作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 透析生活10年目 (2) 】

2006-10-25 18:46:25 | 09 透析生活15年目


導入から一ヶ月後に、高校の同窓会が開かれました。

場所は有馬温泉。医師に退院を一日早めてもらって、
自分で運転して芦有道路を上って行った。

よっぽど顔色が悪かったらしい。

淡路の人は遠慮がない。

「どないしたんや、まるで死人やないけ。
お~い、コイツもうあかんで、もうすぐ死んにょら」

先生のトナリに座らされた。

「お前なぁ~、お前がアタマええよってに先生のトナリ
ちゃうぞ。死ぬ順番や」

あれからやった同窓会、20回近い。まだ生きている。
どころかエイジレス社会を標榜しミッキーマウスと
張り合っています。

この間に、ボクに同情し慰めてくれた同級生が5~6人
亡くなった。

「水分は一日800mlだけですよ」

ナースがやかましく言うから、余計にのどが渇く。

導入後10日ほどでオシッコが全く出なくなった。

体内に水分が溜まるほど、次の透析が辛くなる。

排尿が無いんだったら発汗で排泄と考えて、せっせと
サウナに通った。

最初は30秒で飛び出した。あんな暑いとこ、と驚いた。

だんだん身体が慣れてきて、10分は当たり前になり、
それを3本から5本、7本と増やしていった。

汗をかいた分はビールが飲める。ビール飲みたさの
無茶なサウナだった。

身体にいいワケがない。

そう悟って、テニスをやろう。

会社のトナリに神戸ベイ・シェラトンがあり、
中にスポーツクラブがある。テニスコート2面。

最初は5分も持たない。2~3分でへたりこむ。

それが一日7時間もコートに立てるようになるとは。




                                       パパゲーノ


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