

叫びたいところを、格好悪いから見栄をはって我慢。

その状態で4時間耐える。半時間ぐらいでナースに
訊ねる「あと、どれぐらい」。「3時間半」と冷たい答。

「こんな思いをしてまで、生き延びる必要あるんだろうか」
毎日そう思っていた。

先輩のなかにも、同じ思いをした人々がいて、
「病院の屋上に登り、ここから身を投げたら楽になる」
そう思って何度も屋上まで行ったとの述懐を聞いた。

透析を受けると、血中水分が急激に減るから、血圧が
急降下する。どうかすると上が60を切る。そうなると
意識を失う。ボクは最悪40ぐらいまで下がった。
ご臨終なみの超低血圧。

終わっても自力では立てない。座り込むとマシだから、
透析室から入院の部屋までも、ナースの押す車椅子の世話
になった。

毎晩くれる睡眠薬を、何日分貯めたらいいのか、まじめに
考えていました。




                                       パパゲーノ

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